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【らいむ回顧】ラップでレースを振り返る!【フェブラリーS】

こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴

今回はフェブラリーSのレース回顧です!一緒にレースを振り返っていきましょう!

※この回顧にはボク自身の主観も含まれています。ボクの考えが全て合っているとは思いませんし、見る人によっては違う見解になると思います。ラップとレース映像を照らし合わせてボク自身が感じたことを書き記していますので少しでも振り返りの参考になれば嬉しいです。

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🍀フェブラリーS🍀

【東京ダート1600mコース図】

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〜コースの特徴〜
東京ダート1600mは最後の直線が長く、コーナーも緩やかなため最後の直線での末脚が重要となるコースです。
ダートは他場に似た条件がなく1600mという距離設定も東京コースにしかないため、このコースを得意とする東京巧者と呼ばれる子もおりコース実績は特に重視しておきたいコースです。
また、このコースは芝スタートとなりコーナーまでの距離も長いため、芝で加速できる子や包まれにくい外枠有利なコースです。


【フェブラリーSレースラップ】

12.2-11.0-11.3-12.3-12.4-11.6-11.2-11.8
前半3F34.5-後半3F34.6(後傾0.1秒)
前半4F46.8-後半4F47.0(後傾0.2秒)
勝ちタイム1.33.8-(中緩みの)スローペース

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※平均ラップは過去5年のもの


前日からの雨で不良馬場での開催、途中重馬場まで回復したものの湿って速い時計が出るコンディション。速い時計に対応できるスピードが求められました。

今回のレースラップを見てみると、前半3Fが流れた後に12.3-12.4と中盤で大きく緩む流れになりました。
グラフからも分かる通り、速い時計が出るコンディションにも関わらず例年以上に遅いラップを刻んでおり、終盤は一気に加速し速いラップを刻んでいることがわかります。
前半3Fは34.5と一見速い流れに見える数字かもしれませんが、近年のフェブラリーSを見てみると

フェブラリーSの前半3F
2021年…34.7(良)
2020年…34.6(良)
2019年…35.8(良)
2018年…34.1(良)
2017年…34.0(良)
2016年…34.1(重)

と、馬場状態も考慮するとむしろ遅い流れで、中盤も緩んだ事で後方馬はまず届かない流れになり前有利が顕著なレースになりました。

では、それらを踏まえた上でレースを詳しく見ていきましょう。



【レース展開】

ー序 盤ー

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(矢印赤線の部分です!)

大きな出遅れはなく揃ったスタート。
内からダイワキャグニー、アルクトスが主張しますが真ん中から押してサンライズホープが先頭へ。その外からソダシも先行グループに加わり、その後ろにカフェファラオ、テイエムサウスダンが続きます。
隊列がすんなり決まるかと思われましたが、外でかかっていたテイエムサウスダンを岩田康成騎手が無理に抑えず行かせて先頭に替わります
そしてこの先行争いが繰り広げられている間のカフェファラオと福永騎手の運び、ここが序盤のポイントとなりました。

テイエムサウスダンは前走の根岸Sで控える競馬でも結果を出して脚質の幅を見せていましたが、今回はスタートから押して出して行ったこともあり折り合いを欠いてしまいました。岩田騎手が手綱を引っ張り抑えようとしましたが、その後すぐ緩めてテイエムサウスダンの行く気に任せ先頭に立ちます。
ここのラップが前半2F〜3Fの11.0-11.3の地点、この流れを上がっていってるため数字以上に速い脚を使っている事になりますが、レースラップでも触れた通り今年の前半3Fは馬場状態も考慮すると決して速い流れではなく、ここで上がっていく負荷はそこまで大きくはありませんでした。
今回は1600mへの延長で距離への不安も囁かれており、ここで無理に抑えて体力を消耗するよりも、行く気に任せて走らせる選択をした岩田騎手の好騎乗でした。

