見出し画像

144年の地球のサイクルを解説します【地球のルネーションサイクル②】

占星術では普段、人間の心の成長、環境の変化を見る場合、プログレス月を活用しています。これは占星術では、「ルネーションサイクル」と呼ばれているものです。

前回、「それは人だけではなく、地球にも存在するのではないか?」と思い、記事にまとめて公表しました。

今回はより詳しい、生活の舞台の変化、144年の細かい地球のサイクルを検証していきます。


地球のルネーション「月相=経済(18年周期)」

まずおさらいですが、筆者の研究した「地球のルネーションサイクル」には、大きく見方が2つあります。まずは「月相サイクル」をざっくりおさらいしていきますね。

月相サイクル(18年周期)

このサイクルは「経済のサイクル」で、国家や企業の動きだと思ってください。人々の消費行動、経済活動に関連したサイクルが、月相サイクルです。

(1)ニュームーン期(18年)
(3)1stクオーター期(18年)
(6)ディセミネイティングムーン期(18年)※2026年からはココ!
(8)バルサミックムーン期(18年)

これはインフレ期です
物価高・貿易問題、労働者が成長する(物価と賃金が上がる時期)

(2)クレセントムーン期(18年)
(4)ギバウスムーン期(18年)
(5)フルムーン期(18年)※2024年はココ!
(7)3rdクオーター期(18年)※2044年からはココ!

これはデフレ期です
貧富の差・競争の問題、企業が成長する(株価が上がる時期)

国家と市民の力関係(72年周期)

この2つのサイクルは、「市民or個人(ピンク)」と「国家or一族や部族(ブルー)」の力関係を示すサイクルです。

左側=市民や個人が強いターン(72年周期)
(1)ニュームーン期(18年)
(2)クレセントムーン期(18年)
(3)1stクオーター期(18年)
(4)ギバウスムーン期(18年)

これは市民の時代です(1936年〜2007年までが該当)
個人の力で人生を変える時期(我慢、頑張る事、競争と戦いに勝つ事が大事。男性の世界観の時代です)

右側=国家や集団部族が強いターン(72年周期)
(5)フルムーン期(18年)※2024年はココ!
(6)ディセミネイティングムーン期(18年)※2026年からはココ!
(7)3rdクオーター期(18年)
(8)バルサミックムーン期(18年)

これは国家の時代です(2008年〜2079年までが該当)
覇権国家の入れ替わる時期(自分や人を大事にする事、社会のために動く事、知性と教養が大事な女性の時代です)

大きく分けると、地球はこの2つの力関係で「バランスを取りながら」成長していると考えています。

中でも1972年~2007年(ASC〜IC)が市民の力が最も強まり、2044年~2079年(DSC〜MC)が国家が最も強まるターンと考え、2024年(現在)はフルムーン期の終わりで、パワーが国家に移るタイミング。大きな勢力図の変化が起きやすく、西洋の衰退を感じる出来事が起きてくる時期です。

しかしアジアは別。「欠ける月」が非常に有利なんです。理由はこちら↓
(1)チンギス・ハンが用いたような、心理戦やマインドコントロールが有効(それで国民をまとめやすい)
(2)雨が降りやすく、水源があるので食べ物が豊富(西洋は気候変動が起きやすく、飢饉や不作になりやすい)
(3)一致団結が得意なのがアジアで、西洋は一致団結が不得意。バラバラになり、揉め事や戦争が起きやすくなる。

国家の力が強まったのは、2017年から?

地球のルネーションサイクル(144年周期)

今回欠ける月入りしたのは、リーマンショックが起きた2008年ですが、より一層その変化が強まり始めるターンが、2017年からです。

アメリカでは、ドナルド・トランプ氏が当選した年で、スローガンは「Make America Great Again」。自国優先(=欠ける月のテーマ)というスタイルで戦い、優勢だったヒラリーから初当選を奪いました。

本来なら女性が強い時代の幕開けで、ヒラリー氏の方が有利でしたが、時代を味方につけたのはトランプ氏でした。貧富の差の拡大、白人労働者の中流からの転落と、市民は「強いアメリカ」を訴えるトランプ氏に流れたのです。

