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コースを学ぼう!-part35-【中山芝1600m】

こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴

ここでは競馬場のコース毎の特徴押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「このコースはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨

さて、今回はフェアリーS京成杯オータムHといった複数の重賞が行われる舞台、中山芝1600mについてまとめました✍🏻
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!





🟢コースの概要🟢

コースの全体像

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中山芝1600mは1コーナー奥からのスタートとなり、外回りコースを一周してゴールとなるコースです。
春にはダービー卿チャレンジTやニュージーランドT、秋には京成杯オータムH、冬にはターコイズSやフェアリーSなど、複数の重賞が行われます。



🔴押さえておきたいポイント🔴

スタート後はすぐコーナー!
中山芝1600mは1コーナー奥からのスタートとなっており、すぐに2コーナーを迎えます。そのため外枠の子は外を回されてしまい距離ロスが大きくなる不利を受けやすく、ポジションを確保できるかが重要となります(詳しくは枠順別成績で後述します!)。
また、中山の直線は310mと短めで(他場の1600m戦は直線の長いコースが多い)コーナーで加速できる器用さを持っていると大きな武器になるコースです。そのため他場の芝1600m→中山芝1600mのコース替わりの巻き返しにも注目したいコースです。



下り坂が続きゴール前は急坂!最大高低差を誇るタフなコース!
中山競馬場の高低差は5.3mJRA全10場の中で最大となっているため、他の競馬場と比べても特にタフなコースとなっています。このコースはスタート地点が起伏の頂点部分に近く、2コーナーの出口付近から3コーナー半ば過ぎまで下り坂が続くため二度起伏を越えなければならない中距離コースほどタフなコースではありませんが、直線最後には急坂が待ち受けているためパワーは必要なコースです。
また、このコースはスタートから下り坂が続くため前半からペースが速くなり中盤も緩まない流れになりやすいのも特徴です(詳しくは平均ラップの項目で後述します!)。




📊データ編📊

データは2017年1月〜2022年9月4日の期間に行われた中山芝1600mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると感じたためです。)


🐴枠順別成績🐴

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14頭立て以上

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複勝率・回収率両方を見ても好走ゾーンが内外にバラけており、極端な差はなく枠順による有利不利は少ないことがわかります。しかし、スタート後にすぐコーナーとなるコース形態を考慮するともう少し差が出てもおかしくないのでは?と思い脚質別枠順成績を調べてみました。それが下記のデータです。


枠順成績・逃げ先行(14頭立て以上)

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枠順成績・差し追込(14頭立て以上)

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脚質を逃げ先行・差し追込で分けると好走ゾーンに違いが表れました。逃げ先行は内枠差し追込みは外枠に好走ゾーンが寄っています。
コース形態上、内枠に前に行きたい子が多いと外枠の先行馬は内のポジションを取りにくくなってしまうため、逃げ先行脚質の子は内枠が有利となります。特に1〜2枠は好走率・回収率共に高く優秀な成績です。

一方差し追込の成績は外枠に好走ゾーンが寄っており、逃げ先行とは真逆の結果となっています。内枠の差し追込馬は詰まってしまうなどスムーズなレースができないリスクもあるため、外枠の好走率が高くなっているのではないでしょうか。
とはいえ開催前半と開催後半では馬場状態も異なるため、基本は逃げ先行=内枠有利差し追込=外枠有利と押さえた上で当日の馬場状態はどうなのか、逃げ先行馬はどの枠に入ったのかなどを加味して考えたいコースです…!




🐴脚質別成績🐴

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14頭立て以上

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頭数に関わらず逃げ先行馬の成績が高く、基本は前に行ける子を狙いたいコースです。
スタート後にすぐコーナーをむかえる上に、中盤のペースも緩みにくいコースのため差し追込馬は道中でポジションを押し上げにくく、直線距離も短いため逃げ先行有利なコースとなっています。
しかし捲りの成績も高く、中盤でペースが緩んだ時にコーナーで加速して捲っていける器用さを持っている子にも注目したいコースです。

また、中山芝1600mは差しが決まりやすくなったり、内の先行馬が止まらなくなるなど極端な傾向が出るケースもあります。例としてレコード決着となった2019年の京成杯オータムHを見てみましょう。

