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動画補足記事:「Tschum Soswaで過ごす秋の月夜」にまつわるあれこれ

色々あった2020年もいつの間にか10月に入り、いよいよ大詰めという感じになってきました。気温もグッと下がる日が増え、まさに「焚き火シーズン」が本格的に始まってきています。

今年は、昨年の秋に注文して、結局、秋冬どころか春も越し、夏が来るまで手元に届かなかったTschumのテントを初めて活用できるシーズンということで、そろそろ準備を始めるべく、1〜2人用の2P Soswa Leichtを持ち出して、いつもの五光牧場オートキャンプ場に出かけてきました。(※今回も、人との接触を最小限に抑えるための、平日ソロキャンプです。)

Tschum 2P Soswa Leichtについて

このテントはドイツのTschumというメーカー(というかFlorian Homeierさんという方がおそらくほぼ一人で製造している個人事業主的なクラフトショップだと思われる)が販売しているコットン素材のテントで、「火を身近に置く」というコンセプトで作られているものです。

素材自体がある程度、火の粉などに耐えるというだけでなく、テントの頂上部は帽子のように別立ての布をかぶせる形になっていて換気に配慮した作りになっています。ここを開放して、幕内で小さな焚き火を構えたり、ここから薪ストーブの煙突を外に出すような形を想定しているわけです。

テント自体は2枚の幕に分かれていて、これを頂点部と幕のジッパーで接続して設営します。一旦、立ててしまえばこのジッパーは開放可能で、前後両方開けてしまうこともできます。(下の写真はフロントのみ全開放ですが、後面も同じように開けることができます。)

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標準的な設営では高さは180cmで幕内で椅子に座って過ごすことも不可能ではない、というくらいのスペース感ですが、薪ストーブを入れて使うような場合は恐らくそれほど空間的な余裕はないと思うので、グラウンドチェアなり、シートを敷いて地べたにあぐらなり、というスタイルで過ごすのがメインになる気がします。同様に、中に火を置かないならコットも持ち込める広さですが、安全面も考えると、冬季に火を持ち込むパターンにするなら荷物も装備も最低限にして、不注意による引火などの危険性は最初から潰しておいた方が良さそうです。

一方、火を持ち込まない今回のようなスタイルだと1人で使うなら十分すぎるほどのスペースがあり、ポールの向こう側に寝床を作って手前側に椅子とテーブル、さらにその前方、幕の外側に焚き火、という形でゆったりと過ごすことができます。

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難点は、コットン生地ということで重さがそれなりにあることで、ちゃんと量ってはいませんが、わたしが注文した軽量版のLeichtでも、ポールやペグ抜きでおそらく2kgは超えていると思われます。

実用性よりはむしろ「趣」を重視して選ぶようなギアだと思うので、この辺りはあまり気にするのも野暮かとは思いますが、ミニマル、シンプルを突き詰める方向性の人だと、テントだけ際立って重い、ということになるかもしれません。

あんこうの炊き込みご飯

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今回のキャンプでは最近、定番化しつつあるローストビーフに加えて、「あんこうの炊き込みご飯」を作ってみました。前日、買い出しに出かけたスーパーで「お一人様用あんこう鍋セット」というパックが目についたので衝動的に買ってしまった食材なのですが、切り身が4〜5枚、あん肝が1枚入っていました。この内、切り身の方は骨のない部分だけを選んで、あん肝と一緒にジップロックに入れて持参し、メスティンに入れたお米に、味を整えた出汁と同じスーパーで買ったハナビラタケと合わせてアルコールストーブで15分ほど炊くだけ、というお手軽レシピでした。(最後、蒸らしに入る前に刻み葱を加えています。)

上の写真の通り、見た目はいまいち「映えない」のですが、あん肝をほぐしてご飯にまぶして食べると、まさに極上の味わいで、我ながら大ヒットと言ってもいい出来でした。今回、たまたまあんこうに出会ったことで生まれた発想でしたが、この「一人用の鍋セットを具材に炊き込みご飯」というのは結構、応用範囲が広そうな気がします。

焚き火台「ピコグリル 398」

今回、焚き火台は久しぶりにピコグリル 398を持ち出しました。このところ、Tschumのファイヤーボウルをあれこれ試していたのですが、何のかんの言って、他の焚き火台も合わせて考えても、結局ピコグリルに戻ってきてしまう感があります。

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軽さや携帯性をここまで確保していながら、構造的にも意外と安定していて(過信は禁物ですが)火床もしっかり地面から離れていて、30cm超級の薪も問題なく使っていける、というのはやはりすごいことだなぁ、と思います。わたしのようなタイプのキャンパーはそもそもギアをあれこれ試すこと自体を楽しんでいるので、焚き火台についてもどれか一つに落ち着く、ということはないわけですが、焚き火台におけるピコグリルは、他のカテゴリのギアで何かを試しているような時に、ふっと気を抜けるデフォルトオプション、という感じになっています。

今後の予定

冒頭に書いた通り、いよいよ秋冬シーズンということで、いそいそと諸々の準備に取りかかっている状態ですが、次回は薪ストーブを本格投入するためのステップとして煙突とコットンキャンバスの干渉をチェックしてみようと思っています。前回、煙突の温度についてはチェックしていて、綿の発火温度以下に収まりそうな見込みは立っているのですが、いきなり本番稼働させる前に、何かの時には非常停止できるようなセットアップで最終チェックをしてみる必要があるかな、と。

その結果次第で、この冬のメインスタイルを決めていこうと思っています。今年もあわよくば雪中キャンプを、と思っているのですが、その時にどんなギアでどんなスタイルになるのか。できれば去年とはまた違った形にしたいと思っているのですが、果たして思惑通りに行くかどうか。ちなみに去年はOneTigrisのストーブ対応テントでした。

しかし、とはいえ、雪が降り始めるまでにはまだまだ時間があるので、薪ストーブだけでなく他にもあれこれと試してみたいところです。また雨の夜なんかもいいですし、最近、ちょっとやりとりさせていただいているplavelo campさんがお勧めされている別のキャンプ場にも興味があったりしますし。

2020年10月時点、コロナ禍はまだまだまったく出口が見えないような状況で、いつまで「平日キャンプ」を続けていくのか分かりませんが、とりあえず、当分、モチベーションのタネには困らずに済みそうです。

皆様も引き続き、健康と安全に配慮しつつ、楽しいキャンプライフを過ごされますよう。それではまた。



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