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8日目の雨のち晴れ


2020.07.26

娘をお空に還した日の2日後、未だ梅雨が明けせずに、どんより雨空でした。

心にぽっかり穴があいてしまい、喪失感でいっぱいでした。外にでる気力もなく、誰にも会いたくない、朝・晩は息子(当時4歳)の母親業をやっとの思いでこなすけど、日中はお布団に入ったまま泣くばかりでした。

今までの世界がキラキラと眩しくて、もうあの世界には戻ることはないんだと思うと、とても苦しかったです。

これから、どう生きていければいいんだろう。

自分の中身が空っぽになってしまった、そんな感覚でした。

夕方になり、出掛けていた息子が実家の両親とともに帰ってきました。するとその後、急に雨が上がり、晴れ間が差してきました。

私は、反射的に「にじっ!」といって東の空が見える窓へ向かいました。息子が私の後を追ってきて、二人で窓に張り付きました。

二人「わぁ〜きれいだね〜!」

私「○○ちゃんも虹みてるかな〜?」

息子「うん、みてるよ!とってもキレイだからね。うれしいっていってるよ。ぼく、にじはじめてみた。」

二人でそんな話をしながら、虹が消えていく瞬間までを見届けました。

娘のお誕生日かつ命日である日から8日目の出来事。

4歳の息子が初めて見た虹。

その時、この日は8日目だけど「初七日」と何か関係があるんじゃないか、何か意味あるんじゃないかと、私は思いを巡らせました。

初七日とは、
故人が三途の川のほとりに到着する日。

赤ちゃんの娘は歩くのが遅かったので、7日間ではなく8日間かったのかなと私はそう思ってます。

川のほとりなのか、虹の橋なのかはわかりませんが、娘はきっと無事にお空に還れたに違いない、そう確信しました。

そして、これは娘からのメッセージなんだと思うと、とても温かな気持ちになりました。

悲しい宣告を受けた時から、見える世界が灰色になってしまった気がしていたけど、この日に見た虹は彩り鮮やかで、私のココロにも少しだけ晴れ間が差した、そんな出来事でした。

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お読みいただき、ありがとうございます。

lily

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