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アメシストの悲劇

ある日、酒神バッカスが酔った勢いで
トラ(ピューマという説も)をけしかけ、
最初に出会ったヒトを襲わせようと
待ち伏せをしていました。

そこへたまたま通りかかったのが、
美しい少女、アメシスト。

驚いたアメシストは、主であった月の女神
アルテミスに助けを求めます。
すると、アルテミスはアメシストに魔法をかけ
トラにかじられそうになった瞬間、
彼女を水晶にかえて守りました。

その後、酔いから醒めたバッカスは、
罪を懺悔してその水晶に極上のぶどう酒を注ぎます。
すると、水晶はあっという間に紫色に変わりました。

「アメシスト」とはギリシャ語で
『酒に酔わない』という意味。

同じ名前の草があって、その花びらを煎じて飲むと、
お酒に酔わないのだとか。

そこから転じて、アメシストで出来た盃で
お酒を飲むと悪酔いしないとか、
古代ローマ人はアメシストの指輪をして
お酒を飲むことで泥酔を防いだとも言われています。

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