今後、より欠ける月のエネルギーが強まるのは2026年からで、「欠ける月+インフレ期」の東洋が強い力を持つ、ディセミネイティングムーン期に入ります。

そうなると、国家の力が強い傾向がある東アジア、独裁政権が多い中東が「強い力」を発揮する可能性があり、資本主義や民主主義に何らかの問題、力を失う出来事が起きやすいかもしれません。

2008年からの欠ける月(2008年〜2079年)は、貿易問題、食料やエネルギー問題が出てくるターンで、地政学的なリスク、気候変動が起きやすい時代です。これはロシアのウクライナ侵攻で現実のものとなりました。今後、ヨーロッパに何らかの問題が集中するかもしれません。

地球のルネーション「アングル=季節(36年周期)」

アングル=季節(36年周期)

春(①ニュームーン〜②クレセントムーン)…種まき期
生命力と生き延びる強さが必要(プライドより、ただ強い事)
国家の理想、未来への希望で社会が動く(徐々に市民に力が移行する)

①未来の問題(目標や課題)
主に「国の未来や理想」を掲げた大きな戦い、指導者が登場しやすく、夢や理想がテーマ。

過去には、第二次世界大戦やフランス革命、ナポレオン戦争が起きました。また国同士の責任を明確にするという意味で、大きな国際条約が生まれる時期で、ウェストファリア条約(1648年…最初の近代的な国際条約で、初の戦時国際法)など。

また解放もテーマで、ゲットーの解放(ユダヤ人の隔離政策の終わり)、奴隷貿易禁止などがありました。

夏(③1stクオーター〜④ギバウスムーン)…成長期
行動力と勇気が必要(新しい場所に儲ける機会と、階級アップのチャンス)
市民が自我に目覚める、人種、民族、立場の違いで対立しやすい

②市民の戦い(新しいシステムの矛盾)
市民の力が最も強い時期。新しい発見(技術革新はまだない)。国家や市民の独立心。生活を向上させる努力や行動が報われるので、海外へ出て行ったり(フロンティア)、新しい技術・考えを取り入れる動き。移動手段や情報収集の手段も増え、チャンスも発生しやすいが格差も拡大。新しいシステムの矛盾を作る時期です。

過去には、地動説の公表(1543年)、ダーウィンの進化論発表(1859年)など、価値観を覆す大きな発表があるものの、根拠や技術革新は起きません。

秋(⑤フルムーン〜⑥ディセミネイティングムーン)…収穫期
資産(お金、子供や土地)が必要。
夏までに蓄えた富(お金や土地)を転がす事で儲けることが容易な時期。

③過去の問題(結果と反省)
新月からの結果が出る。持たざる者と富める者で格差が拡大し、労働者が疲弊。労働組合を結成したり、社会主義を求める動きが活発化します。また無気力に陥り堕落したり、拝金主義化がピークとなるのが、フルムーン期。

これにより、市民の力は薄れていき、国家に力が委譲されていきます。

過去には、第一インターナショナル発足(1864…パリ・コミューン成立など社会主義運動)、MMT理論やベーシックインカム待望論(2010年代〜)など社会主義の動き。バテレン追放令(1587年…宣教師追放)、清がキリスト教布教を禁止(1723年…宣教師追放)、安倍晋三暗殺事件(2022…新興宗教の規制の動き)など新宗教の追放の始まり。

また、金ピカ時代(1873年…拝金主義と成金趣味を皮肉る流行語)、世界規模の株高と格差拡大(2010年代)といった、富裕層との貧富の差が明確に。

冬(⑦3rdクオーター〜⑧バルサミックムーン)…仕込み期
捨てる事、世代交代が必要。
国家が力を持ち、新しい覇権国家を狙う動き(世界規模の戦争、分断)

④解放(古いシステムの矛盾)
市民から国家へ。古いしがらみや旧社会からの解放へ向かうターン。新しい覇権国家。フロンティアが見つかる(ただし見つけるだけ)。飢饉や大不況で市民の怒りが爆発→大反乱へ。

