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【西武ライオンズ 今日の見どころ 数えてみた編】ストライクゾーンの最も広い球審 狭い球審は誰だ?  

キャンプイン直前ではありますが、22シーズンの結果から、プロ野球ファンなら一度は気になったことがある、こんな話題を検証してみました。長かったシーズンオフ最後の締め括りに、お楽しみください

●試合時間の長い審判、短い審判は?

カメラや追跡システムといったテクノロジーの進化によって、ストライク・ボール判定の誤審率や、捕手のフレーミング技術までもが、データとして示されるようになった。

外部からでは、なかなか知る得ることはできないが、球審ごとのストライクゾーンの癖や個性も数値化され、もはや容易に可視できるのだろう。

そんな時代に、一般のファンでも入手できる試合結果を基にして、球審によるストライクゾーンの広い・狭いを推測することができないか。きわめてアナログな手法で数えてみた。

まずは試合時間。ストライクゾーンが広ければ広いほど、投手有利に働いて、試合の進行は早くなるはず。それに対してゾーンの狭い球審が担当する試合では、無駄な四球や甘いストライクが増えて、打ち合い戦になって、試合時間は長くなる可能性が高い。

そうした推測から、22年シーズンNPBの1軍公式戦で球審を務めた40人の審判員、それぞれの平均試合時間を計算してみた。

ただし、発表されている試合時間を単純に平均してしまうと、9回裏の有無や、延長戦、サヨナラ、コールドゲームなど、不可抗力による時間の長短が大きく反映されてしまう。

そこで今回は、球審ごとに担当した試合時間を合計。その合計時間を実際の試合で生じたアウトの数、たとえば9回表で終了した試合なら「51(表27+裏24)」、延長10回裏1死からのサヨナラゲームだったら「58(表30+裏28)」で割り算して、ひとつのアウトに要した時間を算出。それに9回表・裏のアウト分となる「54」を掛けた数値を、1試合あたりの試合時間とした。

最も試合時間が短かったのは須山祐多で、平均3時間4分。バファローズ山本由伸 対 ファイターズ伊藤大海の投げ合いを2試合担当するなど、各球団のエース級の投手が先発する試合に巡り合わせることが多く、球審を務めた15試合のうち、どちらかのチームが無得点に終わった試合が9試合、NPB発表の試合時間が2時間台だった試合が9試合あった。

22シーズン 球審別 平均試合時間

試合時間が長かった球審には、11年目の山村裕也のほか、有隅昭二、西本欣司、丹波幸一と、いずれも審判生活30年を超える大ベテランが、ズラリ顔をそろえることになった。

●フォアボールの多い審判、少ない審判?

続いては、もっと直接的な数字。1試合あたりの四球の数を、審判ごとに数えてみた。こちらも平均試合時間のときと同様、試合ごとによるイニングの差を考慮して、1試合を表・裏あわせて「54アウト」で計算。1試合(54アウト)あたりで、いくつフォアボールの判定を下したのか。

なお今回知りたいのは、ストライクゾーンについてなので、故意四球、いわゆる敬遠のフォアボールの数は除いている。

22シーズン  球審別 1試合あたりの平均四球数(故意四球は含まず)

1試合あたりの四球が最も少なかったのは飯塚富司。ホーム・ビジター両チームの投手での4.03個だから、かなり少なく感じる。実際、昨シーズン主審を務めた19試合のうち、両チーム合計で1四球以下だったことが5試合もあった。

反対に最も四球が多かったのは秋村謙宏で、1試合あたり6.87個。球審を担当した21試合中3試合で、四球の数が10を超えていた。この数字を見ると、最もワイドな球審は飯塚、最も辛めだったのが秋村となる。

もちろん、これは技術の巧拙とは関係のない話。投打を問わず、選手たちがよく言うのは「広かろうが狭かろうが、ゾーンが一貫していれば構わない。一番困るのは、試合の途中や状況によってゾーンが大きくなったり小さくなったりする審判」。大切なのは広さではなく、一定しているかどうかなので。そこは誤解のないように。

●見逃し三振率の高い球審は?

最後に、ストライクゾーンが広ければ広いほど、バッターがボールと判断した球がストライクと判定されて、見逃しの三振に倒れることが多くなるはず。そうした推測のもと、球審ごとの三振の数に占める、見逃し三振の比率を数えてみた。

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