他人の間違いや欠点に不満や怒りが知覚された時に思い出して欲しいこと
あなたが誰かの行動や発言、また考え方に対して欠点や問題点を見つけそれらを正そうとしたり批判や非難、そして嘲笑ったり見下すなら、その人に対して「あなたは神の愛に値しない」という烙印を押し価値判断という剣で相手を裁いていることになります。
価値判断という裁きは真理に対する攻撃の想念です。
なぜなら真理である本当のあなたは「他者とひとつで完全な罪なきスピリット」であるのに対して攻撃の想念は他者を「不完全で罪深き分離した個人」へと格下げすることで真理を真っ向から否定する誤った想念だからです。
このことに対して実際にあなたが何を行っているかというと心の奥で神や創造主に対して「私にはあなたよりも世界を正しく観ることができ、正しく裁く力がある」という傲慢かつ荒唐無稽な宣言に他なりません。
これは結局のところ他人を裁くことで、「私自身も同じように神の愛には値していない」という宣言でもあり、この宣言を前提にしたあなたの他人に対する価値判断の一つ一つがこの信念をさらに強固なものにしていきます。
エゴは策士の如くこのように他人を利用して罪を相手に投影させることであなたを完全性や全体性という真の自己から引き離しておくことに常に成功し続けます。
つまり、エゴは私はこの世界で他者と分離し肉体の中に制限されたか弱き者であり、そしていずれは死にゆく儚い存在であるという信念を巧妙にひた隠しながらも強化維持させることができるということです。
また同じように、もしあなたが逆の立場で他者によってあたかも批判や攻撃されたように反応したならば、あなたはその人に他者を攻撃し傷付けることができるということを教え信じさせることになります。
これはあなたが本当は何者であるかを完全に忘れているときには常に自然発生的に起こる反応です。
あなたはこうしてエゴの忠実な教師として分離の想念を抱かせる手本を他者に示してしまうことなります。
あなたが覚えておかなければならない大切なことは
「あなたの教えたもの、そして与えたものだけをあなたは学び受け取ることができる」
ということです。
このことを見誤ってしまうならば、この二元の世界という牢獄に兄弟姉妹である他者とあなた自身を拘束させる結果となり、もっと言えばその前提には私とは切り離された別の他者という分離した幻想の信念が今でも横たわっていることを示しています。
あなたが誰かを閉じ込めているとき、つまり他者を分離した肉体として見るとき自分自身がどうして自由になれるでしょうか。
牢獄の看守は自由ではありません。
なぜならその人は自分も囚人と一緒に拘束されているからです。看守は囚人が絶対に逃げないようにしなければならないので、囚人を見張るために自分の労力を費やしその時間をも犠牲にしなければならないからです。
囚人を閉じ込めておくための牢獄の檻は、看守が囚人と共に生活する世界となります。そしてその囚人が解放されることこそ、両者が自由になれる道なのです。
あなたがあなた自身を真に何者であるかを知ったとき、同じく他者が何者であったかを知ることになります。
目の前に現れる一人一人をあなたが赦し解放するとき、あなた自身が赦され解放されるのです。
そこには祝福された真の喜びと自由があります。
それは平安であり、愛そのものです。
ですからあなたの世界に排除すべきものや、改善すべき問題があるのなら、あなたはその対象の最奥にあるワンネスや神、創造主、そしてあなたの真の自己を完全に見失っていることを思い出してください。
あなたがそのように世界を見誤る原因は、そのまま神や創造主とあなたとの関係を現象世界という一時的な顕れの中で再体験しているに過ぎません。
あなたが真理に抵抗し、神や創造主から逃れ続ける限り、あなたの目の前の現実に神や創造主の影となってしまった他者に罪悪感を投影しあなたを批判や非難する敵がこの世界に生み出され続けることになるのです。
どうか目の前の現実を価値判断せずにありのままに観てください。
それがそのままで完全であることをどうか赦してください。
あなたの赦したくないという思いは他者や世界に対する価値判断という攻撃の形を取ることで幻想により一層力を与えることになります。
真実ではないものをあたかも実在しているかのようにさせておきたいのがエゴの目的であり、その最も効率的な手段が他者を価値判断し裁くという行為なのです。
これからのあなたが誰一人として除外せず、他者とは私を解放へと導く救世主であるとありのままに観ることができるよう祈っています。
あなたはもう一人ではありません。
なぜならあなたは神に創造されたままの完璧な存在として
今でも愛されているからです。
神の子にはどんな苦しみもあり得ません。
そして、あなたはまさしくその神の子であり、
それがあなたの「真の自己」なのです。
〜あなたの最奥の自己から愛を込めて〜
リンプ
参考書籍
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