伊藤博峰

世の中が揺れている。日本人の平均寿命は延びた。しかし将来が心配だ。80才から年金を支給…

伊藤博峰

世の中が揺れている。日本人の平均寿命は延びた。しかし将来が心配だ。80才から年金を支給する制度に変えよう、と言われると不安になります。 禅によって得た思考方法、すなわち外に向けていた関心を自己の内面に向けて、充実した人生を過ごそうというのが、これから書く原稿の目的です。

最近の記事

31.日本が独立・自尊の国になるためにー温故知新

温故知新とは、「昔の事をよく調べ、新しい物事に適応すべき知識・方法を得ること」(新明解国語辞典第6版)をいう。 徒然草の序段はこうだ。 「つれづれなるままに、日暮し、硯に向かひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」 (現代語訳) 「これと言った仕事もなく、朝から晩まで、パソコンに向かって心に浮かんでは消えてゆく面白おかしくもないことどもを、書き連ねていると、居ても立つてもいられなくなる」 現在の事象も古いことを調

    • 30.日本が独立・自尊の国になるためにー腹が減ってはイクサができぬ

      兵站は戦争の時は重要である。戦士がいくらいても食事をとらなければいけないし、武器弾薬が尽きてしまえば、どうしようもない。 後方から食量・武器弾薬等の軍需品を前線に補給してやらなければ、多数いても闘えない。 「腹が減ってはイクサができぬ」、とはよく言ったものだ。日本の兵站は大丈夫か? 今夏(令和6年9月初旬)、スーパーの棚から、コメが消えました(令和6/10/5にnoteに書いた通りです)。日本の政治エリートのみでなく、国民も自分も今の世界情勢を正確に理解していないんじゃ

      • 29.日本が独立・自尊の国になるためにー人に尊卑はあるのか?

        神・仏の眼からみたら人間は平等だろう。しかし人間社会にあってもそうなのかが問題です。 子供が親や祖父母を簡単に(?)殺してしまう。親が子供を虐殺してしまう事件が、戦後増えたように思う。それも刑法第200条の法定刑を「無期懲役又は死刑」に処するとした尊属殺人の規定が平成7年に削除されて以降のように思われてなりません。 今に尊属とか卑属という言葉自体が、憲法違反(?)と言われてしまうかもしれない。 「親思う心にまさる親心 けふのおとずれ何ときくらん」 これは、松下村塾で教

        • 28.日本が独立・自尊の国になるためにー軍事知識(⇒トリップワイヤー)を知ろう!

          日本国民なら誰でも、安全保障体制が危機に瀕している事実を知っています。 その事実には目をつぶり、知ろうとしないのが政治家であり、一部の国民であることも事実です。 トリップワイヤーとは、欧米で国際政治や外交にたずさわる人達の間で、普通に使われている安全保障用語だそうですが、日本ではメディアで軍事問題を解説している人の間でもこの言葉の意味がわかっていない人が多いのだそうです。 また外務省を筆頭とする、外国、例えば中国と折衝しなければならない政治エリート(国会議員を含む)にも

        31.日本が独立・自尊の国になるためにー温故知新

        • 30.日本が独立・自尊の国になるためにー腹が減ってはイクサができぬ

        • 29.日本が独立・自尊の国になるためにー人に尊卑はあるのか?

        • 28.日本が独立・自尊の国になるためにー軍事知識(⇒トリップワイヤー)を知ろう!

          27.日本が独立・自尊の国になるためにー人生に引き継ぎなし!

          衆議院議員の選挙区割り10増10減は、選挙区の区割りが変わり苦戦した人もいたことでしょう。 石破首相の選挙区鳥取県もお隣の島根県もその洗礼を受けました。 その島根県は安来市の足立美術館を見学した時のことです。入場料は2、300円と結構高いが入場者で賑わっていた。 約1、200点の横山大観のコレクションと50、000坪の日本庭園(枯山水庭、白砂青松庭、苔庭、池庭等)とが魅力。 昭和45(1970)年)秋に地元出身の実業家足立全康(明治32年~平成2年)が創設したのです。

          27.日本が独立・自尊の国になるためにー人生に引き継ぎなし!