2019年京成杯オータムH
1着 トロワゼトワル(逃げ)
2着 ディメンシオン(先行4角3番手)
3着 ジャンダルム(先行4角3番手)
4着 カルヴァリオ(2枠)
5着 プロディガルサン(1枠)
6着 ストーミーシー(3枠)
7着 クリノガウディー(2枠)
8着 ロードクエスト(4枠)
9着 ヒーズインラブ(3枠)

このレースは開幕週に行われるレースで、馬場が綺麗だったため時計が速く逃げ先行馬と内を通った子が有利に働く馬場でした。
勝ち馬は後続を離して逃げたトロワゼトワルで2,3着は先行グループにいたディメンシオンとジャンダルム、4着以下は内枠の子が上位を独占と偏った決着となりました。このように極端な傾向が出るケースもあるため、予想する際には馬場状態にも注目です…!




🐴種牡馬別成績🐴

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勝利数1位はディープインパクト
2位に大きく差をつける42勝を挙げており、好走率も高く回収率こそ100には届かないものの高めの数字となっています。
ディープインパクト産駒と聞くと差し追い込み脚質の産駒を連想する方が多いかもしれませんが、逃げ先行が有利なコースなだけに注目は先行力のある産駒で特に逃げ馬に注目。2021年の京成杯オータムHでは逃げたコントラチェックが12人気2着、2020年の同レースでは逃げたスマイルカナが3人気2着、スマイルカナはフェアリーSでも逃げて3人気1着と重賞でも好走馬が出ているほか、フォックスクリークが2021年の春興Sで逃げて9人気1着、同年の1勝クラスでアドマイヤチャチャが逃げて12人気2着と人気を問わず好走しており、前走先行していたディープインパクト産駒には要注目です。

また、このコースのディープインパクト産駒は牝馬が好成績。
牡馬
【11-10-11-82/114】
勝率9.6% 連対率18.4% 複勝率28.1%
単勝回収率72 複勝回収率60

牝馬
【31-20-12-94/157】
勝率19.7% 連対率32.5% 複勝率40.1%
単勝回収率116 複勝回収率92

と、好走率に大きな差が出ています。
牝馬はマイル向きのスピードを持った産駒も多いため、要注目です…!


勝利数2位はダイワメジャー
こちらはディープインパクトと異なり牡馬に注目です。
牡馬
【13-15-16-62/106】
勝率12.3% 連対率26.4% 複勝率41.5%
単勝回収率88 複勝回収率96

牝馬
【8-4-10-64/86】
勝率9.3% 連対率14.0% 複勝率25.6%
単勝回収率78 複勝回収率75

ダイワメジャー産駒の牝馬は1200mをこなせるような短距離色の強い子が多く、このコースはタフすぎるという産駒も多いように感じます。この舞台では牡馬に注目しておきたいです。


他、ランキング内で好成績なのがオルフェーヴル、こちらは牝馬に注目です。
牡馬
【1-1-0-9/11】
勝率9.1% 連対率18.2% 複勝率18.2%
単勝回収率60 複勝回収率32

牝馬
【9-5-8-39/61】
勝率14.8% 連対率23.0% 複勝率36.1%
単勝回収率176 複勝回収率115

牡馬は出走回数自体が少ないのもありますが、オルフェーヴル産駒の牡馬はオーソリティやバイオスパーク、アイアンバローズやオセアグレイトなど芝は中〜長距離で活躍しているスタミナ色の強い産駒が多いのに対し、牝馬はアンドラステやクリノプレミアム、エスポワールにギルデッドミラー、シャインガーネットなどマイル以下の距離でも活躍する産駒が目立ちます。
オルフェーヴル産駒は荒れた馬場やパワーを必要とする舞台に強く器用さを兼ね備えた産駒も多いため、マイルをこなせるスピードを持っている子には要注目です。


ランキング外で注目しておきたい種牡馬がリアルインパクト。産駒の成績は
リアルインパクト産駒
【5-3-4-16/28】
勝率17.9% 連対率28.6% 複勝率42.9%
単勝回収率326 複勝回収率143

