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関係代名詞の制限用法と非制限用法


結局何が違う?

 中学・高校で習う英文法の中で、よく関門と呼ばれる英文法事項の一つである関係詞(関係代名詞・関係副詞・関係形容詞)ですが、その中でもイマイチよくわからないのが、関係詞の制限用法と非制限用法の違いではないでしょうか?今回は、この二つの用法の違いを解説します。ではどうぞ!

制限用法とは?

 まずは制限用法とは何かに確認しておきましょう。制限用法を簡潔に言うと、「名詞を文章で説明する用法」です。

The nations who are patriotic have great respect for thier country's culture.
訳:愛国心のある国民は自国の文化を尊重する。
*who are patrioticがThe nationsを説明しています。

非制限用法とは?

 次に非制限用法を軽く解説しておきます。非制限用法とは「名詞に補足的に情報を付け加える用法」のことです。

Mr. John, who is from The U.S. is my friend.
訳:ジョンさんは私の友達です。そして彼はアメリカ出身です。
*, who is from The U.S.がMr. Johnの補足説明(付け足し)をしています。

本題「制限用法と非制限用法の違いとは?」

 では、本題に入りましょう。この二つの用法の違いについてです。今回着目するのは、制限用法の英文と非制限用法の英文の意味の違いです。
 まずは、次の英文を見てください。

The nations who are patriotic have great respect for thier country's culture.

A

The nations, who are patriotic have great respect for thier country's culture.

B

 では、このAの英文とBの英文にはどのような違いがあるのでしょうか?文の構造上の違いは「,」があるかないかの違いです。たった一文字の違いでどのような意味の違いが生まれるのか…
 この問題を解決する鍵は「文法用語」です。

 Aの英文で用いられている関係代名詞の用法は、制限用法と呼ばれる用法です。この用法は字のごとく、説明する名詞を制限する役割を果たします。
 例文を見てみると、

The nations who are patriotic have great respect for thier country's culture.

A

この英文が表す内容は、「The nation(国民)のうち、愛国心を持つ国民は自国の文化を尊重する」ということです。この英文から分かることは、愛国心を持つ国民も持たない国民も両方いるということがわかります。

 Bの英文で用いられている関係代名詞の用法は、非制限用法と呼ばれる用法です。この用法も字の通りで説明する名詞を制限しない役割を果たします。
 例文をみると、

The nations, who are patriotic have great respect for thier country's culture.

B

この英文が表す内容は「この国の国民はみんな愛国心を持っていて、みんな自国の文化を尊重する」です。「愛国心を持っている」という基準で制限しないということは、つまり「みんな愛国心を持っている」ということです。

最後に

 最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は、関係詞の制限用法と非制限用法の違いを解説しました。楽しんで頂けたら嬉しいです。では、次の記事でお会いしましょう。

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