ビッケ・ブランカの魅力

ナオト・インティライミが天才と認めた、シンガーソングライター、ビッケブランカ。

ビッケさんは、異才を放つ持ち主で、世間体を一切気にせず、スタイリッシュでいて、聡明なアーティストだ。私も、ビッケさんのように、「徹底的に私でいる」ことへの自信を持ちたい。

彼は、生活リズムが変わっており、3時間寝て6時間起きるサイクルを長年取り入れているそう。仕事中であっても、打ち合わせの合間に寝る時間を確保する。周りが、彼の徹底したスタイルに思わず合わせてしまう。そのセンスが光り、笑いになる。寿司を食べに行けないなら、自分で握ろう。板前のグッズを揃えて、本格的な漬けまぐろで友達をもてなしていた。

独学でピアノ、ドラム、ギターを習得された。本当のところは知らないが、独学で耳でコピーしていったため、楽譜はある部分読めないらしい。明晰夢の技を使って作詞・作曲したのが、ミラージュらしい。他のミュージシャンが思いつかないコードの組み合わせになるというのだから、体系的な基礎知識が、時に独創性の芽を摘むことすらあると示唆しているのではないか。

ここまでくると、周囲も止めない。一種の睡眠障害との見方もできるだろうが、本人は、自分の睡眠リズムのベストを知っている。深夜、ゲームに明け暮れているとも聞くが。

子供のとき、親からよく褒められたという。周囲の環境が、本人の潜在的な能力を活かすのだ。最近、海外の教授が、その大学で優れたメンターとして表彰された記事で、”大学院生こそ、自分の能力に悲観的、否定的になり、不安に打ちのめされるだろう。私は積極的に褒めていきたい、彼らはcelebrationを必要としている”と話していた。つまり、本人が自信を失いそうになっても本領発揮できるよう、周囲がその才能を祝福し続けたいものだ。

話しは戻るが、新曲「北斗七星」をきくと、ただそばにいてほしいと素直に言えるだけで、理想を描くなんてしなくてもいいんだよ、と語りかけてくれる歌がある。難しく考えず、ただそばにいて欲しかったらそばにいてと言えばいい。


この新曲「北斗七星」のデザインは、アーティストの妹さんの作品で、兄妹愛も感じる作品だ。

こんな世界で君に会うため
今までどんな悲しみも受け入れてきた
理想を描く必要なんて
ただそばにいて

冷たい風も 苦い景色も
君の一言が全てを忘れさせるんだ
うまくいかない日も 溢れ出す涙も
僕が笑顔に変えてあげる

僕の全てが君でできてた
気づかないままずっと旅していたよ
好きなんて言葉足りないほど愛してる
好きなんて言葉足りないほど愛してる

Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/vickeblanka/hokuto-shichisei/

多様性のある社会は、このような異彩のアーティストも寛容に受け入れる社会であってほしい。それが病的だったとしても、周りが普通に接する社会がいい。ビッケさんは先頭切って、自分らしさを貫いてくれるから、その姿は勇ましい。私の好きな2大アーティストは、海外のアーティストとコラボして楽曲制作しており、自分の殻から脱皮する方法を心得ているのだろう。脱するという発想すら、ないかもしれない。ほんとうの私を生きたいと思ったら、それは、終わりがない冒険だ。


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