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詩 悩み


気分が憂鬱になって
眠れないまま朝5時半だ
せっかく瞼が熱いから
詩でも書き留めることにしよう

一回二錠の銀の殻
あたりまえの言葉で飲み込んで

君は疑り深かった
最後の笑顔まで嘘だった
幸せな思い出の一つ一つに
悪意が爪を立ててくる

友達だったことなんて一度も無かった
ただ並んで一緒に居ただけ
どちらがより優しかったなんて
表層だけじゃ君が上だね

努力した程度で差はつかなくて
残念ながら無理心中だ
教室バス停自習室
白い壁には君の背中

趣味も歩幅も合うはずなのに
お互いひとつも明かさなかった
場の雰囲気を栄養にする
お互い道具にすぎなかった

騙されていた訳じゃない
信じ続けただけなんだ

運命は機械的に
ものを語らず働く
また必ず巡り合うだろう
似たような好きな場所で

大嫌いな君の笑顔と
一生傷つけられる側の笑顔が
当たり障りなく入れ違って
もう遭わないことを願うだろう

環状線を周っていろ
嘘に呑まれていろ

そう突き放せるまでに
ここでは時間が経ったんだよ

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