もう一つ触れたいのがここでの福永騎手の運びです。
カフェファラオを揉まれ弱い面があり、昨年も内枠ながら馬群で揉まれずスムーズなレースが出来ての勝利でした。
今回のパトロールビデオを見ると、スタート後に福永騎手が外の馬の動きを確認しており、早めに外に出して揉まれないポジションを確保しようとしているのが伺えます。
実際に外から先行したサンライズホープ、ソダシを行かせた後にすぐその外のポジションを確保し、揉まれない場所でレースを運ぼうと考えているのがわかります。
外のテイエムサウスダンも先程触れたように先頭までポジションを上げたため、カフェファラオに外からプレッシャーをかける存在がいなくなりました
福永騎手の完璧なエスコートによりこの時点で『揉まれ弱い子の内枠』という課題をクリアしていました。

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ー中盤ー

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テイエムサウスダンが先頭に立ち、ここでペースが大きく緩んだ12.3-12.4の地点を迎えます。ここは終盤にも繋がるこのレースの大きなポイントでした。
ここで大きくペースが緩んだことにより不利な展開となってしまったのが馬群の中に閉じ込められてしまったサンライズホープアルクトスダイワキャグニーです。
特にサンライズホープ、アルクトスはこれまでコーナーで外から進出してバテずに長く脚を使う持続力を活かして好走を続けてきた子です。
持続力を武器としている子が内に閉じ込められて、自分のタイミングで動けず逃げ馬の加減速に付き合わされる…というのは力を全く発揮できないパターンの一つです。

反対にここで大きくペースが緩んだことでコーナーで外を回す負荷が軽減され、先頭と後方までの差が少なくなり馬群が凝縮しています。
隊列自体にも大きな変化はなく、レースは終盤へと入っていきます。



ー終盤ー

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テイエムサウスダンが先頭で直線へ。
後半のラップは11.6-11.2-11.8と先程のラップから一気に加速、特にラスト2F目は11.2とダートにしては異例の速いラップを刻んでおり直線での加速力、末脚のスピードが問われました。

逃げるテイエムサウスダンを外からソダシ、カフェファラオが追いかけ残り200m手前でカフェファラオが先頭へ。
後方からはソリストサンダー、タイムフライヤー、レッドルゼルが前との差を詰めようとしますがなかなか差は縮まらず、カフェファラオが先頭でゴールイン。見事に連覇を達成しました。
2着には逃げ粘ったテイエムサウスダン、3着には先行して粘ったソダシが入りました。

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以下、各馬の短評です。




【各馬の短評&次走以降注目馬】

1着:カフェファラオ

道中は揉まれないポジションからレースを進めレースレコード、コースレコードタイの好時計で勝利。レース展開でも触れた通り完璧なレース運びでした。
ワンターン軽い馬場揉まれず運べた時のパフォーマンスが非常に高く、今後も条件に該当する時は強いレースを見せてくれると思います。
高い能力を持っているものの、中央よりタフな地方やコーナーの多いコースではパフォーマンスを落としがちなので次走以降の取捨は慎重に考えたいです。


2着:テイエムサウスダン

道中無理に抑えず行かせた岩田騎手の好騎乗でした。
中盤も大きく緩んで展開的には恵まれたとはいえ再加速するレースにも対応、前走の根岸Sでは差す競馬での勝利とどんどんレースの幅が広がっている印象です。
今後も地方中央を問わずダート重賞戦線を盛り上げてくれる存在になりそうですが、馬場が軽く前が楽な展開だったため1600mも完全にこなせる、とは決めつけず距離の評価は一旦保留としたいです。


3着:ソダシ

前走は初ダートで大敗してしまいましたが、ワンターン・外枠・距離短縮・軽いダート替わりで巻き返しました。
緩みのないペースとなった桜花賞を1.31.1で勝利しているように、速いスピードを持続するレースでは高いパフォーマンスを見せているので雨でスピードが問われる馬場になったのも大きかったとみています。
以前から加減速のある流れが苦手でワンターンコースが合う、と評価していただけに道中の緩みが少なければもっといい勝負が出来たかもしれないと思っています。
今後心配なのはメンタル面気性面。ゴール前では2着のテイエムサウスダンとの差を詰めていてバテない持続力を見せたとも言えますが、ゴール後にはカフェファラオを交わして先頭に立つところを見せており本気で走っていない可能性も。ゲートでも落ち着きがなく、これが悪い方向に出なければ今後芝に戻ってもGIで上位争い濃厚だと思いますが…。