と好成績を残しています。
産駒の活躍を見てみると、シャチが10人気1着、12人気3着、10人気1着と3度穴をあけており、エイシンチラーが8人気1着、5人気2着とこちらも穴で2度好走しています。人気ではあるものの、ピーエムピンコもこの舞台で2回好走しており、舞台適性の高い産駒が多く人気薄でも馬券になっているのが特徴です。また、複数回好走している産駒も多く過去に好走歴のあるタイプ(リピーター)は人気薄でも注目です。


もう一頭ランキング外で注目しておきたいのがマクフィ
マクフィ産駒
【1-1-2-7/11】
勝率9.1% 連対率18.2% 複勝率36.4%
単勝回収率144 複勝回収率199

まだ出走機会自体が少ないものの、人気薄で馬券になった子も多く、2021年のニュージーランドTではヴィジュネルが4着と好走しておりこの舞台への適性を感じています。
マクフィ産駒は芝ダート問わず短距離〜マイルで活躍しており、先行力もあるのが特徴。パワーが必要とされる条件で好走率を上げているためこのコースが合うのではないでしょうか。


今後注目しておきたいのがイスラボニータ
イスラボニータ産駒
【4-3-0-11/18】
勝率22.2% 連対率38.9% 複勝率38.9%
単勝回収率181 複勝回収率108

と、好成績を残しています。
イスラボニータ産駒は器用さに長けた産駒が多く、内を立ち回り直線に向いてサッと加速するような立ち回りの上手さを活かして好走するシーンがよく見られます。このコースでの枠順別成績を見てみると
1〜4枠
【3-2-0-6/11】
勝率27.3% 連対率45.5% 複勝率45.5%
単勝回収率270 複勝回収率150

5〜8枠
【1-1-0-5/7】
勝率14.3% 連対率28.6% 複勝率28.6%
単勝回収率42 複勝回収率42 

出走機会が少ないため上振れ・下振れの可能性もあるものの、好走率に大きな差が出ています。
内枠に入ったイスラボニータ産駒は今後も注目しておきたいです…!


もう一頭、今後の活躍に注目しているのがシルバーステート
シルバーステート産駒
【1-2-3-4/10】
勝率10.0% 連対率30.0% 複勝率60.0%
単勝回収率142 複勝回収率312

出走機会はまだ少ないものの、この舞台では昨年ウォーターナビレラが6人気1着と勝利しており人気薄での好走も目立っています。
シルバーステート産駒は先行力器用さに長けた産駒が多く、前目のポジションから立ち回りの上手さを活かして粘る競馬を得意としています。そのためこのコースとの相性はいいとみており、今後の活躍に期待したい種牡馬です…!


🍀注目種牡馬オルフェーヴルリアルインパクトマクフィイスラボニータシルバーステート




🐴平均ラップ🐴

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参考として古馬1勝クラスフェアリーS京成杯オータムHターコイズS中山芝1600mの全レースの平均ラップをグラフにしました。

このコースは
スタート後に速いラップを刻む下り坂を迎えるため中盤もペースが緩みにくい直線で少し加速、最後は急坂で減速

といった流れになっています。
中盤での緩みが少ないため、基本はバテずに長く脚を使える持続力が求められるコースですが、中盤でペースが緩む流れになると後半で加速する能力が求められるため瞬発力器用さが強く求められるコースとなります。例を挙げると、少頭数で行われることの多い2歳1勝クラスのレースは中盤でペースが緩むことが多く、瞬発力勝負になりやすい条件です。

一方、京成杯オータムHやターコイズSは中盤の緩みが少なく、一定の流れを刻み続ける流れになっていることがわかります。特に京成杯オータムHは開幕週に行われるため速いペースになりやすく、スピード(追走力)ハイペース適性、バテずに最後まで走りきる持続力が求められるレースとなります。

レース条件によって求められる適性が変化するのも覚えておきたいポイントです…!