          26.日本が独立・自尊の国になるためにー100点満点思考はやめよう!

          キリスト教徒は言葉で考えて「計画」を立てます。日本人は、最近は計画を立てますが本来は「ゆきあたりばったり」なのです。 何故なら、日本人は人間も自然の一部だ、と考えますから大自然を相手に幾ら計画をたててもその通りにはゆかないからです。 例えば地震予知。大地震が発生すると、海辺では直ちに高台に逃げなければなりません。津波が襲ってくるからです。 西洋の人たちは、この自然現象を分析して津波に飲み込まれない防潮堤は何メートルか、と頭で考えてそれにそって防潮堤を作り、それにそって避

          26.日本が独立・自尊の国になるためにー100点満点思考はやめよう!

          25.日本が独立・自尊の国になるためにー新聞は眺めよ!

          衆院解散・総選挙の後に新首相を選ぶために国会が開かれる(特別国会・憲法54条)、おおむね投開票日から10日後に開かれるのが前例で11月7日召集の案が浮上しているようだ、と新聞に載っています。 11月15~16日にはアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が南米のペルーで、18日~19日にブラジルで20ヶ国地域(G20)首脳会議が開催される予定になっています。  自公の与党が過半数割れだからといって、国内政治にうつつを抜かしていると、対外的に軽んじられます。今は外交が国

          25.日本が独立・自尊の国になるためにー新聞は眺めよ!

          24. 日本が独立・自尊の国になるためにー日本には「戦争」をも辞せずの覚悟の総理大臣の出現が望まれる

          軍事用語に「初戦」という用語があるようだ。「文字通りのフアースト・バトル、わが国に当てはめると、ポスト太平洋戦争の最初の戦いのことだ」(木元寛明・初戦圧倒 光人社NF文庫 はじめに参照)。 ロシアは対ウクライナ戦争に北朝鮮から4個旅団1、200名の兵士を受け入れる、イスラエルがイランに反撃、というニュースがメディアを賑わせています(例えば日経新聞令和6/10/26付夕刊、10/27付朝刊)。 他人事ではありません。日本が主導的に戦争を起こすことはありませんが、いつ台湾有事

          24. 日本が独立・自尊の国になるためにー日本には「戦争」をも辞せずの覚悟の総理大臣の出現が望まれる

          23.日本が独立・自尊の国になるために―カナリアを見よ!

          小説家は時代の触覚です。自分では意識せずとも、いつの間にか世間に感化されてしまっている。 本日(令和6年10月27日)は衆議院議員選挙の投開票日だ。 時代の変わり目に、どんな小説が書かれるか、興味がありますね。 現代を映す小説を上げます。 カナリアとは、そう、鳥のカナリアである。ガス探知機なんかなかった頃、鳥かごにカナリアを入れて炭坑に入ったらしい。有毒ガスがたまっていれば、カナリアはそれを吸って死んでしまう。 学歴社会が行き過ぎれば、社会がストレスやプレッシャーに押

          23.日本が独立・自尊の国になるために―カナリアを見よ!

          22.日本が独立・自尊の国になるためにー政治家の決断

          指導者、とりわけ政治家の決断は国民に与える影響が大きい。 「決断」とは、なすべき行動・とるべき態度などを迷わずに決めること。また、その決めた事柄を言います(新潮 明解国語辞典第6版)。  決断は、他人がみてもわかるように「自分の意思」を行動でしめすことです。 決断は他人を動かすのです。ウ露戦争、中東危機、台湾有事と争いには事欠きません。日本の政治家は、この戦争・有事にあたって「決断」を迫られるのです。  「平和、平和、憲法 9条、9条」とお題目のように唱えていては、政

          22.日本が独立・自尊の国になるためにー政治家の決断

          20.日本が独立・自尊の国になるためにー新しい世界秩序は構築できるか?

