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紅烏龍って、紅茶?烏龍茶?

夏〜秋にかけて台湾では紅茶の生産時期であり、6月から紅玉紅茶、東方美人茶、蜜香紅茶などの紅茶シリーズを紹介してきましたが、いよいよ涼しくなり、今年の紅茶シリーズの最後に、紅烏龍茶を紹介したいと思っております。

紅烏龍茶(ホンウーロン茶)って聞いたことありますか?2008年に農委会茶業改良場の台東支場により発表されてから、僅か10数年で知名度がまだ浸透していないのにも関わらず、2015年にラグジュアリーティーブランドのTWG teaにその年のシングルオリジナルベスト5として選ばれ、初めて世界中の舞台に立ちました。紅烏龍とは、紅茶のように完全発酵させ、そして凍頂烏龍茶のように焙煎をかけたお茶で、紅茶のカテゴリーになるが烏龍茶の余韻を持つ特別なお茶であります。

紅烏龍茶が生まれた理由は、先月に紹介した蜜香紅茶と同じように、60年代から高山茶が主流になり、高山ではない場所では、その地だけの、特徴のある特別なお茶を一生懸命開発していました。花蓮で生まれたのは蜜香紅茶で、台東で生まれたの紅烏龍茶でした。海抜はあまり高くなく、北回帰線より南の台東は、暑い日が続く気候が特徴で、紅茶の生産に最適であります。使用する品種は様々で、青心烏龍、金萱(台茶12号)、翠玉(台茶13号)などが良く使用されます。蜜香紅茶と同じく虫が繁殖する夏に成長し、できるだけ環境に優しい、農薬を少なくできる紅茶で、欧米の方にも大人気です。近年は、台東のみならず、他の地域でもどんどん作られるようになり、またそれぞれの味が楽しむことができます。

一般的に、紅烏龍の定番の味は、東方美人や蜜香紅茶のようにスパイス、フルーティーな味わいですが、焙煎によりウッディー、ベークドナッツ、燻製などの香りもします。また、個人的に凄く気に入っているのは、ミルクティーにすることです。今回皆様にご紹介しているのは、私が長年愛用している南投名間の小茶米農園の紅烏龍茶です。今年の紅烏龍は金萱を使っているのですが、時には他の品種(青心烏龍、翠玉、紅韻…)をブレンドすることもあります。各年の状況により、店主の連さんがブレンドして紅烏龍の味を把握しています。金萱という品種は、またミルキーな味あいがあるので、ミルクティーにするのにはぴったりなお茶です。

南投の紅烏龍茶

台東の名産物として近年有名になり、今は他の地域でも多く作られています。青心烏龍種を使い、深く発酵させてから焙煎をかけ、フルーティーな紅茶が燻製の香りが付けられ、涼しいお天気に一服、身体も温まります。


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