🐎人気薄の好走例🐎

これらを踏まえて実際に人気薄の子が穴をあけた例を見ていきましょう。

穴をあけた例①
2022年1月8日(土)
中山11R ニューイヤーS
ボンセルヴィーソ 10人気3着(単勝24.7倍,複勝4.8倍)

近走は馬券外のレースが続いていましたが、中山芝1600mは(0.2.3.2)と相性のいい舞台で、最後に馬券に絡んだのはこの舞台で行われた重賞ダービー卿チャレンジTでした。
このレースも得意の先行策でレースを進めると、マイペースに持ち込み3着に好走。穴をあけました。

-買い要素-
・久々の中山芝1600m替わり、コース相性○
・近走先行する競馬(先行力の裏付け)
・ダイワメジャー産駒の牡馬



穴をあけた例②
2021年12月19日(日)
中山7R 2歳未勝利
ステラナビゲーター 9人気3着(単勝62.7倍,複勝10.0倍)

デビューからの3戦は馬券内に好走出来ていませんでしたが、前走は差しが決まりやすい東京芝1600mで逃げて5着に好走しており、東京コースの未勝利戦にしてはペースも流れたレースで楽な展開ではなく評価できる内容でした。
そして今回は前有利な中山芝1600mへのコース替わり、先行策でレースを進めると3着に粘り穴をあけました。

-買い要素-
・前走不利(外差し有利展開を逃げて粘る)
・中山へのコース替わり(差し有利→前有利)
・近走先行する競馬(先行力の裏付け)



穴をあけた例③
2021年9月12日(日)
中山11R 京成杯オータムH
コントラチェック 12人気2着(単勝36.8倍,複勝8.7倍)

前走の函館スプリントSでは8着に敗れていましたが、このレースはハイペースで先行することができなかったレースでした。
中山コースで前に行けた時はフラワーC1着、ターコイズS1着、オーシャンS1着と複数の重賞で結果を残しており、このコースでも好走経験がありました。
今回は1200m→1600mの距離延長でハナを奪うと、緩みのない流れの逃げを打ち2着に粘り込み。得意舞台に戻って穴をあけました。

-買い要素-
・前走不利(先行できず)
・中山へのコース替わり
・1600m以上のレースでは安定して先行できる
・前走の敗戦で人気落ち(6人気→12人気)
・ディープインパクト産駒の牝馬



穴をあけた例④
2021年4月4日(日)
中山10R 両国特別
シャチ 10人気1着(単勝28.2倍,複勝4.4倍)

こちらは差しで穴をあけたパターン。
シャチは種牡馬別成績でもとりあげたリアルインパクト産駒の子で、前走は今回と同じ中山芝1600mのレースで12人気3着と穴をあけており、このコースは過去にも10人気で勝利している得意コースでした。
今回は向正面向かい風、直線追い風のなかで行われたレース。外から早めにポジションを上げていくと、粘る逃げ先行馬たちを直線で差し切り勝利。鞍上の好判断と風向きも味方につけて穴をあけました。

-買い要素-
・コース相性○(過去にも穴をあけている)
・直線追い風(差しに恩恵ある環境)
・リアルインパクト産駒



穴をあけた例⑤
2021年3月28日(日)
中山10R 春興S
フォックスクリーク 9人気1着(単勝46.9倍,複勝7.8倍)

3勝クラス昇級後は馬券内に好走出来ていなかったものの、2走前から逃げる競馬をするようになっていました。その2レースは8着,14着と敗れていましたが、どちらも直線の長いコースで差し追込馬が上位を独占する流れとなり展開にも恵まれていませんでした。
今回は差し有利な舞台から前有利な中山芝1600mへのコース替わり、更に有利な1枠を引きました。
近走同様ハナを奪うと、マイペースに持ち込みそのまま逃げ切り。久しぶりの勝利で大穴をあけました。

-買い要素-
・近走展開不利(差し有利展開を逃げ)
・中山替わり
・1枠(逃げ先行脚質の馬にとってプラス)
・近走逃げる競馬(先行力の裏付け)




〜まとめ〜

○急坂のあるタフなコース!直線も短いためコーナーで加速できる器用さや急坂をこなせるパワーが求められるコース!

○他場の芝1600m戦は直線の長いコースが多く、中山とは異なる適性が求められるコースが多い!そのためコース替わりによる巻き返しに注目!

○枠順全体で見ると有利不利は少ないものの、逃げ先行は内枠、差し追込は外枠がやや有利!脚質や逃げ先行馬の並び順を考慮するのも大事!

○基本は前有利なコース!しかし極端な傾向が表れることもあるため、当日の馬場状態にも注目!

○注目種牡馬はオルフェーヴルリアルインパクトマクフィイスラボニータシルバーステート!また、ディープインパクト産駒とオルフェーヴル産駒は牝馬、ダイワメジャー産駒は牡馬に注目!