古いシステムが機能しなくなるが、新時代に必要な「何か」を見つけたり、仕込む時期。新しい軍事兵器の開発、或いは発見、研究。

過去には、ライト兄弟が飛行機を飛ばす(1903)、原子爆弾の理論的な可能性を発見(1933)、フランス革命(1789年…パンをよこせと、ヴェルサイユに向かって行進を開始)、第2次ロシア革命(1917…パンをよこせと市民がデモを起こし革命が起きる)など、飢饉や不況からの大爆発→革命へ。

地球のルネーション「ハウス=舞台(12年周期)」

生活舞台の変化(12年周期)

10ハウス期(MC)

9ハウスでの出来事に決着がつく。満月からの目的や目標の達成。国家の社会的な到達点(新しい覇権国家が明確になる、勢力図の切り替わり)。権力or転落。名声or悪評。領土に関する問題(領土の割譲、奪い合い、併合、新しい植民地を見つけるなど)。新しい国家(或いは体制)が市民の立ち位置や生活を決める。その国(或いは体制)の問題が11〜3ハウスで現れる。ここでの問題・原因・揉め事の結果は、満月の頃に出る。国家or国際レベルでの責任や約束(国際条約)。新しい社会制度の整備、体系化。名声や影響力を持つ人物、政治家、作家、学者の登場(またそれらの人々が生まれる時期)

該当する西暦…1936〜1947、1792〜1803、1648〜1659、1504〜1515、1360〜1371、1216〜1227、1072〜1083、928〜939、784〜795、640〜651、496〜507、352〜363、208〜219、64〜75、BC80〜BC69

出来事
ウェストファリア条約(1648…最初の近代的な国際条約)、連合国共同宣言(1942…最初の国際連合形成)、国連の発足(1945)といった国際的な約束や連携など。

また何かを体系化、まとめようとする動き、コーランの編纂を開始(644…イスラム教の聖典を作成する動き)、五経正義を編纂指示(642…儒学の基本文献を作成する指示)

国家の新体制は、近代的な徴兵制開始(1793)、ブレトンウッズ体制(1944…ドルが基軸通貨となる)、不平等条約の撤廃(1943…中国と世界各国との不平等条約を撤廃。約100年をかけて中国が低迷期から抜け出す)

勢力図の切り替わりなら、モンゴル帝国を築いたチンギス・ハンが、西方遠征で勢力を拡大して死ぬまで(1219〜1227)の期間。国際戦争なら、三十年戦争終結(1648)で封建領主層が没落し、第二次世界大戦(1939〜1945)では、枢軸国が敗北して、世界の力関係が変化。

9ハウスでの出来事に決着がついたのは、フランス革命終了(1792…王政廃止)、原子爆弾の開発と投下(1942〜1945)

近代まで影響を与え続ける発表なら、マキァヴェリ「君主論」(1513…近代の政治思想、国家論に大きな影響を与える)、はじめて地図上にアメリカ大陸名が記載(1507)、「雇用・利子および貨幣の一般的理論」発表(1936…ケインズ経済学)

領土の拡大or領土問題なら、オスマン帝国がアドリアノープルを占領(1361)で、オスマン帝国がバルカン半島に進出、イスラエル独立宣言(1948)で、ユダヤ人が建国宣言(ただその後、激しい対立の地となる)

※10ハウスでの揉め事、問題点は、満月以降に結果として現れてくるようになります。

11ハウス期

新しい思想、イデオロギー、習慣、コミュニティの誕生。何らかの自由や革命の動き(自分勝手な行動)。旧社会の批判or分断。国家の新しい理想や夢、目標が示される(或いは提示する人物が注目を集める)。平和のための国際会議や同盟(一致団結する)。街や建物の近代化(それを促す大災害)。宗教問題(主に信仰心に関しての分裂や新興宗教の誕生)。社会を変えるような発明や発見or発表されずに水面化で開発。世界規模の人権意識向上。人道問題の解決(9ハウスの人道問題が解決するか、前進する)

該当する西暦…1948〜1959、1804〜1815、1660〜1671、1516〜1527、1372〜1383、1228〜1239、1084〜1095、940〜951、796〜807、652〜663、508〜519、364〜375、220〜231、76〜87、BC68〜BC57

