【制作ストーリー】エゴで作りあげたハイスペック素材の防風ミッドレイヤー~【LIRGE】登山で着る防風フリース with POLARTEC WIND PRO~
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【制作ストーリー】エゴで作りあげたハイスペック素材の防風ミッドレイヤー~【LIRGE】登山で着る防風フリース with POLARTEC WIND PRO~

Naoya Machida

「保温性」+「防風性」ミッドレイヤーの必要性

LIRGEの服はユニセックスかレディースの展開となっている。

デザインを制作している私は男性なので、当然レディースの服を作るときは身近な人を思い「こんなの着ていて欲しいな」という思いで作るわけだが、今回のフリースのようにユニセックスの服については「自分が着たい」のただ一点で作り上げる。いわゆるエゴだ。

そして私が秋冬の登山で直面している問題。それは「着脱のめんどくささ」である。

9月~10月くらいの秋冬ならまだ良い。少し肌寒かろうが、速乾インナーにロンTで登り始めれば程よく汗をかき適温になってくれる。山頂で寒くなればその時に防寒着を着ればよい。

問題は11月~12月または3月~4月くらいの残雪期のシーズン。ベースレイヤーにアウターレイヤーだと保温性がなくやや寒い。ベースレイヤーにミッドレイヤーだと登山中はいいが、山頂につくと風に吹かれて汗冷えしてしまう。つまりはミッドレイヤーの保温性にアウターレイヤーの防風性が備わったプロダクトがあればいいのではないか?そんなことをある日の山行中に考えていたが、すっかり忘れていた。

やさしさと慎ましさが共存する「フリース」という素材

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私自身、10年来の洋服フリークだったわけで、山ほどブランド物から古着まで服を着てきた。

こと冬服においてもボア・ファー・メルトン・ダウンなど楽しみな素材はたくさんある。そして何周か服の好みが巡ってきたここ数年、冬の朝に起きて無意識に手を伸ばしているのがフリースだということに気づいた。なぜか?

まずその毛足の短さ。ここ数年毛足の長いファーリーフリースが流行っていたため、フリースに物足りなさを感じる人は多いと思うが、私はそれを「慎ましく」感じる。どこか主張はないのだが起毛故のマットで柔らかい質感は「やさしさ」も併せ持つ。そんな魅力的な素材だと思うのだ。

そんなフリース素材として、一度は使ってみたかったメーカーがあった。独自の審査形態があり、どこぞのガレージブランドが審査に通ることはまずない。そんなことも知らない新参者の私は、ググってそのメーカーの連絡先を調べメールを送った。すると一日で返信がきて国内の生地問屋と担当者を紹介してくれた。その担当者の方にメールを送って何通かやり取りをさせてもらったところどうやら口座を開けてくれたらしい。あろうことかそのメーカー「POLATEC」の審査まで通してくれていた。こんな幸運からPOLATECのフリースの採用が決まった。

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あとはデザインだ。登山にフリースを使う場合、大抵は冬季晴天時のトレッキングにベースレイヤーの上から着ていくか、厳冬期にミッドレイヤーとして着るかだ。できれば着脱はしたくないがPOLATECのフリースは透湿性も高く蒸れづらい。わざわざベンチレーションを入れる必要はないという判断に至った。また一番ソトの服として着るならポケットは必須。個人的に許せないのは登山中にポケットの袋布がバタつくことだ。また前身ごろの下からポケットが出るのはもってのほか。なのでポケットにはチャックを付けた上で、袋布を洋服下部のパイピングに縫い付けた。仮に下りに少し走ったとしてもポケットがバタつくこともなければiPhoneを入れても、袋布が下からはみ出すことはない。

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あとは細かい部分だが個人的にデザインはこだわりたい。それが登山の世界でLIRGEが服を作る理由でもある。

とことんベーシックを追求したパターン。そこに異素材を挟みこむことで高級感を演出したかった。ただ奇をてらったデザインは好きではない。あくまで「朝起きて何も考えずに着れる」ことが私にとってのフリースなのだ。結果的に、裾のパイピングにレザーを採用した。フリースも元はファーを刈ったものを人工的に模したもの。レザーは毛を取り除いたもの。そもそも由来は一つだったものなので相性が悪いはずはない。

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ぜひこのフリースを着た人と、残雪期のオーレン小屋でお見掛けしたいと思う。

▼予約ページはこちら_11月7日(日)まで


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Naoya Machida
「登山を嗜好するひとのワードローブ」をテーマにLIRGEというブランドで登山服を作っています。学生時代は古着屋に勤めながら年間100万円ほどを服に費やす洋服フリーク。その後、上京し就職と同時に登山を開始。国内では日本アルプス全般を季節問わず登りつつ、海外でも登ります。