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2024/05/30 璉城寺 阿弥陀如来立像

奈良町の古刹、璉城寺を訪ねた。
薄暗い本堂に入ると、中央に白い裸形の仏さまが浮かび上がり、息を呑んだ。
雲を模った台座からスッと立つ姿は生きているよう。

写真撮影不可だったので、いただいたお寺のパンフレットより。

この阿弥陀如来立像は秘仏で、毎年5月のあいだだけ、ご開帳される。
木造白色で、光明皇后をモデルとして制作されたといわれ、女性の姿をしている。鎌倉時代の作だそうだ。

西陣織の袴をつけている。かつては50年に一度、袴の新調をする時にだけ、ご開帳されていたのが、現在では毎年5月にお姿を見られる。

静謐な色っぽさのある阿弥陀如来さまの右脇には、奈良時代後期の作、観世音菩薩立像が居られる。奈良時代後期の作で、かやの木の一木造り。キリッとしたお顔、よくみるとおでこのところに、小さな小さな仏さまがチョコンと載っていてかわいい。

仏様たちとの非日常空間をじっくりと満喫したのち、ならまちを散歩。

飛鳥神社に立ち寄り、おみくじ(自販機、10円!)を引いて末吉。
楽しみの多い身となる、世の為人の為尽くしなさい、との事。頑張りがいがあるお告げであった。

奈良時代、明日香にあった飛鳥神社がここ、
ならまちの南端(京終)に移ってきたようです。

この辺りは、実は職場の近所。今まで往診車で通り過ぎるばかりで、きちんと味わったことのない場所だった。

たまたま知った秘仏ご開帳のおかげで、てくてくと散歩することができて幸せ。
日々のささやかな楽しみを大切にしていきたいと思った。



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