【所感】ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』

※以下には作品のネタバレを含みます。

昨年からチャレンジ中の「読むべき児童書100選」。そのリストがこちら。

本記事では、ルイス・キャロル著『不思議の国のアリス』について、所感を述べていきます。


1.初めて触れる原作

 1865年に初版が世に出てから一世紀と半世紀が経った現在でも読み継がれている、児童文学の代表作。これまで“発展形”としての映像作品や二次創作を鑑賞したことはありましたが、原作は初見でした。
 とても長い物語、という印象もおそらく映像作品由来なのか、原作のコンパクトさにまずは驚きました。児童文学というと大長編のイメージが強かったため、新鮮に感じます。

2.躍動する日本語訳のライム(韻)

 本作には、多くの韻を踏んだ言い回しや歌が登場します。そのすべてが訳者によって日本語としても面白く訳されており、感心しています。個人的に、頭韻法による言葉のリズム遊びに関心を持っているためか、音読してみたくなる気持ちよさを感じました。

3.まさかの夢オチ!?

 はい、大変に驚きました。アリスの一人語りだと予想していましたが、実はアリスが見ていた夢のお話だったのですね。驚きと同時に、腑に落ちる部分もありました。
 普段、睡眠中に見ている夢も、アリスの夢さながらちんぷんかんぷんなことがほとんどです。幼少期の頃など、まさにそのような夢を見ていた記憶が蘇り、懐かしく感じています。

4.まとめ

 私のイメージでは、↓のアリス像が強くあります。

 今回、ジョン・テニエルの挿絵を本作で鑑賞することができ、新しいアリス像がプラスされたワクワク感を感じています。名作とは、このように語り継がれていくのですね。

 さて、次はどんな児童文学の世界に飛びこんでいきましょうか。

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