出来事
ローマのコロッセオ完成(80)、ヴェルサイユ宮殿の造営(1661)、東京タワー完成(1958…焼け野原からの復興を象徴する建造物)といった近代化を促す建造物、ボローニャ大学創設(1088…ヨーロッパ最古の大学。近代型大学の原点)、ソ連が人工衛星打ち上げに成功(1957)といった近代化を促す出来事など。

また大災害では、ヴェスヴィオ火山噴火(79)でポンペイが埋没。その事でローマ帝国の生活がタイムカプセルとして残る事に。ロンドン大火(1666)では、木造建築が禁止になり、近代的な街へとロンドンが進化するきっかけに。

新しい宗教の動きも活発で、十字軍の始まり(1095…キリスト教世界の膨張運動の一つ)、ウィクリフの宗教改革(1376…ルターの宗教改革の先駆)、ルターの宗教改革(1517…「九十五ヶ条の論題」でカトリック教会を批判→宗教戦争へ)、新興宗教ブーム(1950年代以降…新興宗教が日本で爆発的な拡大)といった宗教改革、新宗教の広がり。レバノン暴動(1958…キリスト教徒とアラブ人の衝突)といった異教徒の対立も。

人権問題の国際的な動きも始まり、イギリス奴隷貿易禁止(1807)、国連「世界人権宣言」採択(1948)、ブラウン判決(1954…黒人分離教育は憲法違反という判決→公民権運動へ)

旧社会の分断では、西ドイツで通貨改革強行(1948)で、ドイツ東西分裂の原因を作り、平和のための国際会議は、ウィーン会議(1814…ナポレオン戦争後の秩序を模索する会議)、NATO発足(1949…東西冷戦期の西側諸国の集団的軍事機構)、パグウォッシュ会議(1957…核廃絶のための国際的な科学者会議)など。未来志向の動きでは、シューマンプラン提唱(1950…ヨーロッパ統合の提唱)がある。

12ハウス期

精神的な指導者・師の登場(11ハウスの問題の続き)、彼らを軸とした新プロジェクトの出現。神秘主義や宗教の新しい組織や教祖の誕生。夢と現実(現実の厳しさを知る出来事)。国家への不信感が募る出来事(武力弾圧など)。強い者の支配(強要、不平等、不条理な出来事)。社会的弱者や奴隷に関する事。修道院や刑務所の問題。何かの犠牲(孤児・虐待された人)。弱者の集団。バラバラのモノが一体となる。旧社会(欠けていく月時代)の終わり。地に足がつかない時期。学生運動や労働者のデモ。孤立、幽閉、処刑、暗殺、自滅。自分自身の行動が最大の敵を作る。

該当する西暦…1960〜1971、1816〜1827、1672〜1683、1528〜1539、1384〜1395、1240〜1251、1096〜1107、952〜963、808〜819、664〜675、520〜531、376〜387、232〜243、88〜99、BC56〜BC45

出来事
引き続き宗教問題が起こるターンで、シュパイアー帝国議会(1529…宗教改革のルター派を否定)、イエズス会結成(1534…宗教改革に対抗したカトリックの団体結成)といった弱者が集団化したり、ササン朝ペルシアでマズダク教が弾圧(528)、ライン地方でユダヤ人迫害が起きる(1096)、スペインでユダヤ人に対する暴動(1391)といった異教徒の迫害や弾圧。

強い者の支配・武力弾圧も起きやすく、インカの反乱(1536…インカ帝国滅亡後のインディオのスペインに対する反乱)、ピータールー事件、カールスバート決議、カルボナリの蜂起(1819〜1820…デモや運動を政府が弾圧)、日米安保条約改定→安保闘争(1960…労働者と学生の反米デモ)、南べトナム解放民族戦結成(1960…労働組合、農民同盟、青年同盟、学生などによる反米民族統一戦線)など

精神的指導者を軸とした新プロジェクトでは、ルターのキリスト教改革運動が11ハウスで盛り上がり、12ハウスでプロテスタント誕生(1529)へ。11ハウスの公民権運動から、ワシントン大行進(1963…キング牧師の有名な「私には夢がある」の演説)といった運動の拡大時期。

ただ暗殺も起きやすいターンで、黒人運動指導者のマルコムXの暗殺(1965)、キング牧師の暗殺(1968)と立て続けに…。しかし12ハウスの夢や理想は、「長い期間をかけて」発展したり、叶っていく動きが出てきます。黒人運動なら、3ハウスでビヨンセが登場し、有色人種がエンタメを動かす時代に。

