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次男の先天性心疾患と付き合うということ

次男は現在18歳。
彼がこの世に生まれ
数分後には心臓の雑音が認められ
救急車で保育器のままこども病院へ搬送された。

精密検査の診断結果はファロー四徴症22q11.2欠失症候群

ファロー四徴症は先天性心疾患の一種で

 ・心室中隔欠損
 ・肺動脈狭窄
 ・大動脈騎乗
 ・右室肥大

の4つの特徴がある。

手術しなかった場合の次男の寿命は20歳くらいまででしょう
と担当医から伝えられた時の病院個室の光景と
その後に視界を失いそうな程に受けたショックは
今でも鮮明に覚えている。

ただし、心臓外科手術をすれば成人して
普通寿命と変わらない程度生きている例も多く
同病院でも多数の成功術例がある、とも言われた。

現れる症状としてはチアノーゼが最たるもので
鼻や目の周り、唇などが青紫色に見える。

右心室と左心室の壁に大穴が開いているため、
全身から戻ってきた酸素を失った黒い血液が大動脈側に流れ込み
透けて見えるのだそうだ。

22q11.2欠失症候群は染色体異常の一種で
ファロー四徴症との合併症も多いという。

発達遅延や口蓋裂、顔つきも特徴的になることが多いが
当時は比較的新しく研究され始めた症状で
本人にどのような影響が出るかはまだわからないと言われた。

そして現在の医療でもまだ遺伝子治療は確立されていないため
治療は不可能。

次男は軽微な口蓋裂があり、
顔つきも兄弟児とは違うし、知能発達も遅れた。

小学校から中学校までは特別支援クラス、
高校は特別支援学校へ進学した。

知能的には小学校3年生くらいで止まっているとのことで
簡単な暗算も非常に時間がかかる。

いずれの病気も原因は現時点でも解明されておらず、
本当に偶然、次男はこれらの病気を持って生まれてきた。

生まれてしばらくはこども病院に入院することになり、
生後3ヶ月で危険な状態になり、翌日に緊急手術を受け、無事に成功。

2回目の手術は小学校5年生の時。
弁の動きが悪いため、人工弁を取り付けて補う内容で、
こちらも無事に成功した。

3回目は2020年11月。
17時間に及ぶ長時間の手術で無事に生還。
しかし長時間の手術による多数の合併症があり、
退院までは約2ヶ月を要した。

次男はこの先も、この病気と死ぬまで付き合っていかねばならないし、
家族で彼をサポートしなければならない。

でも次男がこの病気でなければ知らないままの世界だってあった。
違う病気や障害をもった子供達との出会い、その親との出会い。
それぞれが様々な苦悩を抱えて、みんな頑張って生きている。

もちろん、これからの不安もたくさんある。
今年で18歳になる次男は就職への道を模索しているが、
昨年からのコロナなどで障害者の求人は非常に乏しいようだ。

私のnoteのテーマの1つとして、
彼の生まれた時や、手術前後の記録を残していきたいと思っている。

他ならぬ次男と家族のために。

もし、誰かの参考や役に立てば、それほど幸せなことはない。

サポートしようかな?と考えていただいたそこの素敵な貴方。 本当にありがとうございます。 サポートいただいたらお返しします。 お互いのnoteを盛り上げていきましょう。