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県内唯一、なぜ茅ヶ崎商工会議所の賀詞交換会はハイブリッド開催にこだわり、参加者数にこだわったのか。そこにはリーダーシップの真髄がありました。

1月8日(金)、茅ヶ崎商工会議所にて賀詞交換会が開催されました。昨年から続く新型コロナウイルス感染症の蔓延の中、さらに緊急事態宣言も発令。県内の商工会議所が続々と賀詞交歓会を不開催としている中で、茅ヶ崎商工会議所はハイブリッド形式で、しかも参加者数にこだわって開催をしました。

私は茅ヶ崎青年会議所の代表として金子専務と参加させていただきましたが、参加して初めて知った今回の開催趣旨に凄まじく痺れ、リーダーシップの在り方を考えさせられた原体験になったため、シェアしたいと思います。

※現地には商工会議所の重責を担う方々と職員の皆様、佐藤市長、市議会議長の水島氏が。

地域経済が低迷するこんな時期だからこそ、お互いの意見を交換する機会が必要であり、まとめるのが商工会議所である。

商工会議所は法律に基づく団体であり、その目的は「その地区内における商工業の総合的な改善発達を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に資すること」にあります(商工会議所法第6条)。

まちづくりを考える上で、商工業の発展は欠かせないテーマであり、そのために原則として各「市」に商工会議所は設置されています。

では、どのように商工業の発展を実現するのかと言えば、各商工業者の声を拾い上げ、その課題に地域として対処していくということなのだと思います。そうであるならば、経済に大きなダメージを与えてきているコロナの影響があり、緊急事態宣言が出た今こそ、互いの状況を知り意見を吸い上げ、商工会議所が果たす役割を先んじて実践していく必要がある。

団体としての使命を考えたときに、開催意義から、(組織として慣れていなくとも)ハイブリッド開催に推し進めた点には、圧倒的なリーダーシップを感じました。


ハイブリッドでの参加者数は、茅ヶ崎の事業者のデジタルシフトの機会(opportunity)だった。

菅総理も、日本商工会議所の三村会頭も、日本青年会議所の野並会頭も、わが国の様々な分野を代表される方々が揃ってデジタル化の推進を述べられている一方で、ローカルに目を転じてみるとデジタル化の普及は非常に高い壁が横たわっています。それはデジタルが難しいからでも、パソコンなどのツールを持っていないからでもありません。

誰もが持っているスマートフォンと、ちょっとした指先のタッチだけで、オンライン会議もできるし、オンラインショップも開設できます。結局のところ、やるかやらないかでしかなく、やってみようという機会の問題なのです。

しかし、「デジタルについての勉強会をやりましょう」というようなセミナーなどを企画したところで、忙しい経営者は来ません。そして経営者がデジタル化のイメージを持てないなら、中小零細企業が変わることはあり得ません。

今回、商工会議所が賀詞交歓会の参加企業数にとてもこだわっていたのはここに理由がありました。つまり、茅ヶ崎の企業がデジタル化対応していくためには、まずはZOOMのようなツールに触れてみて、使ってみて体験することが大切であり、今こそそれをやるチャンスだということです。

実際、本日のプログラムを振り返ると、会頭のご挨拶や来賓のご挨拶を終えた後は、部会と委員会についての紹介がなされました。そして、その後はZOOMを使ったブレイクアウトルームを活用し、約200名もの参加者を20くらいのブレイクアウトセッションを短時間でどんどんシャッフルさせる内容でした。

実は私は、なぜブレイクアウトセッションまでやるのだろうと思っていました。シャッフルをどんどんしてやってみても、コミュニケーションがすごくできるわけではないから、どういう意味があるのかなぁと疑問だったわけです。

※茅ヶ崎青年会議所で外部監事を務めていただいている岩澤先輩は商工会議所ではホノルルに関する委員会の委員長として活躍されています。

受け身だけでなく、一言でも発してみる機会と体験をつくることが目的だった。

ただ、私の考えはすごく浅かったことがわかりました。

それは、コミュニケーションの内容に意味があるのではなく、本来であれば現地で「あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。」と話しては次の人に挨拶という動きをオンラインでもできるのだということと、オンラインでやり取りするというのが何て事のないという原体験を積ませたかったということなのです。

昨年の緊急事態宣言のときは、正直何をどうすればよいのだろうとみんな不安だったと思います。けど、それから次第にWithコロナの生き方が見えてきて、ニューノーマルにも慣れてきました。そして、そのニューノーマルの中で今度は攻めに転じることのできるステージになってきました

まさか、この冬に第2波・第3波が訪れて、もう一度緊急事態宣言が出るとは考えていませんでしたが、もしまた最初の緊急事態宣言時と同じ状況で過ごす人ばかりであれば、地域の発展はあり得ないでしょう。もう元には戻らないこの時代に、デジタル化を受け容れないというのは氷河期の恐竜と同じ末路になるわけです。

一歩先を見て、語るより体験させるという目的を、賀詞交歓会に持たせたことのリーダーシップはすごいですよね。単なる挨拶の場としてしかとらえていなければ、無理して開催する必要はありません。そうではなくて、商工会議所としての役割を一歩でも推し進めるために、あえて賀詞交換会を開催する意味を持たせたこと。これは、私たちがまちづくりを実践する上でも、また社業を展開する上でも大変参考になる出来事でした。

さらにいえば、商工会議所の職員の皆さんが設営を頑張って、ハイブリッド開催を成功させたという原体験が、今後の商工会議所のセミナーなどの運営にも間違いなく生きてきます。一石二鳥どころか三鳥にもなっている点で、圧巻でした。

終了後には亀井会頭とお写真を。
私はもっともっと精進します。

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