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6着:レッドルゼル

道中の運びに問題は感じませんでしたが、直線では思った以上に伸びきれなかった印象です。
レース前に鞍上の川田騎手が距離が長いとコメントしていたように、1600mでは詰めが甘くなってしまうのかもしれません。距離短縮で見直したいです。


7着:アルクトス

レース展開でも触れた通り、道中は内で包まれてしまいこの子の良さが活かせないレースとなってしまいました。
昨年や一昨年のマイルCS南部杯は外枠からのスタートで、コーナーでは外から並びかける競馬。3走前のさきたま杯は内枠でしたが、少頭数×縦長の隊列になったため道中で外に出しコーナーで外から進出する競馬が出来ていました。
軽い馬場外から動いていける枠で見直したいです。


8着:サンライズノヴァ

今日は出遅れずスタートを切れましたが、テンのスピードが速くないため後方からの競馬となりました。
しかしペースが遅く、どんなに速い末脚を持っていても後方馬は届かない流れとなってしまいました。
後方からハマり待ちの競馬スタイルなので展開頼みになってしまいますが、前走のチャンピオンズCの内容からもまだまだ走れる印象ですので今回同様広いコース前崩れになりそうなレースで見直したいです。


9着:エアスピネル

サンライズノヴァ同様後方馬にはノーチャンスな流れでした。
今回は展開に恵まれずの敗戦となりましたが、昨年の武蔵野Sの内容からはまだまだ重賞でも上位争いが出来るのではないでしょうか。


10着:ミューチャリー

後方馬にはノーチャンスな流れでした。
近走は先行する競馬が出来ていましたが、芝スタートの東京マイルでは前半忙しく先行することが出来ませんし今回の敗戦は展開不向き&適性不向きで度外視可能な敗戦です。
近2走の内容は強く、地方の中距離戻りで巻き返してくる可能性は高いと思います。


11着:インティ

スタートから押して主張していましたが先行することが出来ず、出していったことでかかってしまい終始折り合いを欠いてしまいました
更に直線では詰まって追い出しが遅れる不利があり、展開的にも厳しい競馬になってしまいました。
今日はスタートから出していって折り合いを欠いてしまったものの、本来は差す競馬が出来る子なので自分の競馬ができればもっと上位と差のない走りが出来るのではないでしょうか。


12着:サンライズホープ

押して先頭に立ったものの、外からテイエムサウスダンにハナを奪われ内に閉じ込められる形となってしまいました。
揉まれ弱い面があり、コーナーで外から加速してバテない持続力を活かす競馬が得意としている子ですので苦しい競馬を強いられてしまいました。
今回は度外視できる内容なので、今後の巻き返しに注目したいです。
また、このコースでも先行する競馬は出来ましたし、3歳時のユニコーンSも揉まれる競馬になったの敗戦ですのでこのコースに適性が無いわけではないと思っています。


13着:スワーヴアラミス

スタートから押していたものの後方からの競馬となってしまいました。
今回の条件はこの子にとって時計が速すぎた印象ですので、距離延長で見直したいです。


14着:テオレーマ

後方馬にはノーチャンスな流れでした。
サッと加速できる瞬発力と、小回りコースを上手に立ち回れる器用さがある子ですので地方重賞牝馬限定戦戻りで注目したいです。


15着:ダイワキャグニー

内に閉じ込められる形となり厳しい展開となってしまいました。
今年で8歳ですが、前走は芝でも2着と好走していますし前が残れる流れになればまたどこかで穴をあけるかもしれません。



🍀フェブラリーSの次走以降注目馬…レッドルゼルアルクトスサンライズノヴァエアスピネルミューチャリーインティサンライズホープスワーヴアラミステオレーマダイワキャグニー

(今回は展開が向かなかった子や苦しいレースを強いられてしまった子が多く注目馬も沢山取り上げましたが、特に巻き返しに期待と感じた子はアルクトスミューチャリーサンライズホープです。自分の力を発揮できる舞台ならGI戦線で上位争いが出来ると考えています。)




以上、フェブラリーSのレース回顧でした!
モチベーションにも繋がりますのでよかったらnoteのフォロースキもよろしくお願いします🍀

最後まで読んでくださりありがとうございました✨











(クッキークリーム系の食べ物は大体美味しい)


いつもボクの記事を読んでくださりありがとうございます! これからも根拠のある記事、面白い記事を作成していけるよう努力します!