最期の歌

生きる意味を失ったなら、どう生きていけばいいんだろう。生きる意味なんていりませんとかいう言葉の羅列を本とかでたまに見るけど、そういうことじゃねえんだよ。生きる意味を失うということはわたしにとって、生きる気力を失うということで。そんな無気力と喪失感に苛まれながら息をするのは、まさに生き地獄で。何をするにも億劫で、しにたいわけではないけど、生きる意味を呆然と失った傀儡に、果たして希望は残されているのだろうか。未来に希望なんてねえと、まだ、この世界に対して怒れたら。ワンワンと泣き叫ぶことができたら。慟哭さえ許されないクソみたいな人生がしぬまえに、賛歌を捧げる気力だけは残っている。

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