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りみっとのちょっとだけやらかした話

ポンコツ書き出しチャレンジに続いて、こちらのちょっとだけ企画にも初参加します。よろしくお願いいたします。



結婚して37年経ちました。交際期間も含めると、約40年もの間、旦那と人生を共に歩んでいます。私が何かをやらかしたとしたら、それはほとんど対象は旦那になります。これから書き綴るのは、そんな旦那への詫び状に…  ならないのだろうなぁ。


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旦那は職場の同僚で、最初の印象は良いものではなく「この人は変人だ」と、アウトオブ眼中な存在でした。多分向こうも私のことを「○○を勘違いするバカ女だ」と、思っていたに違いありません。この辺の交際する前の話は置いといて… え? 置いとかない方がいいですか?そうですか。それでは、さっそく始めます。


*** 勘違い編

私と旦那は新卒で某企業のSEとなり、現在の国土交通省(当時は建設省)が主な顧客のシステム部門へ配属されました。旦那はダム制御、私は一級河川や農業用水管理のシステムが担当になり、霞ヶ関にある合同庁舎へよく出張に行ったものです。(一緒にではないですよ。ていうか、仕事は一緒にしたこと無いです)その、私の初めての出張時…やらかしました。先輩や営業の方と庁舎に入り、電算機室の場所を教わった後外で昼食をとり「先に戻ってて」と言われたので戻ると、節電対策でかフロア全体が消灯されていたのです。そして電算機室の扉の前に立つと、ドアが開きません。私はドアの電源も切られているのだと思いました。それで近くの席の人に「お昼休み中に申し訳ありません。システム点検で◯◯から来たりみっとと申しますが、電算機室に入れないので電気をつけていただけませんか?」「は?」「電算機室の自動ドアが開かないので、電源を…」そしたら大爆笑されて「アンタ、あれは自動ドアじゃなくて手で開けるんだよ!」…  先輩や営業は「なかなか面白いことやらかしてくれたようだね。すっかり有名人になってるよ。」それから私は『自動ドアの人』と呼ばれるようになり、建設省河川管理課の電算機室へ行く機会のある人は皆「ちょっと勘違いする扉だよね。」と、なま温かい協賛をくれるようになりました。少なくとも私が教訓となり、あそこの扉は自動ドアではないことが周知徹底されたと自負しております。旦那は「間違えんのはお前だけだろ」と言ってましたが。

お楽しみいただけましたでしょうか…  なんか悔しいので、旦那のやらかし話を暴露したくもありますが、それはまた別の機会にするとします。


*** 結婚式編

そんな二人でしたが(どんな二人?)いろいろありまして交際、そして結婚する運びとなりました。


結婚式でのことです。リハーサルはありましたが、流れの説明程度で特に問題もなく終わりました。で、本番というか挙式になったわけですが… 白無垢の打ち掛け衣装や角隠しのかつらの重いこと!緊張もしていますし、余計動きがぎこちなくなります。

三々九度の時に事件は起こりました。一番大きな三の盃を巫女さんから受け取り損なうという珍事をやらかしたのです。神聖で粛々たる式場内に、大きな盃は ガシャン と音を響かせて、置かれていた三宝の上に戻りました。どうしたら良いのでしょう。きっとその時の私の顔は、ちびまる子ちゃんが「ガーン…」となった時の更に五割り増ししたくらいの線がかかっていたと思います。そして参列していた私の大伯母が、驚きの余り席からピヨ〜ンと立ち上がる様が、SONYのβテープに録画されています。(もう観れない)しかし、巫女さんは何事も無かったかのように盃を拾い、私に渡して御神酒を注ぎました。旦那も何も言わず盃を受け取り… 飲み干して終了しました。そしてその後の披露宴では「先程、新郎新婦の結婚式が滞りなく行われましたことをご報告いたします。」と仲人の部長から披露されました。旦那はひとこと「いや、滞っていた」と笑ってツッコミを入れてましたが。あんな大事件起こしたのに、大したことではないちょっとした出来事のようになったのが嘘のようです。キャンドルサービスでは、灯しに行くテーブルの先々で「盃落としたんだってね」と、たくさんの笑顔が出迎えてくれました。「きっと厄祓いだよね」「怖いモノなしだね」たくさんのお祝いメッセージをいただきました。おかげさまで、まだ結婚生活は続いております。


*** お料理編

こんな私ですが、実は箱入り娘だったのです。でも、料理はほとんどしたことがなく、何かおかずを作るときは料理本を見ながら…になります。そして、計量をきっちりと…ではなく適当にしていたので、日によって味が薄かったり濃かったり、安定していませんでした。そして「今日のは良くできた方じゃない?」と褒められると感覚を忘れないうちにと、同じ週にもう一回作ったりしていました。

ある日、親戚の叔母から『鮭のアルミホイル包焼き』を教わりました。味付けは、金色のサイコロのようなブイヨンです。叔母は「鮭の切り身3〜4枚にブイヨン1個くらいかな」と言っていたのですが、私は1切れにブイヨン1個だと勘違いしました。叔母が「ブイヨンをそのまま載せるんじゃなくて、砕いて粉末にしたのを切り身にふりかけるのよ」と言っていたことは覚えていたので、ちゃんと砕いたブイヨンを、まんべんなく塗りたくるようにふりかけ、その上にオニオンスライスやエノキタケ、パプリカとかも載せてアルミホイルで包み、オーブンに入れました。やがてしょっぱい香りが部屋中に広がって来ました。「今日は何を作ったの?」旦那が不安な顔で尋ねます。「叔母さんから教わった『鮭のホイル焼き』だけど…」「大丈夫?なんか間違えていない?」「多分、大丈夫…」 そして食べました。濃縮されたしょっぱさが、口中に広がります。とても食べられたものではありません。でも、もったいないので、水で洗ってみました。洗っても、染み込んだしょっぱさは変わりません。上の野菜類は涙を呑んでさよならしました。そして鮭は… 翌日、ごはんに混ぜて炒飯にしました。ちょうど良い塩加減でした。

料理のやらかしは、いくらでもあります。でも、もうお腹いっぱいだと思われるので、私のやらかし話はこの辺で失礼させていただきます。

ご高覧いただきありがとうございました。

#ちょっとだけコンテスト
#ちょっとだけやらかした話

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