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あと1つ。ともに。(プレーオフ 清水‐山形)

2023.11.25  J1昇格プレーオフ
準決勝 清水 0-0 山形

こんにちは。
メンタルコーチ 兼 清水サポのLilyです。

引き分けでしたが
レギュレーションで決勝へ勝ち上がりました。


1,同朋よ、最高のサポートだ


チケットの売れ行きが悪いと
事前には聞いていたけど
ふたを開けてみたら15742人。
チケット完売、18000人以上じゃないと
「チケットの売れ行きが悪い」
って話題になるなんて、
清水サポもなかなか、意識変わってきたじゃん。

出足は山形サポーターさんの方が早い印象で、
本当にホームジャックされちゃうんじゃないかと
ハラハラしていましたけど、
キックオフにはそこそこスタンドも埋まり
西サイドは満員でコレオも美しかった。

ちなみにあのコレオには、
私たちの2週間の思いが込められているんだそうだ。
水戸戦で自動昇格を逃し空っぽになり、
真っ白な気持ちになっていたみんなが
そこから2週間かけてまたオレンジに染まって立ち上がる。
色の反転がいっぺんにではなくてゆっくりとだったのも
そういう意図のためだったんですね。
ほんとうにメッセージ性の高いコレオ。
想いを「選手に」伝えるためのコレオ。
準備も当日の運用もとても大変だし、本当に頭が下がります。

そして応援の内容も、前回の水戸戦とは変わり
エスパルスらしさのある応援。

Kingdomでスタートして
「さあゆけ清水 俺たちと共に 戦え清水 この町とともに」
などのメッセージで選手を鼓舞。

テンポ感があり、切り替えもよい応援で
90分間サポート。
選手へのコールも欠かさない。

アディショナルタイムには
「俺らのこの声を清水の力に 俺らのこの声で清水よ熱くなれ」
を歌い続けて集中を維持。

実は私、音楽療法士の資格も持っておりまして。
チャントや応援もひとつの「リズム」「音楽」だと
思っているので、
選曲や曲の繰り返し、リズムなんかはすごく気になるんです。

オフシーズンにこの手の考察も
少し書けたらなと思ってます。

閑話休題、もしサポーターの存在意義が
「選手をサポートすること」
「チームをサポートすること」
であるならば、
昨日アイスタに集まった1万人以上の
清水エスパルスサポーターは
よく選手をサポートしていたと感じます。
上から目線な言い方になってすみません。
あくまでメンタル的な観点です。

そして山形のサポーターの皆さんも
圧倒的な声量と熱量で圧倒されました。
試合前西側まで来てくれるサポーターの数は
今季一番だったかもしれません。
アイスタを楽しんでくださりありがとうございました。

私は準決勝の対戦相手が山形でよかったなと
思ってます。


2,勝者と敗者


山形サポーターさんが、
清水サポから暴言を吐かれたとSNSに投稿し
しばらくざわついていました。

それ自体が事実かどうかは分かりません
(私はその場面を見ていたわけではないので)

ここでは敢えて言いませんが、
可能性としては色々考えられますよね。
(一部分だけ切り取ると一方的になってしまうので
知らないことは憶測で言わないよーにしてます)

なので、対戦相手へのリスペクトとか
勝者と敗者の振る舞いであるとか
そういう話を一般論としてしたいと思います。

相手へのリスペクトがない選手っていうのは
メンタル的にまわりまわってマイナスです。

勝ったからといって相手を馬鹿にしていいわけではないし
負けたからって相手に文句を言っていいわけではない

まぁ理屈ではわかっていてもできないという
気持ちはわかります。

勝った時には「わーい!」という気持ちから
自分たちが万能になったような錯覚がうまれ
「相手を軽んじるような言葉をつかってしまう」

負けた時には
「あの時○○だったら」「あれが○○してれば」
という思いから
「相手を攻撃するようなことを言ってしまう」

メンタルコーチングをしている場面では
それって○○さんの理想としている姿?
最高の選手になるために相応しいメンタル?
という問いかけをします。

プロの選手でも「あら……」と思う時がたまにあるけど
大体の選手はとてもそういうところ
シッカリ教育されているというか、
たぶんそういうことをしない人がプロになってるんだなと
そういうことしない人がプロになれるんだろうなと
そんな風に感じるわけです。

公式さん同志で健闘をたたえ合っている様子も
素敵でしたよね。

でもサポーターはただの凡人であることが多く
言いたくなるよねー
勝って浮かれたり負けて負け惜しみ言ったり。

勝ったらね、あのプレー凄かったねとか
あのパスはしびれたわーとか
そんな風に楽しめばいい。
悔しがっている相手を更に落としてまで
自分の悦を得るってどうなのよ。
それって、あまりに自分が満たされてない人だ。

負け惜しみはまぁ、敗戦後の精神安定にはなるので
ちょっとくらい言ってもいいけど、
仲間内で飲みながら言うとかその程度に留めるのが無難。
「あれ絶対オフサイドだったよね」とか
「あれファウルじゃないのに」
「相手の○○選手、ちょっとファウル多すぎだよね」
とか、そういうやつね。

問題は言いすぎちゃう人。
直接相手に言っちゃう人。
そういう自分が好きならそれでもいいんだけど
後で思い出して恥ずかしいなって思うようなことはさ
言わない方がいいのよ。

私も若気の至りでなんか言った事あるような気がするけど
今は常に「誰かに聞かれてる」と思って声を出している。

実は昨日近くに子どもがいて
多分周りの大人をマネしているんだろうね
がんばれがんばれって応援しているんだけど
たまにちょっとだけ、悪い言葉を使う。
年齢とか考えても多分あまり善悪とか考えてない