○基本はペースの緩みが少なく最後までバテずに走り切る持続力が問われるコースも、少頭数の2歳戦など中盤でペースが緩むようなレースでは瞬発力が求められるためレースによるペースの違いにも注目!





🍀フェアリーSのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
タフな中山コース・急坂をこなすパワー
コーナーで加速する器用さ
最後までバテずに走り切る持続力
内枠有利
差し追込有利
人気薄の好走が目立つ
能力重視

中山芝1600mはスタート後が下り坂となるため前半から速い流れになりやすく、中盤もペースが緩みにくいコースです。
前半のペースが速くなるためレース後半は上がりがかかりやすく、ハイペース適性の高い子や最後までバテずに走り切る持続力に長けた子、急坂を苦にしないパワーを持つ子を狙いたいコースです。
また、このコースはスタート後すぐに2コーナーを迎えます。そのため外枠の子は外を回されてしまう不利を受けやすく、早めに良いポジションを確保できるかが重要となります。そのため枠順逃げ先行馬の並び順も考慮したいコースで、立ち回り力も重要となるため器用さも問われるコースです。


最初のポイントは内枠有利です。

1〜4枠
【3-3-4-30/40】
勝率7.5% 連対率15.0% 複勝率25.0%
単勝回収率57 複勝回収率80

5〜8枠
【2-2-1-35/40】
勝率5.0% 連対率10.0% 複勝率12.5%
単勝回収率103 複勝回収率59

このコースはスタート後にすぐコーナーを迎えるため、外枠の子はポジションを確保しにくく不利を受けやすいコースです。更にこの週は中山芝がAコース→Cコースのコース替わりがあるため、内でロスなく立ち回れる子が有利になりやすいレースとなっています。

2023年は外枠に入ったキタウイングが11人気1着と穴をあけていますが、この時は上手く最内に潜り込み内をロスなく立ち回ったものでした。このように外枠でも乗り方一つで不利をかき消すことはできますが、2023年はエナジーチャイムが3人気14着。2022年はエリカヴィータが2人気10着。2021年はシャドウファックスが4人気9着。2020年はアヌラーダプラが1人気6着、シャインガーネットが2人気4着。2019年はアクアミラビリスが1人気5着と毎年外枠に入った人気馬が馬券外に敗れているため、枠順は重要なレースです。


続いてのポイントは差し追込有利です。

初角5番手以内
【1-1-2-25/29】
勝率3.4% 連対率6.9% 複勝率13.8%
単勝回収率28 複勝回収率41

初角6〜9番手
【1-3-0-17/21】
勝率4.8% 連対率19.0% 複勝率19.0%
単勝回収率26 複勝回収率65

初角10番手以下
【3-1-3-23/30】
勝率10.0% 連対率13.3% 複勝率23.3%
単勝回収率168 複勝回収率99

前走芝1600m以上で逃げていない馬
【4-3-2-30/39】
勝率10.3% 連対率17.9% 複勝率23.1%
単勝回収率151 複勝回収率87

このレースは短距離戦を使われていた馬の出走も多く、コース形態と相まってスローペースになりにくいのが特徴です。この時期の牝馬にとって冬の中山芝はタフな舞台でもあるため、差し追込馬の活躍が顕著に目立つレースとなっています。特に芝1600m以上のレースで差して好走した経験がある馬には要注目です。


続いてのポイントは人気薄の好走が目立つ点です。

1〜2人気
【0-1-0-9/10】
勝率0.0% 連対率10.0% 複勝率10.0%
単勝回収率0 複勝回収率17

3〜5人気
【4-1-2-8/15】
勝率26.7% 連対率33.3% 複勝率46.7%
単勝回収率190 複勝回収率126

6人気以下(単勝オッズ50倍以上は除く)
【1-3-3-21/28】
勝率3.6% 連対率14.3% 複勝率25.0%
単勝回収率127 複勝回収率125

このレースはタフになりやすい冬時期の中山芝で行われ、スローペースになりにくく速い上がりも問われにくいため主流条件とは異なる適性が求められます。また、この時点で賞金を加算できている実力馬は12月の阪神JFに向かうケースが殆どであるため、出走馬の力差も拮抗しやすく荒れやすいレースとなっています。
特殊な位置付けにあるレースのため、人気通り決まるケースは少ないと覚えておきましょう。


