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【LAD】トレードデッドラインまとめ


思い出そう。補強点

詳しくは上の記事を読んでいただきたいですが、約1カ月前の時点でのドジャースの補強ポイントは
・下位打線
・ブルペンの厚さ
・(怪我人が増えれば)先発投手陣
でした。

下位打線については全員それぞれの上がり下がりがあったものの、下がったロハス、パヘス、ヘイワードも絶望的な下がり方をしているわけではない一方で、ラックス、テイラー、バーンズがそれなりの改善を見せています。
ゆえに打線補強はそんなにガチる必要はないと考えていました。

逆にデッドラインが近づくにつれて悪化していったのが投手陣です。特に怪我が続出し、ウェイバー、ミニトレード、ルーキーの昇格などあらゆる手を尽くして何とか回している状況でした。

昨年のように頭数が足りずどうしようもないという状況でもありませんでしたが(実際パクストンをDFA、グラスナウを休憩させる余裕はあった)、先発・リリーフのどちらもアップグレードを必要としていました。

ドジャースGMのブランドン・ゴームスもデッドラインではインパクトのある投手を獲得したいと発言していました。

ドジャースの動き

トレードデッドライン前の動き

ドジャースはオールスター連休直後からロースターの整理を開始しました。

7/22 リバー・ライアンを昇格。ジェームス・パクストンをDFA
7/24 デプス内野手ニック・アメッドと契約
7/24 リッキー・バナスコをDFA(DETへ金銭トレード)
7/25 クレイトン・カーショー復帰 ⇔ ヨハン・ラミレスをDFA(BOSへ移籍)
7/26 DFAとなったジェームス・パクストンをレッドソックスへトレード

ミゲル・ロハスとクリス・テイラーの想定外の故障によりニック・アメッドを緊急で連れてきた以外はアップグレードの動きです。
パクストンは唯一シーズン全体を通してローテーションを回していましたが、三振を奪えない、四球を出し過ぎるなど内容面で非常に悪く、ポストシーズンでの先発はほぼなし、どこかで処理しないといけない選手でしたが、早々に移籍となりました。
ロバーツ監督とのハグが話題になり、ロングリリーフとしてブルペンを支えたラミレスも7月に9回防御率13.00と調子を落としていたため、カーショーの復帰と共に放出となりました。

https://www.nytimes.com/athletic/5520782/2024/05/27/dodgers-takeaways-lineup-rotation/

デッドラインでの動き

ドジャースはデッドラインで以下のトレードを成立させました。

7/29: カージナルス、ホワイトソックスとの三角トレード
(得) 内野UTLトミー・エドマン、救援 マイケル・コペック + マイナー選手
(出) ミゲル・バルガス、アレキサンダー・アルバトス、ジェラル・ペレス

7/30:タイガースとのトレード
(得) 先発右腕 ジャック・フラハティ―
(出) トレイ・スウィーニー、タイロン・リランゾ

7/30: ブルージェイズとのトレード
(得) 外野手 ケビン・キアマイアー
(出) ライアン・ヤ―ブロー

7/30: レイズとのトレード
(得) UTL アメッド・ロサリオ
(出) マイケル・フリン

獲得選手の紹介

トミー・エドマン

エドマンはカージナルス一筋5年半プレーしたユーティリティープレイヤーです。今季は右手首の手術の影響でプレーしていませんが、8月中には復帰する予定となっています。
守備では2021年にゴールドグラブ賞を受賞するなど名手であることに加え、バッテリー以外ならどこでも守れる汎用性を持っています。直近の2023年シーズンにはセカンド、ショート、センター、ライトを守っています。
一方、打撃面では良くも悪くも平均的な打者と言ったところです。空振り/三振が少なく打率も.260程度で推移しますが、四球が少なく、ホームランも多くはありません。
2023年成績: 打率.248, 出塁率 .307, HR 13, OPS.706
ゲームチェンジャーとはなりませんが、エドマンの汎用性は内外野に怪我人やスランプ選手が多いドジャースには良いフィットとなります。

マイケル・コペック

コペックはホワイトソックスから来た剛腕リリーバーです。速球の球速は平均98.6マイル、最速102.0マイルを計測します。過去2年は先発として投げていましたが、今季からフルタイムリリーバーになりました。
フォーシームが投球の8割近くを占め、変化球はカッター/スライダーを投げます。コントロールが悪く四球率は下位8%ですが、逆に三振率は上位7%となっています。
とにかく球威が魅力で今季ブレークを果たしたメイソン・ミラーに引けを取らないものを持っています。

Stuff+
メイソン・ミラー
フォーシーム 141, スライダー 163
マイケル・コペック
フォーシーム 155, スライダー 116

フィリップスが謎の不調に悩まされているドジャースブルペンにおいて、ひょっとしたらクローザーに就任するかもしれません。

ジャック・フラハティ―

フラハティ―はメジャー8年目の先発投手です。カージナルス時代には新人王投票5位、サイヤング賞投票4位に入るなど活躍していましたが、近年は成績が下降気味。昨年は144.1回、防御率4.99でした。
ところが今年タイガースと1年契約を結ぶと突如として復活。106.2回をなげ防御率2.95の成績を残しました。三振率上位7%、四球率上位5%からも運の賜物ではない復活である可能性が高いです。
フォーシームを4割なげ投球の基軸とし、決め球としてスライダー/ナックルカーブ、他にチェンジアップ/シンカーを少し投げます。左右打者どちらとも対応できます。
元々球威で押すタイプではなく、平均球速は93.3マイルです。今季はコマンドが劇的に向上しこれが復活の主要因と見られます。特にスライダーは右打者の外角、左打者の足元に驚異的なレベルで集められています。

フラハティ―のスライダー

ゲームチェンジャーとなる投手を探していたドジャースにとって、タリク・スクバルギャレット・クロシェなどの剛腕投手には劣りますが、DFAしたジェームス・パクストンに代わる先発投手としては良い獲得だと思います。

ケビン・キアマイアー

言わずと知れた守備の名手であるキアマイアー。34歳となる今季終了後の現役引退を表明しています。しかし走力・守備力は健在でトータル83試合と数が少ないにも関わらずメジャー9位のOAA+8、送球スピードはメジャー13位の93.3マイルとなっています。一方で打撃は平均よりはるかに下で、攻撃面での貢献は期待できません。
ベッツ、テイラー、ロハス、マンシー、エドマンと怪我人が戻ってきた際にはDFAとなる可能性が無きしもあらずですが、せっかくのラストイヤーなので成績を戻して共にワールドシリーズ優勝を目指したいところです。

アメッド・ロサリオ

2年連続でデッドラインにドジャースへやって来たロザリオ。昨年は例年と比べて大きなダウンイヤーでしたが、今季単年契約でレイズに加入するとプチ復活。打率.306,OPS.747の成績を残しています。本職はショートですが、今季からは出場機会を求めてサードや外野にも入っています。
ドジャースは守備での汎用性と平均的な打棒を求めて獲得したと見られ、ショート、サードの内野を守りながら、得意な対左投手を中心に出場機会をえると思われます。

トレード後のドジャース陣容


野手


投手

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