もしかしたら大人のマネをして
ちょっとカッコいいと思っているかもしれない。

そういう言葉より、
こういう言葉の方がカッコいいんだよって
子どもに伝えられる大人でいたいなぁって
思いました。


3,大五郎くんという男の子


で、そういう意味で私が凄いなと思っているのが
この大五郎くん。

大五郎くんって何者だっていう人もいるかもなので
私も詳しくはないのだけれど簡単に説明すると、
いわきFCのサポーターの男の子で
いわき戦の後に、清水サポがぞろぞろ出てきた
アウェイ側の出口の外で
「今日はありがとうございました」って
挨拶していた子なのですね。

その素敵な動画がSNSで拡散されていたので
清水サポも結構見ていたと思うんだけど
その大五郎くんがなんと
水戸戦に応援に来てくれていたと。
なぜなんだかわかんないけど清水のこと好きになってくれて
清水が昇格するのを一緒に喜びたいって
駆けつけてくれたんだって。

さらに昨日のアイスタにも来てくれていて
たくさんの清水サポーターに囲まれて
アイスタを楽しんでいってくれたご様子。

私も他のチームの試合を見に行くことはあるけれど
それは例えば好きな選手がいるとか
清水からレンタルや移籍で知っている選手がいるとか
そういう理由。
だから、その選手がいなくなれば
応援にはいかなくなることが多い。

ただただそのチームが好きになりました!!

って理由で、(しかも対戦相手だったのに)
清水まで来てくれるって、あるかな。

あのアウェイいわき戦では清水が7‐1で圧勝。
さっきの話で行くと、
「なんだよ」って腐ったり「さっさと帰れ」って
気持ちになったって不思議じゃない。

なのに、あの大五郎くんは
「ありがとうございました」って言える。
(清水だけでなく他のチームの時にも
やっているんだそうですよ)

何が言いたいかって
この子絶対大物になるよね。
だってすごいメンタル持ってるんだもん。

メンタルって強さとか弱さじゃないのよ。
そういうとこなのよ。


4,もう一回座禅する??


昨日、スタジアムにいた人は気が付いたかな?
メインスタンドに初めての横断幕があったんですよ。
「和以征技」和をもって技で制す。
市船サッカー部の部訓みたいな言葉なのだそうです。
その言葉の上には
「秋葉、野口よ、清水に愛される漢となれ!」


メンタルコーチ的な立場で秋葉監督を見ていると
メンタルについてもとてもいろいろなことを
考えていらっしゃるんだなと感じる。

座禅を取り入れるセンスも憎い、
サポーターをファミリーと呼んでくれるところ、
選手を信じてると言い切るその姿勢。
インタビューでは気持ちの話ばかりされており、
戦術がないなんて揶揄されることもありますが
おそらくそれも戦略の一つ。

決勝戦後、秋葉監督がどんな言葉を言うのか
今から楽しみにしています。


5,あと1つ。ともに。

なんか最終回みたいな見出しになったけど
最終回じゃないです。

ですが、次回で清水エスパルスの2023年は終わります。

今回超速でnoteをあげました。

それは「相手がどこであっても」
「スタジアムがどこであっても」
変わらない思いでいたいと思ったから。

今回山形さんが対戦相手ということで
前回のnoteで
「うちにポジティブ要素は一つもない」
と書きました。

ですがそれがかえってポジティブに働いたかもと
思います。
プレーオフの大先輩山形さんを迎え撃つ。
油断はできないが過度に不安にもならない。
味方を信じて走る。
最後まで戦い抜く。
やるべきことをやり続ける。
そうしたら結果はついてくる。

そんな風に戦えていたと思います。

例えばなんですけど、
後半6分の山形FKのシーンで跳ね返したボールを
最後まで追い続けた選手がいたよね
もしあれを追っていなければ、
相手のキーパーが丁寧につなげていたはず。
選手が迫っていたから、大きく蹴るしかなかった。
結果的に清水のマイボールになっています。

都度、選手同士話し合って
細かい修正を繰り返す。

攻め手を狙いながらも守備を第一に
そして残り10分で守り切る方向へ
意思を統一する。

一つひとつはちょっとしたことですが
そういう積み重ねは、単なる積み重ねじゃなくて
今までのたくさんの悔しさを味わい、
こぼした涙の分だけ選手のみんなが
成長してこの1戦に繋げてくれたもの。

来週の試合で次のステージに繋げよう。
今月、嬉しさも悔しさも味わった。
あと1点、あと1ゴールに泣いた。
今度はそれを、PO決勝に繋げよう。

大丈夫、みんなならやれる。

そして帰ろう。
戻るべき場所へともに。


最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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  • 清水エスパルスを題材にメンタルを語るブログです。
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  • 選手個人を挙げてメンタルを論じることはおやめください
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【プロスポーツメンタルコーチ Lily】

・独りきりでがんばるアスリートをなくしたい
・すべてのアスリートがメンタルコーチに頼れる世界に
・すべてのアスリートに幸せな引退を

静岡市出身。お茶の水女子大学心理学卒。
清水エスパルスとサッカー、音楽が大好きです。
小~高校まで吹奏楽部。高校野球の応援にも全力。
現在は清水エスパルスのゴール裏で声援を送る生活。

伸び悩む若手サッカー選手が
活躍できずに引退してしまう、
そんな姿を見たのをきっかけにメンタルコーチの道へ。

現在は音楽家(プロジャズミュージシャンなど)、
スポーツ選手(サッカー、ビリヤードなど)の
サポートの傍ら、自らの音楽活動も継続。

プロスポーツメンタルコーチ
プロチームメンタルコーチ
NLPマスタープラクティショナー
音楽療法士
リトミック ディプロマA

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