最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。




🍀ダービー卿チャレンジTのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
速い流れに対応する追走力
最後までバテずに走り切る持続力
急坂をこなすパワー
内枠有利
やや差し追込有利

中山芝1600mはスタート後が下り坂となるため前半から速い流れになりやすく、中盤もペースが緩みにくいコースです。
ペースが緩みにくいため速い流れに対応する追走力が問われやすく、最後までバテずに走り切る持続力や急坂を苦にしないパワーが問われるコースです。


最初のポイントは内枠有利です。

1〜4枠
【4-3-2-31/40】
勝率10.0% 連対率17.5% 複勝率22.5%
単勝回収率129 複勝回収率96

5〜8枠
【1-2-3-33/39】
勝率2.6% 連対率7.7% 複勝率15.4%
単勝回収率16 複勝回収率40

中山芝1600mは内枠有利なコースであり、このレースはコース替わりの週に行われるため内有利に傾きやすい傾向を持っています。
ただし、中山はその年によって馬場の傷む速度に違いが出るため、当日の馬場傾向にも注意は必要です。


続いてのポイントはやや差し追込有利です。

初角5番手以内
【2-1-2-28/33】
勝率6.1% 連対率9.1% 複勝率15.2%
単勝回収率49 複勝回収率57

初角6〜9番手
【1-2-2-11/16】
勝率6.3% 連対率18.8% 複勝率31.3%
単勝回収率50 複勝回収率79

初角10番手以下
【2-2-1-25/30】
勝率6.7% 連対率13.3% 複勝率16.7%
単勝回収率112 複勝回収率74

中山芝1600mは最後の直線が短いコースですが、速いペースになりやすいことから差し追込が決まるレースとなっています。
逃げ先行馬の成績を見ていくと、2022年はグラティアスが2人気4着、リフレイムが3人気15着。2021年はスマイルカナが1人気14着。2020年はストーミーシーが3人気7着、ジャンダルムが2人気10着と敗れており、人気を裏切るケースも目立つ結果となっています。
立ち回りの上手さを活かしやすいコースではありますが、逃げ先行馬にとって楽なレースになりにくい点には注意が必要です。




🍀ニュージーランドTのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
急坂をこなすパワー
やや内枠有利
逃げ先行有利
同距離・距離短縮有利
能力重視

中山芝1600mはスタート後が下り坂となるため前半から速い流れになりやすく、中盤もペースが緩みにくいコースです。
ペースが緩みにくいため速い流れに対応する追走力が問われやすく、最後までバテずに走り切る持続力や急坂を苦にしないパワーが問われるコースです。
ただし、このレースは世代限定戦で少頭数になることもあり、中盤でペースが緩みやすい点には注意が必要です。


最初のポイントはやや内枠有利です。

1〜4枠
【3-2-3-27/35】
勝率8.6% 連対率14.3% 複勝率22.9%
単勝回収率54 複勝回収率68

5〜8枠
【2-3-2-31/38】
勝率5.3% 連対率13.2% 複勝率18.4%
単勝回収率30 複勝回収率48

中山芝1600mは基本内枠有利なコースですが、このレースは開催終盤に行われるため馬場が荒れていることも多く、その年によっては外枠の馬も走りやすくなります。
基本は内枠有利とし、当日の馬場傾向にも注意が必要です。


続いてのポイントは逃げ先行有利です。

初角5番手以内
【4-2-2-20/28】
勝率14.3% 連対率21.4% 複勝率28.6%
単勝回収率93 複勝回収率76

初角6〜9番手
【0-2-1-17/20】
勝率0.0% 連対率10.0% 複勝率15.0%
単勝回収率0 複勝回収率58

初角10番手以下
【1-1-2-21/25】
勝率4.0% 連対率8.0% 複勝率16.0%
単勝回収率18 複勝回収率38

このレースは世代限定戦であることから古馬さんと比較するとペースが緩むことも多く、逃げ先行馬が好走しやすいレースとなっています。
過去5年で逃げた馬が3勝しているレースでもあり、先行力を持つ馬には要注目のレースです。