ヨーロッパ共同体(EC)発足(1967)は、93年にEUに発展し、ASEAN結成(1967)は反共軍事同盟から、経済協力機構に発展。ベルリンの壁構築(1961…西側への逃亡を防ぐために東ドイツが設置)は、1989年に崩されて、東西冷戦も終了となりました。

また12ハウスは歴史的な修道院の設立が重なっています。モンテカシノ修道院設立(529頃…ベネディクト派修道会の始まり)、シトー派修道会設立(1098…修道院改革運動の中心地)。占星術では、宗教関係者や教会(修道院)は9ハウスですが、12ハウスは社会的弱者を「収容する場所」のため、「修道院設立」が重なっているのかもしれません。

子供や社会的弱者(主に奴隷)に関する動きでは、人身保護法(1679…逮捕状なしの拘束の禁止などイギリスで最初の人権保護法)、工場法改正(1819…イギリスで最初に幼児労働の制限を明文化)、ミズーリ協定(1820…アメリカで奴隷州と自由州を定めた協定)など。

1ハウス期(ASC)

世に現れる(大きな作品、学説、問題)。開国や解放。市民の存在感がアップする。市民が独立を模索する動き(競争)。世界との交流が活発になる(その手段、商品の普及)。全世界共通の話題や問題。グローバル的な問題(主に土地、商品、エネルギー、貿易)。解禁、解放、復活に関する話題。市民の権利の問題。個人の活動範囲が広がる(可能になる手段が出てくる)。自己主張と一方的な要求(国力のある国家が有利で、弱い国家が不利な立場になる)。新しい問題、人生観、生活の誕生。新しい時代を動かす人の登場(あるいは人物が誕生)

該当する西暦…1972〜1983、1828〜1839、1684〜1695、1540〜1551、1396〜1407、1252〜1263、1108〜1119、964〜975、820〜831、676〜687、532〜543、388〜399、244〜255、100〜111、BC44〜BC33

出来事
世界を変えるような何かが現れる時期で、「地動説」の公表(1543…地球を宇宙の中心に置く天動説を否定)、ライプニッツ「微積分法」公表(1684)、ニュートン「プリンピキア」発表(1687…ニュートン力学体系の解説書)、ファラデー「電磁誘導」発見(1831)など。ただ技術革新は起こらず、世に出てくるだけ。

個人の活動範囲が広がる時期でもあり、日本に仏教伝来(538)、日本にキリスト教伝来(1549…ザビエル来日)といった宗教の伝来や、リヴァプール鉄道開通(1830… 鉄道の時代が始まる)、カラーTVの普及(1973年…日本で普及率が白黒TVを上回る)といった、単純に活動範囲や世界を知る事ができる発明も。

また、日本と明の勘合貿易(1404)、南蛮貿易(1543)といった異国との貿易が盛んになったり、清朝、海禁を解除(1684)、中国の改革開放政策(1978…市場経済の導入)といった未来志向で、自らが扉を開く動きも。

また問題が前進するという意味で、東西ドイツ基本条約(1972…東西ドイツが交渉開始に合意)、日本へ沖縄返還(1972)、サミット開催(1975…安全保障などに関する国際会議。2024年現在はG7)はプラスの動きですが、自分が弱者であった場合、不利な立場へ…。インディアン強制移住法(1830)、トルコイギリス通商条約締結(1838…西洋のアジアへの不平等条約の最初の動き)など。

また1〜2ハウスは、「人やモノ」の時代で、エネルギーや食料問題、インフレが起きる時期で(※月相サイクルを参照)、オイルショック(1973)が有名。

2ハウス期

土地や所有物に関する問題や摩擦。価値観の違いでの対立。自分と他人を比べる(コンプレックス)。価値の問題(競争と敗北、劣等感と優越感)。貿易に関する事(自由貿易路線)。食品やエネルギーなど、生計に関わる問題。財産や住宅に関する事(財テクに関する話題、植民地の人や土地の問題)。女性のニーズ、女性の発想で発展する分野が出てくる(主に食品、教育、医療、スピ、ケア、子育てや介護に関する分野)。趣向品に関する話題や問題。金儲けの機会(資本主義への傾倒)。平和や安全、和平、問題解決への動き。SEXに関する話題。女性に関する自由、地位の向上。

