潤羽るしあ新衣装から見るアイデンティティの維持
6/16日にお披露目されたホロライブ所属の潤羽るしあ(以下るしあちゃん)の新衣装について、考えたことを個人的にまとめておく。
人によっては何を当たり前のことをという内容かもしれない(予防線)
今回大きな変更があった。新衣装とはいうが、髪色のチェンジが最大の変更点だろう。
衣服に関してだけ言えば、素晴らしいクオリティだ。影とかほんとすごいと思った(小並感)
しかしこの大胆な変更により、「まるで別人では?」という意見も多く見受けられた。自分もちょっと思う。
正直言ってしまえば、これにるしあちゃんのソウルが入って、自身がるしあちゃんのつもりで動いてしゃべる限りはどこからどう見てもるしあちゃんだ。これは否定しようがないと思う。
しかし、そこを離れてスクショやファンアートになると、まるで別人のように感じる。
髪型、髪色、衣服、一体どこからどこまでがアバターのアイデンティティなのか。
偉大なる先人の、様々な変化やモジュールを持つ初音ミクを見てこれを考えてみた。
初音ミクの外見的特徴といえば、なんといってもあの緑(青緑)のヘアカラーと巨大なツインテールである。
緑にピンクのアクセントが入っていたらもうそれはミクカラーにしか見えなくなるし、ツインテールは強烈なシルエット力をもたらしている。
初音ミクはバージョンアップによる変更や、桜ミク、雪ミクを筆頭にレーシングミクや楽曲ごとの専用コスチューム(モジュール)を持っている。しかし、ほとんどが初音ミクとひと目で分かるデザインだ。
まず、初音ミクは髪型と髪色を同時に変えることは希有で、また顔と前髪もまずそのまま。
桜ミク、雪ミクなどのように髪色を変える際はほぼ確実にツインテールを維持し、髪型を変える場合は青緑〜緑系を維持する。
髪型と髪色の両方を同時に変えることはまずしないのだ。
初音ミクは強烈な外見的特徴であるヘアカラーとヘアスタイルの片方を維持することで、初音ミクたらしめたままアレンジされる。
るしあちゃんの新衣装に戻ってみよう。
変更点は大きく以下の通り
・衣服
・髪色の変更
・ハーフツインの追加
・ヤンデレ系表現、メガネのアクセサリ追加
顔や目の色、体型はそのままである。
まず衣服の変更。
新衣装の題名通りで、衣装の変更ではアイデンティティが揺らぐことは少ない。最後の表現やアクセサリーの追加は表現の幅が広がるので良いことしかない。
今回重要なのは髪色の変更。そして新髪型ハーフツインの追加だ。従来のショートにお団子2つもあるが、新衣装お披露目配信では大部分をハーフツインで行った。
つまるところ、視聴者は髪型と髪色の両方、そして衣服まで変わった姿を見せられたのだ。画像だけ見せられて同じママによる別Vtuberと言われたら信じるだろう。アイデンティティの維持を考えるのならば、髪色と髪型の同時変更は危険だと思う。
しかし、間に正月衣装を挟んでみると、流れが見えてくる。
るしあちゃんの正月衣装では髪型と髪色の変更が行われている。髪型は向かって右側にお団子1つ、そしてショートからロングへ髪が伸びた。また、髪色はやや青側にシフトし、毛先からピンク色に。お団子や前髪にもピンクのメッシュが入っている。
初期→正月→新衣装 の順番で見たら、髪が伸びたこととピンク髪化の変化と解釈することもできる。その解釈の場合は、ネクロマンサーとしての成熟や、所謂ヴィラン化といったところか。それなら既存のアイデンティティを打ち破る変更も納得できる。
問題は、これの新衣装を常用するのか、要所要所で使うかだ。時々使うなら全く問題ないだろう。
しかしこれをこれから常用するとなったら話は別だ。
ホロライブファンタジーの潤羽るしあのパーソナルカラーといえば緑系のイメージだろう。
新衣装では髪色と衣服の両方を変更した結果、緑色は残っていない。
もし、万が一新衣装のイメージへと遷移させていくつもりだとしたら、それはそれで面白いことになりそうだ。キャラクターをそのままにパーソナルカラーの変更というのは、自分の観測範囲だと見たことがない。
とっ散らかってしまったが、キャラクターのアイデンティティの維持を考えるなら、髪型の髪色の変更は慎重に、片方は維持するべきだなと再確認した配信だったと思う。
思った以上に外見にイメージを引きずられてるんだなぁと感じた日だった。
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