京都大賞典主要馬追い切り診断

 どちらかと言えば割と少頭数になりがちな京都大賞典だが、今年は17頭とかなりの出走となった。ただ例年と比較してメンバー自体は小粒の印象もあり、波乱含みと言った所だろうか。それでは早速診断してみたい。

○ノーブルマーズ AB
単走ながら小気味良いフットワークで、全体的なタイムは特別良くもないが、体調は良さそうだ。

○アルバート AB
長期休み明けではあるが、この馬にしてはかなり動いた印象。タイムもさることながら、フットワークも軽く、足捌きも小気味良い。距離、馬場、展開などの不利要素もあり積極的に推せるものではないが、調教からは人気よりは走ってくれるのではないかと思う。

○クリンチャー C
前駆は力強い走法だが、それが推進力になっていない感じ。元々の走法の問題もあるのだろうが、タイム以上にモッサリとした印象を受ける。

○エタリオウ AB
全体的なタイムは出ていないが、元々余り時計は出さないタイプ。休み明けにしては足捌きも速く力強さも感じ、印象は悪くない。

○チェスナットコート BC
追われる前のフットワークは悪くないのだが、追われると若干ばらつきが目立ち、ラスト1Fのタイムも13秒台。調教では目立つ印象ではない。

○シルヴァンシャー AB(Aよりの)
走るディープ産駒特有の調教での印象の良さを感じさせる。全体的なタイムはそれ程でもないが、ラストのバランス良く、低い感じのフォームは好印象。欲を言えば、抜け出してからモッサリしなければもっと高評価だったが、休み明けもあるし仕方ない部分も。オープンクラスの壁があるかはわからないが、状態面からは出走態勢は整ったと見る。

○ドレッドノータス B
力強さも躍動感もそれなりに感じるが、最後は脚が上がった感じになってしまった。状態は悪くないと思うのだが

○エアウインザー B
軽目とは言え追ったのは最後だけということで、ラスト1F11.5は見た目は立派。しかし併せた相手に先着は出来ず、タイム程の動きとも言えず。力強さはそれなりに感じたが……。

○ウラヌスチャーム BC
馬に任せる調教なので仕方ない部分もあるが、モッサリとした印象を受ける走りで、全体的なタイムも当然良くはない。能力からは圏内かもしれないが、調教からだけでは推せないか。

○アドマイヤジャスタ AB
軽目ながら全体のタイムは出ている。欲を言えば、ラスト1Fのタイムが12秒台前半であって欲しかった。頭の高さは気になるが、フットワークに躍動感があり、調教自体は休み明けとしては悪くない。

○メートルダール C
輸送も考慮した調教だったのだろうが、タイム、動きとも不満足。

○ダンビュライト AB
毎日王冠出走のインディチャンプと追い切って、最後突き放される形になったが、1週前追い切りの動きとタイムは良好で、今回もタイムもフットワークも悪くはなく、それ程気にする必要はないかと思う。

○レノヴァール AB
追われてからのタイムの伸びが思ったほどないのは不満だが、フットワークも軽く躍動感も感じ、単走としては好印象の調教

○グローリーヴェイズ AB
長距離輸送も考慮して軽目。タイムはそれ程でもないが、直線ちょっと気合を入れられると、その後は馬なりで突き放し、休み明けの出走態勢自体は整ったのではないか?

 出走馬全体として、時期の問題や距離的なローテの問題もあり、高いレベルで仕上げてきた感じの馬は余り居ない。毎日王冠同様、調教から買ってみたいという程の馬は見受けられなかった。


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