vol.5 【木村石鹸 】これからの相棒を見つけた癒しの時間
「HYGGE」には、暮らしをより楽しめるような、幸せになれるヒントがたくさん詰まっています。ホッとくつろげる心地よい時間とともに、自然と生まれる幸福感や充実感。心が満ち足りたその時、まだ味わったことがない感情に出会えるかもしれません。
「HYGGE Magazine」では、そんな日々の暮らしをより豊かにするヒントとともに、心がポッと温まる物語を旅人目線でお届け中。
vol.4は、滞在を通して日々の悩みが解消され、暮らしの相棒を見つけた女の子の物語をお届けします。
「LINNAS Kanazawa」に長期滞在していて、気づけばチェックアウトまであと少し。
1ヵ月という時間もあっという間だったなぁと滞在を振り返りながら、シャワーを浴びる。
シャワーを浴びる時間は、私にとって癒されるひと時。心地よい水圧と香りに包まれながら、洗い終わる頃には身も心もスッキリする感覚がたまらなく幸せなのだ。
お気に入りのボディーソープを身体にそっと滑らせていく。ふわっと香る優しいラベンダーの香りとともに、身体の力もふわっと抜けていった。
滞在中、この香りに何度癒されたことか……。
心地よい香りに包まれる時この間が好きだった。
肌を丸ごとやさしく包みこむ”もっちりとした泡”にも、また虜になっていた。
「石鹼とボディーソープの中間のようなこの質感……。不思議な感覚だ……」
洗い心地はしっとり。なのにさっぱり爽やかさな洗いあがりに毎回びっくりさせられていた。
「そういえば、最近髪がまとまりやすくなったなあ……」
シャンプーをしながらふと、そんなことを思った。
もともと髪が広がりやすく、パサつきがちだった私の髪質。長年の悩みが噓のように、少しずつ改善されていたことに驚きを隠せずにいた。
「このシャンプーたちはいったいどこのメーカーのものなんだろう……」
気になって調べてみると、「木村石鹼」という石鹸屋さんが作った本気のシャンプーだということが発覚。
コンセプトは「“正直な処方”で、本気で髪を良くすることだけを考えたシャンプー&コンディショナー」。
これを読んで妙に納得してしまった。
「髪の状態がよいと、こんなにも気分がよくなるんだなぁ」
気づけば髪を触りながら、にこりとしている自分がいた。
滞在最終日は、あいにくの雨。
外に出て、いつもは湿気で広がっているはずの髪が、ちゃんとまとまっていることに気づく。
いつもは憂鬱な雨の日だけれど、髪の悩みがなくなって心も明るくなった。
「木村石鹼と出会えよかったなぁ。」
自分をいたわるアイテムとして、どうやら木村石鹼とはこれから付き合いが長くなりそうだ。きっとこれからも一緒に歩むような相棒のような存在。
そんな相棒に出会えたことの嬉しさを嚙みしめながら、ホテルを後にしたのであった。
text:土屋香奈