          石破総理による衆議院議員解散総選挙の投開票日まで、あと1日余りしかありません。 泣いても笑っても、自民党と公明党の与党が過半数に達するかどうかが決まります。 今、日本は対外的に日米同盟をどうするか、対内的には失われた30年による「貧困」、つまり物価が上がり、人々の収入が増えないという経済問題に直面しています。 一内閣で大仕事を二つも出来ません。石破首相はハドソン研究所の依頼により寄稿し、日米安全保障条約の見直しを提言し、アジア版NATOの創設を言い出しました。 これは

          20.日本が独立・自尊の国になるためにー新しい世界秩序は構築できるか?

          21.日本が独立・自尊の国になるためにー資本主義という代物はいっぱいあ

          いよいよ、トランプ前大統領対ハリス副大統領のアメリカの大統領選が近づいています。 G7はこれまで、「あらゆる形態の保護主義に対抗する」として、足並みを揃えてきましたが、トランプ前大統領はその体制を崩しました。 この続きがどうなるか、つまり先進資本主義諸国の行き詰まりをどのように打開するかは、今後の展開に待つほかありませんが、そのためには、資本主義というものがいかなるものであるか、を知らなければなりません。資本主義はキリスト教徒の作ったものなんです。 筆者(クリエーター)

          21.日本が独立・自尊の国になるためにー資本主義という代物はいっぱいあ

          19. 日本が独立・自尊の国になるためにー戦え、日本人!

          この五輪エンブレム論争で重要なのは、西洋人の思考パターンである「挙証責任」という考え方です。日本人はどうもこの挙証責任という考えが苦手のようなのです。 挙証責任とは、「事実」が黒白どちらか不明の場合に、論理的に考えなければならないのです。その事実を主張する側が、黒白どちらかに、第三者を納得させるための証拠をあげて、その事実を証明しなければならない不利益を被るという負担のことです。 本件でいえば、使用差し止めと損害賠償請求をするためには、その前提として、それらの「権利」が発

          19. 日本が独立・自尊の国になるためにー戦え、日本人!

          18. 日本が独立自尊の国になるためにー挙証責任を知らずに戦わずして白旗を上げてしまった日本

          挙証責任については一度説明しました(前稿No.14を参照してください)。大分前の東京オリンピック時の出来事です。 日本人の人気デザイナーの手がけた東京オリンピックの公式エンブレムが発表されたのが、平成27(2015)7月24日。 それから3日後に、ベルギーのリエージュ劇場のロゴデザインを手がけたオリビエ・ドビ氏は、東京五輪のエンブレムはリエージュ劇場のデザインと「似ているのではないか」と、 ドビ氏は国際オリンピック委員会(IOC)を相手取り、エンブレムの使用差し止めとそ

          18. 日本が独立自尊の国になるためにー挙証責任を知らずに戦わずして白旗を上げてしまった日本

          No.17日本が独立・自尊の国になるためにー比較宗教学を学ぼう「宗教」を知らないとリーダーにはなれない

          われわれは、戦後(昭和20年、1945年の敗戦の後ということ)、空襲によって廃墟となった焼け野原の中から、立ち上がりました。戦死傷病者350万人のみならず、生き残った日本人すべてのお陰で現在のわれわれがある、といってよいでしょう。 しかし、難しい理屈は国のリーダーとも言うべき人たちが考えてくれるので、一所懸命働いていればよかったのです。  例えば、国の方針をたてるのは政治家であり、それを支えるのが官僚、学識経験者であった。会社であれば、社長をはじめとする経営陣であった。一

          No.17日本が独立・自尊の国になるためにー比較宗教学を学ぼう「宗教」を知らないとリーダーにはなれない

          16.日本が独立・自尊の国になるためにー「選挙トウセン教」とカルトと政教分離

          「猿は木から落ちても猿だが、代議士は落ちればただの人」とは大野伴睦翁の名言です。 だから政治家は票になるならば、どんな宗教の「信者」にもなります。 したがって、政治家が○○教という信仰宗教、それがいわゆる「カルト」と言われる「宗教」であってもその集会に参加し、献金を受けることにもつながるのです。 信者が応援する候補者に対する労力の提供は、金銭では代えがたいものがあります。まさしく献身的なものがあります。 信者の労力に献金が加わったら、誰もその申し出でを断れません。

          16.日本が独立・自尊の国になるためにー「選挙トウセン教」とカルトと政教分離