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イタリア語検定 CILS A2  傾向と対策

今回は聴解Ascolto, 読解Lettura, 文法Analisiの傾向と対策をお伝えします。具体的には、本試験で解く時のポイントとなる内容をまとめました。

シエナ外国人大学によるCILS試験が6月と12月に大阪で行われます。

試験まで1週間を切った直前期からでも間に合う試験対策をまとめました。

イタリア語力が点数に反映されるためには、日頃の語学学習に加え試験対策も必要です。

CILS A2では頻出フレーズや単語があり、
LetturaやAnalisiの文章は似たテーマのものが繰り返し出題されています。

CILS過去問は掲載していません
ご自身で過去に出版された書籍を購入し、
過去問を事前に解いた上で読んでいただくことを想定しています。

以前はイタリア文化会館東京の図書室、
ならびに大阪で閲覧、購入ができましたが

現在はシエナ大学からの要請により完全非公開となりました。

はじめに

「CILS A2に合格してどうするの?」と、よく聞かれます。

 語学力の証明書としての使い道は、ほとんどないと思います。

 ただしCILS受験を活用して、イタリア語の4技能をバランスよく伸ばす

 ことができます。
 
 また、オペラや建築の勉強などで留学する人の中にはB1,    B2などの
 合格証明があると留学先で語学力が客観的に証明できてよいのかとは
 思います。

 レベルは大きく異なりますが、共通してヒントとなることがあります。
 


試験概要

聴解 Ascolto    20分 大設問2題 マークシート式

読解 Lettura 40分 大設問3題 マークシート式

文法 Analisi     40分 大設問3題 記述式、マークシート式

休憩 Pausa   15分

作文 Scritta  40分  2題

口頭試験 Orale  約5分


筆記試験共通の注意事項

● 解答用紙に記入する際は、黒ボールペンのみ使用可

● メモをとる際は、問題用紙に綴じ込まれている紙を使うことができる

黒ボールペンと解答用紙を準備して実際に自宅でシュミレーションしてみることをオススメします。

● 試験開始の15分前に出席表にサインをします。受験番号が記されたシールを受け取り、指定の箇所に貼ります。各問題終了後に解答用紙を提出します。

聴解Ascoltoの流れ

Prova no.1 1回目の音声

2分間の考える時間

Prova no.1 2回目の音声

2分間の考える時間

Prova no.2 1回目の音声

2分間の考える時間

Prova no.2 2回目の音声

2分間の考える時間

3分間の書き込む時間

本試験での取り組み方 

手順を決めておくことが大切

問題文を先に読むのか、読まないのか読むならどこまで読むのか、など事前に自分に合った手順を決めておくことが大切です。

情報処理能力が高ければ、問題の先読みはしなくても解けます。しかし人によっては先読みをして聞くポイントを絞った方が解きやすい人もいます。

例えばProva n1は問題文だけ先読みする。Prova n2は問題文を3題目まで先読みし、残りは問題を解きながら読んでいく、などといった具合です。

本番で慌てないように、試験前に決めておき、練習しておくことをオススメします。

聴解Ascoltoの学習法

問題を解いただけで、学習した気になっていませんか?問題を解いて答え合わせをするのは効果測定の意味ありますが学習ではありません。

問題を解き終わったら、

●わからない単語や文法事項を調べる

●スクリプトを見ながら音声のシャドーウィングをする

など、スキットを自分のものにしましょう。


読解Lettura 

タイトルとファーストセンテンスに注目

Lettura、Analisiに共通して言えることですが、内容を把握する上でタイトルと第1文(ファーストセンテンス)は重要です。
文章のテーマが記事、インタビュー、広告、お知らせなど、どの内容に当たるのか想像する大きな手がかりとなるためです。

読解をする上で単語力は不可欠ですが、同時に時間内に正確に解くためには、素早く文章の概要やテーマを把握し、推測しながら読み進める必要があります。

特にProva.n1,n2は素直にとけば正解できるものばかりです。

難しく考えすぎないことも大切です。

ただし、本文の内容が選択肢では言い換えられていることも多いので注意sが必要です。

読解Lettura Prova.n3 ひっかけに注意しよう

Prova.n3では、一見正解になりそうな選択肢が2つあることがあります。

テーマや単語が同じだからと言って、正解とは限りません。

文法Analisi 本番は細かい内容まで読まなくて良い? 

記述式の解答形式にも慣れておこう

 学習段階と本番では取り組み方を変えましょう

1、苦手な大設問は後回しにしよう

  文法Analisiでは①形容詞の語末の活用を問われる

            ②動詞の活用が問われる

            ③語句を空欄補充

        という形式が過去数年続いています。

  実際に解いてみて、時間のかかる大設問は本番で後回しにすることも

  1つの方法です。

  ただし、解答欄の記入ミスがないよう気をつけてください。

2、本番では細かい内容にとらわれるより、
  文法事項で問われていることに

  着眼し、効率よく解き進めましょう。

  内容が正しく把握できていても、文法をミスしてしまっては点数に結び

  つきません。

  ただし、普段の学習段階では1文づつ内容を確認し、丁寧に音読する

  ことをオススメします。

3、大文字での、解答用紙への記入に慣れておこう。

  文法Analisi記述式の解答は全て大文字です。

  例えば、anticaは解答用紙に、ANTICAと記入します

  慣れてしまえば難しいことではないのですが、試験当日に焦って間違え

  ることのないよう、練習しておくと楽です。


おわりに  日頃の学習へのヒント

最初にもふれましたが、CILS A2の合格はゴールではないはずです。

合否よりも、試験に向けてどんな学習を進められたかが
CILS受験の本質だと考えます。

イタリア語で簡単な会話ができれば合格、という訳でもなく、イタリア語の総合力が試される試験です。筆記では80分間、続けて文章を読む体力、
集中力があるか

その後に、作文や面接で表現する力があるのか試されます。

現在、東京都の観光ボランティアガイドへ登録を希望する場合は
こちらのCILSでなくイタリア語検定2級以上との条件があります。

イタリア語検定の方が受けやすいですし
ガイド希望の人にもメリットがあります


ただ2級というのは
日本国内だけのイタリア語学習で
かんたんに合格できるレベルではないです

すでにイタリア語学習を始めて6年目ですが
少なくとも あと2年は文法と語彙学習を継続し
ネイティブ講師について勉強をしない限り
むすかしいと思っています

CILSも大阪のみの開催となりました

関東に住むわたしには負担が大きいです


以前、イタリアに短期であっても滞在経験があるのでしたら
2級をめざす選択も いいと思います

ただ
本にかじりついて 細かい文法ばかり目に行くようになったら
あまり望ましくない傾向かな と疑って下さい

文法や語彙は大切です

音から入れるより
文法から勉強したい人には2級も無理なく合格できるのかもしれません

ただ私の意見としては
3級程度の文法があれば
好きな分野、方面でどんどん使うほうが伸びるし、

飲み込みや表現の定着もはやいと感じます。


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