該当する西暦…1984〜1995、1840〜1851(★海王星の発見)、1696〜1707、1552〜1563、1408〜1419、1264〜1275、1120〜1131、976〜987、832〜843、688〜699、544〜555、400〜411、256〜267、112〜123、BC32〜BC21

出来事
アヘン戦争(1840…イギリスの侵略戦争。アジアへの植民地支配が始まる)、チェルノブイリ原発事故(1986)、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件(1995…日本の大都市で、巨大地震とテロ事件が同時に発生)で、安全が脅かされる一方、平和への渇望も生まれます。

古くはローマの平和(紀元前27年)で、近年ならマルタ会談(1989…冷戦の終結)、アパルトヘイト関連法廃止(1991)、オスロ合意(1993…イスラエルとパレスチナが和平交渉に合意)

貿易関連は、日朝貿易(1419)、WTO発足(1995…貿易の国際機関)貿易と格差、生計に関わる問題では、ジャガイモ飢饉(1845〜1851)です。

アイルランドでジャガイモ疫病のために起こった飢饉。数年のあいだに100万人~150万人が死亡、さらに多くの人がアメリカに移住してアイルランド人口が急減した。背景にはジャガイモへの過度な依存、イギリス政府の自由放任主義による無策があった。

引用元:世界史の窓

女性の自由や地位向上では、女性の権利宣言採択(1848…アメリカ)、男女雇用機会均等法(1985…日本)など。

女性優位のムードなら、マドンナの活躍(1990〜1992…「Blond Ambition Tour」などで女性の性の解放を試みる)や、ハイズヴィル事件(1848…フォックス姉妹が霊と交流できると告白し霊能ブームに)など。

ただブームの背景にはどちらも「キリスト教の男性優位」への反発と、「女性の権利向上運動」があり、ニーズが後押しした側面も…。また同時期には、海王星の発見(1846)もありました。

競争と格差なら、1848年革命(1848…ブルジョワvs平民の対立が鮮明に)、資本主義の価値観が強まる出来事なら、ゴールドラッシュ(1848…一攫千金を狙った人口大移動)、社会主義市場経済(1992…中国が社会主義の元で市場経済を導入する)など。

また能力格差の問題なら、中国(清)の洪秀全が有名。受験に3回も失敗して、社会に疑念を持ち始めた頃、夢でキリストから啓示を受けた(と主張し)、「拝上帝教」という新興宗教を立ち上げ、最終的には「清朝打倒」を目指す農民一揆、太平天国の乱(1851)を2ハウス最後の年に起こします。

これ、どこかで聞いたような?そう、オウム真理教です。麻原も東大受験に4回も失敗し、オウム真理教(1984〜2000)を立ち上げ、オカルトブーム(1980〜90年代…心霊やあの世を強調したブーム)に乗っかり、信者を爆発的に獲得。最終的に「(救済の名の下に)日本国を支配し、王になる」と、2ハウス最後の年に、地下鉄サリン事件(1995)を起こします。

3ハウス期

新しい言語(外国語、コンピューター言語、暗号など多岐)の登場。学習の機会が増える(高等教育以外の)。大きな宣言やメッセージ。海外に出て行く市民が増える。海外進出、グローバル的な繋がり。競争の過熱(能力主義、学歴、職歴など知性重視の動き)。情報戦(情報格差、人脈格差)。通信技術の発達。民族意識や自立心の芽生え。市民の意見や考えで社会が動く。貿易に関する新たな仕組み。嘘やゴシップ、プロパガンダの問題。大衆が好む作品が政治より時代を動かしやすい。

該当する西暦…1996〜2007、1852〜1863、1708〜1719、1564〜1575、1420〜1431、1276〜1287、1132〜1143、988〜999、844〜855、700〜711、556〜567、412〜423、268〜279、124〜135、BC20〜BC9

