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文春は結局のところ英語でなんて言えばいいのか

ベッキーの不倫でなぜか既婚ゲス男の方ではなく、最初は新婚だってことを隠されてたっぽいベッキーが謝罪会見させられた挙句タレント活動中止とか、フェミ側からいくらでも突っ込めそうな話なんだけど、一点だけまだモヤっとしてるので、書いてスッキリさせておこうと思って。

ゲス奥様が流出させたらしい2人のLINEのやりとりで、ベッキーが(ゴシップの出処である週刊文春を)「センテンススプリング!」って書いてて、それがいきなりバズってたじゃないですか。まぁそのまま字面を直訳で、素直でかわいいのがウリのアイドルっぽくて微笑ましくさえあるんですが、半分英語脳だと、「ちげーだろ!」って思ってしまう。

じゃあ、何が正解なのかと下らないことに頭を悩ませてたら、「ロケットニュース」がその辺のネイティブ雨人に聞いてみたらしく、その答えが「そのままbun shunでいいんじゃん」と言っているんだけど「そんなの、英語力がゼロでも到達する答えだろ!」というやるせなさがつのるばかり。ということで自説を披露してスッキリさせて下さい。

文春ってのは「週刊文藝春秋」の略でしょう。で、この春秋ってのは単に四季のうち2つをとって、春も秋も、って意味で一年中のこと、というのも違う。

春秋とは中国でいうChun-qiu、つまり五経のひとつ。孔子様が魯の歴史(春秋時代)に自分の見解を加えた歴史解説書みたいなもん。だから歴史的なニュースを客観的にそのまま書いたものではなく、とある視点からの評価を加えて初めて「春秋」と呼べる。

通信社や新聞の第一報ではなくて、起こった事件の背景や解説を加えるのは、critical evaluationと呼ばれ、そういうコンテンツを載せた雑誌形態の出版刊行物、といえば、英語圏ではよく「〜 Review」という名前が付いています。アメリカにある雑誌でいうと、保守派の論客が寄稿する「National Review」(これはウィリアム・バックリーというアメリカを代表する保守の論客が立ち上げた政治誌で、最近は共和党がお茶会というオツムのレベルが低い人たちに乗っ取られているので、部数は落ちているはずだけど、たまに安倍政権にツッコミを入れてたりすると、リベラルな私でもほほうと思う)とか、経営者が読者ターゲットで、企業戦略の事例を批評する「Harvard Business Review」とか、80年代に廃刊になっちゃったSaturday Reviewとか。

だから週刊文藝春秋はWEEKLY LITERARY REVIEWとなるべきなんでしょうね。まぁ最近はなんだか最強のゴシップ誌として飛ばしているようですが、名前に恥じないcritical evaluationの方もがんばって貰えればと思います。センテンススプリング!(←これは、ありがとう!の新しい言い方として使わせてもらおうっと)

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