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【西武ライオンズ 今日の見どころ】何かが起こりがちなカープ戦

●「交流戦が苦手な」カープを、苦手にしているライオンズ

【10日◇ライオンズ‐カープ1回戦(ベルーナドーム)18:00】
毎年のように「交流戦が苦手」と言われ、通算155勝213敗(15分)と大きく負け越し。今シーズンも最下位に沈むカープだが、そのカープをじつは苦手にしているのがライオンズ。

2012年からマツダスタジアムで8連敗するなど、セ・リーグ6球団のなかでは、ジャイアンツに次いで対戦勝率が良くない。カープの側からすると、パ・リーグ6球団のなかで、唯一勝ち越している相手がライオンズだ。

しかも、カープ戦になると、何かしらのハプニングや珍事件が起きては、ライオンズが悩まされることが多い。代表的なものを列挙していく。

◆2009年6月14日 ブラウン監督内野5人シフト
4対4の同点で迎えた延長12回裏、ライオンズが無死満塁とサヨナラのチャンスをつくると、カープのブラウン監督は通常の内野陣には前進守備を指示。さらにレフトを守っていた小窪哲也を、セカンドベースの前に守らせ、内野5人のシフトを敷く。

すると代打の黒瀬春樹の打球は、狙い通り小窪のもとへ。ボールは「7-2-3」と転送されてダブルプレー。なんとも珍しい「レフトゴロ併殺打」が成立したのだった。結局、後続も倒れたライオンズはサヨナラならず。試合は引き分けに終わる。

◆2016年6月14日 コリジョンルールでサヨナラ負け
9回表2死から、森友哉の2号ソロでライオンズが同点に追いつくが、その裏カープは2死2・1塁から、赤松真人がセンター前へヒット。秋山翔吾のバックホームによって、2塁ランナーは本塁タッチアウト…の判定が、一度はくだされたものの、約10分間に及ぶ長い長いリプレイ検証の結果、捕手の上本達之がランナーの走路をふさいだと判断されて、本塁セーフの判定に。

史上初のコリジョン(衝突)ルールによるサヨナラ負け。このショックを引きずるように、ライオンズは失速。ここから5連敗を喫することになる。

◆2018年5月30日 延長戦で3点リードを逆転される
9回表に代打メヒアの3号ソロでライオンズが追いつき、さらに10回表には秋山の走者一掃となる三塁打で3点を勝ち越し。7対4とリードする。ところが、その裏マウンドにあがった武隈祥太が、いきなり4連打を浴びるなどして3失点。最後は鈴木誠也に押し出しフォアボールを与えて逆転負け。

延長戦で3点リードをひっくり返されてのサヨナラ負けは、プロ野球史上7度目のことだった。

◆2015年6月11日 代走・田代の神の足
これはライオンズに追い風が吹いたケース。試合は4対4の同点で、9回裏ライオンズの攻撃。1死2・1塁から浅村栄斗が打ったゴロは、ショート正面へ。「6‐4-3」のダブルプレイで攻撃終了と、誰もが思ったのだが、打球は代走の2塁ランナー田代将太郎の足に当たって、守備妨害でボールデッド。

故意に併殺を妨げたわけではないと、ランナーの田代だけがアウトになって、バッターの浅村は1塁に残ることに(記録は内野安打)。チャンスが消えなかったライオンズが、最後はメヒアのタイムリーでサヨナラ勝ち。翌日のスポーツ紙には「田代の神の足」との見出しが躍った。

◆2022年5月27日 コロナ禍で控え野手が2人だけ
昨シーズンのアクシデントは、記憶に新しいところ。試合前に源田壮亮が発熱、PCR検査で新型コロナ陽性判定となり、予告先発だったニールを含む、濃厚接触の疑いのある7選手が球団判断でベンチ外に。

広島でのビジターゲームとあって、ファームから選手を呼び寄せることもできず、ライオンズはベンチ入り野手10人での戦いを強いられて、結局試合は4対4の引き分けに。予定されていた3連戦の残り2試合は、延期されることになった。

今シーズンの交流戦も、カープ3連戦を残すのみ。楽しいハプニングなら大歓迎。3連勝して、チームの勝敗、交流戦の勝敗を、それぞれ勝ち越して終わることができるか。

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