#11 男女共学
こんにちは。こにしです。
別学出身
先日、大学の友人と話をしていました。
その時に気になったことがいくつか。
「私は別学だったから、今の友人関係が窮屈」
「彼は別学だったから女性をわかっていない」
など「別学」という言葉です。
別学とは
皆さんご存知の通り、学校が男子生徒のみ、女子生徒のみの環境をさします。
近年は、ジェンダー問題をこの別学の切り口で研究される先生方も多いようですね。
戦後の教育基本法と学校教育法によって「男女共学」が解禁されました。
しかし、やはり少子高齢化による影響で、年々数は減少しているようです。
高等学校に限りますが、以下のような数字から見ても、それは明らかです。
男女が在籍する学校数が約720校
女子のみが在籍する学校数が約400校
男子のみが在籍する学校が約150校
参考:尾崎博美 男女共学・男女別学をめぐる議論の課題と展望
1980年代、埼玉県教委は、別学について
「異性に対して関心を払うことなく学習に専念できるので学習効果があがる」「特色ある学校として地づけることも可能であると思われる」
参考:増淵則敏 県立高校における男女共学と別学の違いによる教育的効果の分析(1)
と、一定の評価をしています。
学業成績の影響
実際、成績に影響はでているのでしょうか。
増淵則敏先生の論文(1)から、アメリカのある公立小学校における成績調査では以下の結果が出ました。
男女混合クラスでは男子児童の37%、女子児童の59%の成績がそれぞれ優秀であったのに対して、男女別クラスでは男子児童の86%、女子児童の75%が優秀な成績を記録した。
国内でも
男女ともに国公立合格者と国公立現役合格者は別学校の方が共学校より実績が高い。国公立現役合格率は男女ともに別学校の方が共学校の2倍以上の実績を残している。
成績にかなりの違いをみせているように思います。
別学と共学のどちらがいいのか。
増淵先生は同論文(1)で、別学のメリットをいくつかあげています。
「男子と女子では成長スピードが違うので成長過程に教育が合わせられ効果的である」
「男女の特性や興味・関心に応じて教え方を工夫することができる」
一方でデメリット。
「生徒は異性に対する偏見を持ってしまう」
「生徒は同性だけなので視野が狭くなる」
「生徒は異性とのコミュニケーションの方法やきっかけがわからなくなる」
冒頭で紹介した、私の友人が述べていた別学に対する印象は、このデメリットに当てはまりそうです。
学校は成績を上げる場所だけではないと、私は考えます。
それを踏まえると、別学で効率よく成績をあげるより、共学で異性とともに学びながら、コミュニケーションを育む方が良いように私は思いますが、みなさんがいかがですか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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