続いてのポイントは同距離・距離短縮有利です。

距離延長
【1-0-1-22/24】
勝率4.2% 連対率4.2% 複勝率8.3%
単勝回収率29 複勝回収率23

同距離
【4-3-2-29/38】
勝率10.5% 連対率18.4% 複勝率23.7%
単勝回収率62 複勝回収率64

距離短縮
【0-2-2-7/11】
勝率0.0% 連対率18.2% 複勝率36.4%
単勝回収率0 複勝回収率114

1600m以上のマイル〜中距離路線はGIを目指す有力馬が集まることから短距離路線と比べてレベルが高くなりやすく、距離短縮馬の活躍が目立つ理由となっています。
距離短縮で臨んだ馬は、2023年にシャンパンカラーが7人気3着。2022年は唯一の距離短縮馬だったリューベックが6人気3着。2021年はタイムトゥヘヴンが3人気2着。2020年は唯一の距離短縮馬だったシーズンズギフトが5人気2着と、少ない出走馬のなかで高い好走率を残しています。特に前走レベルの高い重賞レースに出走していた距離短縮馬には要注目です。


最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。




🍀京成杯オータムHのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
高速馬場適性
ハイペース適性
急坂をこなすパワー
コーナーで加速する器用さ
最後までバテずに走り切る持続力
やや逃げ先行有利

中山芝1600mはスタート後が下り坂となるため前半から速い流れになりやすく、中盤もペースが緩みにくいコースです。
前半のペースが速くなるためレース後半は上がりがかかりやすく、ハイペース適性の高い子や最後までバテずに走り切る持続力に長けた子、急坂を苦にしないパワーを持つ子を狙いたいコースです。
また、このコースはスタート後すぐに2コーナーを迎えます。そのため外枠の子は外を回されてしまう不利を受けやすく、早めに良いポジションを確保できるかが重要となります。そのため枠順逃げ先行馬の並び順も考慮したいコースで、立ち回り力も重要となるため器用さも問われるコースです。


このレースは秋の中山開幕週に行われるため速い時計が出やすく、ペースの緩みにくいコース形態も相まって速いラップを刻み続ける流れになりやすいのが特徴です。
近年のレースラップを振り返ってみると…

-2022-
12.7-11.4-11.4-12.0-11.7-11.3-11.3-11.8
勝ちタイム:1.33.6(良)

-2021-
12.3-11.2-11.1-11.0-11.2-11.4-11.4-12.4
勝ちタイム:1.32.0(良)

-2020-
12.4-11.1-11.5-11.7-11.6-11.7-11.7-12.2
勝ちタイム:1.33.9(良)

-2019-
12.3-10.6-10.4-10.9-11.2-11.4-11.5-12.0
勝ちタイム:1.30.3(良)

-2018-
12.5-10.7-11.5-12.2-11.2-11.4-11.5-11.4
勝ちタイム:1.32.4(良)

その年によって馬場の速さも異なるため差はありますが、ペースの緩急が少なく10秒〜11秒台を刻む流れが続くことがわかります。
開幕週で速い時計も求められるため高速馬場適性が問われるレースであり、1200〜1400mの短距離実績を持つ馬もスピードを活かして好走しやすいレースです。

反対に中距離や時計のかかる馬場がベストなタイプはスピード不足で人気を裏切るケースもある点に注意。
2022年はミスニューヨークが3人気4着、ベレヌスが4人気5着。
2021年はカラテが3人気5着、グランデマーレが5人気11着。
2020年はアンドラステが1人気10着と敗れており、1600mの速い時計に対応できる裏付けが薄い子は注意が必要です。


続いてのポイントはやや逃げ先行有利である点です。

初角5番手以内
【3-3-3-22/31】
勝率9.7% 連対率19.4% 複勝率29.0%
単勝回収率61 複勝回収率125

初角6番手以下
【2-2-2-39/45】
勝率4.4% 連対率8.9% 複勝率13.3%
単勝回収率41 複勝回収率46

このレースは開幕週に行われるため内有利になりやすく、コース形態からも先行してポジションを取れる子が有利に働きやすいレースとなっています。

特に逃げ先行馬は人気薄の好走馬が多いのも特徴。
2022年はクリノプレミアムが7人気3着。
2021年はコントラチェックが12人気2着。
2020年はボンセルヴィーソが13人気3着。
2019年はジャンダルムが10人気3着。
近年は4年連続で二桁人気の先行馬が穴になっており、先行力のある馬は抑えておきたいレースです。




