忘れてください

木になっている枇杷の実を見て、もっと何かを想像できる人でありたかった。深緑の葉と、黄金色にも似た枇杷の実を見て、例えば詩が書けたなら。
否、もっと丁寧な生き方の中で、道端の花に気づけるような感性であったら、詩も音楽も書けるんだろう。
それは精神状態次第で可能な気がする。

丁寧に生きるには、ある程度自分の機嫌を保っておかなければならないらしい。
丁寧に生きるということは、道端の花も愛おしいと思えることだ。
世界では戦争がおきているのに、芥川龍之介の詩は美しいと思うし、花を愛でたいと思う。
平和ボケなんてある程度許容して、日々が美しくあり続けたらいい。そうやって美しく生きれたらいい。

子供の頃に家で食べていた枇杷を、久しぶりに食べたくなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?