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テングザルのぬいぐるみ うちにあって 日本の一般家庭の1%未満にしかないと思うものを挙げてみる その20

子ども達がが小さい頃、親が出かけても苦痛ではない場所と言えば動物園が定番でした。とりわけ娘はぬいぐるみ類が大好きだったので、その回に一番良さを見つけた動物のぬいぐるみをお土産に一体だけ買うのは許していました。

日本の動物園の売店では、あまりデフォルメしたり擬人化したりしないでその動物らしさを残したほとんどの展示動物のぬいぐるみが売られています。それを手に入れることができるのは玩具店ではなく動物園が一番だと思います。
そしてリピートしていると、パンダやコアラなどその動物園の目玉の動物や、ゾウ、キリンといった有名どころ以外にも「今回の見応えはこれが一位」というその回ごとの推しが出てくるものです。
それはその回に限ってホエザルがほえまくっていたとか、ムフロンがボロ雑巾のように見えたとか、レッサーパンダが2匹お互いの顔をずっとベロンベロンと舐め合っていたとか、爬虫類館のマツカサトカゲのマツカサぶりとか、そういうその時の見応えNo.1が必ずあるのです。

だから家にはターキンとかオカピとかテナガザルなどのちょっと珍しいぬいぐるみが、ミニーマウスやテディベアと混じって並び、娘のごっこ遊びの相手になっていました。

子連れでの旅行でも、勢い動物メインに偏りがちです。動物さえ目的に一つ定めれば大変な移動もなんとかなるなるので、動物好きにしておいて良かったと思いました。

ボルネオの川を船で移動しつつテングザルを見る現地ツアーは、夕暮れの中大変面白い
経験でした。
7歳だった娘は「何をどうやって食べるか?」などガイドに教わり、川辺のホタルを手に乗っけられ、大層喜んでいました。
夏休みの絵日記にも書いたのですが、さすがに動いている群れのそれもハーレムの中のただ1匹のオスの絵を写生することもできず、この本の中の写真を見て絵を描いたため、股間に屹立する赤い一本線があって相当笑えました。


ドンと構えるオス


どちらかというと大人しめの子なのに、
「先生に是非これを見せたい」
とこの本を持って堂々と赤いところを見せたそうです。

テングザルといえばその禅智内供ばりの鼻です。
鼻の大きいオスほど有利でハーレムを作れますが、ハーレムなので実際の群れはメスで成り立っています。オスメス同数生まれるとして鼻が大きくないとモテず、従ってハーレムを作ることもなく子孫を残せないというあからさまな競争があるようですが、きっと研究すれば何かの生き抜く抜け道がわかってくるのかもしれません。

そしてメスの鼻はやはり特徴的ですが、オスのようにブラリと垂れているのではなくツンと尖った、いわゆる「鼻が高い」様相を呈しています。
それが母である私に似ているようで、
「テングザルのメスはおかあみたいな鼻」
と言われました。

メスの鼻はこんな感じ

海外のぬいぐるみはやはり日本の“KAWAII” という感覚とはどこかずれているので、ちっとも可愛くないことが多いのですが、この「テングザル」は写実的でありながら愛嬌もあって、特に座らせた時の体型が再現されていてすばらしい。これに赤い性器さえついていればその物だったのに。

後ろ姿の背中の丸みもこの通り再現されている

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