出来事
「ロビンソンクルーソー」発表(1719…中産階級と独立自営農民を鼓舞した作品)、「アンクルトムの小屋」発表(1852…大衆から大きな支持を得て、奴隷解放運動が高まる→1861南北戦争へ)、ビヨンセの活躍(2000代…女性や黒人の権利向上に貢献→世界的な男女平等の意識改革へ)など、大衆が時代を動かす時期。最も有名なのは、ジャンヌ・ダルクの活躍(1429)で、オルレアンの解放を指揮した少女は、後にフランス国家と国民の統合の象徴に。

インド大反乱(1857…本格的な反英闘争の始まり)、日米修好通商条約(1858…富国強兵政策のきっかけとなった不平等条約)、イラク戦争(2003…大量破壊兵器があるという言いがかりで戦争に。大量破壊兵器は結局なかった)など、一方的な支配や攻撃に苦しんだり、恨みを持つ時期。

明で海禁を停止(1567)、日本の開国(1854)、異文化音楽が人気に(2000代の洋楽シーン)、携帯電話の登場(90年代後半〜)など、市民の外との交流が加速。

大西洋に海底電信ケーブルを敷設(1858)、Windows95登場(1995…PCが一般家庭に普及)などの通信の発達、EU統一通貨ユーロ始まる(1999)といった通貨の流通網が発達したり、ナイティンゲール看護学校開設(1860)など、高等教育以外の技術を習得する機会。

4ハウス期(IC)

労働者の保護や労働組合の活発化。自国の利益を優先する動き。競争と能力主義の決着(格差と貧困の問題)。1〜3ハウスまでの夢の終わり(バブル崩壊)。資本家の利益が膨らむ。階級が固定され、生活が行き詰まる(責任を国に求める動き=ポピュリズム、社会主義への期待)。他者に不信感を持つ出来事(嘘、情報操作、陰謀論)。問題(原因)が白日の元に晒される。拝金主義化。汚職や職権濫用。地下に関する事(地下資源、地下鉄、裏ルート、ブロックチェーン)。農業や土地の問題。何かが水面下で始まる(問題は見えないが、原因をここで作る)

該当する西暦…2008〜2019、1864〜1875、1720〜1731、1576〜1587、1432〜1443、1288〜1299、1144〜1155、1000〜1011、856〜867、712〜723、568〜579、424〜435、280〜291、136〜147、BC8〜3

出来事
ここから欠ける月に入り、資本主義が衰退するターンへ。逆にアジアやアフリカの台頭が起こります。

アメリカに初の黒人大統領オバマ氏が就任(2009)、イギリス国民投票でEU離脱を可決(2016)、世界最初の恐慌発生(1873…ウィーンで株式の大暴落)、リーマンショック(2008…アメリカで株式の大暴落)

社会主義が盛り上がるターンで、国際赤十字創設(1864)、第1インターナショナル結成(1864…世界初の労働者の国際組織)、パリコミューン(1871…世界最初の労働者政権)、労働組合法制定(1871…イギリス)といった制度から、救世主キリストの誕生(紀元前6年〜紀元前4年の間)まで。

その一方で、ロココ美術の流行(1723…上流階級や貴族、新興富裕層の趣味を反映した美術)、「金ぴか時代」発表(1873…拝金主義・成金趣味を皮肉る小説)、FIREムーブメント(2010年代)といった新興富裕層、成金ブームなど。

また1ハウス〜3ハウスで西洋とアジアの貿易が盛んになって、それが終わるのがこの辺りから。

古くはマルコポーロが東方への旅に出発(1271)したのが2ハウスで、ヴェネツィアに帰った時期(1295)が4ハウス。南蛮貿易の始まり(ザビエル来日)が1ハウスで、西洋人排除は4ハウスから。バテレン追放令(1587…宣教師を国外追放)、清がキリスト教布教を禁止(1723…宣教師をマカオへ追放)など。

政治の動きでは、エムス電報事件(1870…ビスマルクの情報操作でナポレオン3世を戦争に踏み切らせる)、ドナルド・トランプの選挙戦(2017…ディープステートと闘うという根拠のない陰謀論で世論を刺激→大統領に)といった情報操作や陰謀論でのマインドコントロールも、欠ける月的な動きです。

5ハウス期

ここから先は

6,021字

¥ 580

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?