手書き分光器光路

note 51: 分光器設計 その2_edit1-190830

note 51: 分光器設計 その2_edit1-190830

分光器を評価するには、基準にする他のもう一つの分光器が要る。
そして、その分光器は評価しようとする分光器よりも高い性能を持っている必要がある。

以前、ATCTON社のPCコントロール可能な自動分光器を使って評価した経験がある。
SP-2155というタイプだが、かなり古いのでもう生産中止になっているだろう。
https://www.roperscientific.de/Spectrapro.html

分光器の構造はとてもシンプルで、同じ設計モデルがマイナーチェンジしてずっと使われている。最近は中国製分光器が従来品の約半額で市場にでている。

分光器を選ぶポイント
1. 波長分解能
2. Fナンバー(明るさ)
3. 迷光


評価用の分光器には必ず光源が必要である。
光源に波長帯によりハロゲンランプ、D2ランプ、キセノンランプ、低圧水銀ランプ...等がある。光源から出た光は普通発散していくから、効率よく分光器へ入射するには光源と分光器を結ぶ何らかの光学系が必要になる。

色収差を考えるとミラーを使って集光して分光器へ入射することが好ましい。ガラスレンズを使った光学系では波長後毎に焦点距離が違ってくるため、分光器への入射効率が波長ごとに変わってしまう。
その時大切なのは、入射NAと分光器のNAが一致していることである。入射NAが分光器のNAよりも大きいと光がロスしてしまう。

分光器は波長分解能を求めようとすると必然的にスリット幅を出来る限り狭くする必要がある。そのとき、光源から光学系で導いてきた光の大きさが入射スリットよりも大きければ、そこで光がロスしてしまう。

以上のことを考慮して適切な光源用の光学系が必要になる。

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