🍀ターコイズSのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
急坂をこなすパワー
コーナーで加速する器用さ
最後までバテずに走り切る持続力
やや内枠有利
差し追込有利
前走から距離短縮・同距離有利

中山芝1600mはスタート後が下り坂となるため前半から速い流れになりやすく、中盤もペースが緩みにくいコースです。
前半のペースが速くなるためレース後半は上がりがかかりやすく、ハイペース適性の高い子や最後までバテずに走り切る持続力に長けた子、急坂を苦にしないパワーを持つ子を狙いたいコースです。
また、このコースはスタート後すぐに2コーナーを迎えます。そのため外枠の子は外を回されてしまう不利を受けやすく、早めに良いポジションを確保できるかが重要となります。そのため枠順逃げ先行馬の並び順も考慮したいコースで、立ち回り力も重要となるため器用さも問われるコースです。


最初のポイントはやや内枠有利です。

1〜4枠
【3-3-3-31/40】
勝率7.5% 連対率15.0% 複勝率22.5%
単勝回収率53 複勝回収率91

5〜8枠
【2-2-2-34/40】
勝率5.0% 連対率10.0% 複勝率15.0%
単勝回収率29 複勝回収率64

中山芝1600mはスタート後すぐにコーナーを迎える点から、基本はポジションを取りやすい内枠が有利なコースです。
このレースも内枠の好走率が高い傾向が見られますが、内有利な馬場では内に馬が殺到してごちゃついたり、ハイペースになり外差し決着になることもあります。更に寒い時期に行われるこのレースは芝の傷みが進行しているケースもあるため、その年によって内有利・外有利が極端になることがあります。そのため当日の傾向や逃げ争いが激化しそうかなど、展開や馬場を読むことも大切です。


続いてのポイントは差し追込有利です。

初角5番手以内
【2-3-0-25/30】
勝率6.7% 連対率16.7% 複勝率16.7%
単勝回収率36 複勝回収率51

初角6番手以下
【3-2-5-40/50】
勝率6.0% 連対率10.0% 複勝率20.0%
単勝回収率44 複勝回収率93

前走1600m〜で上がり2位以内
【1-1-3-8/13】
勝率7.7% 連対率15.4% 複勝率38.5%
単勝回収率43 複勝回収率240

前走OPクラス以上の1600m〜で上がり2位以内
【1-1-2-3/7】
勝率14.3% 連対率28.6% 複勝率57.1%
単勝回収率80 複勝回収率318

このレースは前半からペースが速くなりやすく、寒い時期で芝が傷み時計のかかるタフなコンディションになることも多いため、差し追込が決まりやすいレースとなっています。
特に前走1600m以上のレースで速い上がりを使っていた馬は人気薄での好走が目立つため要注目です。


最後のポイントは前走同距離・距離短縮が強い点です。

距離延長
【1-1-1-16/19】
勝率5.3% 連対率10.5% 複勝率15.8%
単勝回収率25 複勝回収率64

同距離
【1-2-2-22/27】
勝率3.7% 連対率11.1% 複勝率18.5%
単勝回収率20 複勝回収率118

距離短縮
【3-2-2-27/34】
勝率8.8% 連対率14.7% 複勝率20.6%
単勝回収率67 複勝回収率52

前述したことの繰り返しとなりますが、このレースは前半からペースが速くなりやすく、寒い時期で芝が傷み時計のかかるタフなコンディションになることも多いレースです。そのためスピードだけで乗り切るのが難しく、短距離戦を主場としているスピードタイプの子は苦しいレースを強いられやすく、前走1600m以上のレースを使われている子の好走が目立ちます。

前走から距離延長で馬券内に絡んだ馬を確認してみると、2022年4人気2着のウインシャーロットは過去に中山芝1600mで複数回好走経験あり。
2021年13人気3着のギルデッドミラーは過去にNHKマイルC3着、アーリントンC2着などマイル重賞で好走経験あり。
2020年1人気1着のスマイルカナは同舞台で行われるフェアリーSの勝ち馬。
このように全馬がマイルでの実績を持っていたため、1600mをこなせる裏付けがある馬には要注意です。




以上、中山芝1600mの特徴についてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!

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(秋競馬とも仲良くしたいな…!)












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