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益田ミリの魅力

益田ミリさんは、日本のイラストレーター、漫画家、エッセイト。

私がミリさんの本と出会ったのは4〜5年ほど前。本好きの知り合いに、ほっこりした気分になれる本を教えてほしいと頼んで紹介してもらったのが、ミリさんの「マリコ、うまくいくよ」であった。

この本では、同じ会社で働く社歴の違う3人のマリコがそれぞれ直面する仕事や人生の悩みや葛藤に触れている。さほどたいしたことのないように思えることだけど、何故か心にひっかかる不満や葛藤、矛盾を取り上げ、各々のマリコがうまく心に折り合いをつけながら仕事や人生に向き合っている様を描いている。
仕事をしている女性なら誰でも共感できるシーンがたくさんでてくる。

ミリさんの作品は、何気ない日常の中で女子が感じる些細なことを切り取って描かれている作品が多く、読むとなぜかほっこりした気持ちになる?
ミリさんの作品に魅了され、早5年。心が苦しい時はミリさんの作品を読んで、肩の力を抜く日々。

ミリさんの作品のどこに惹かれているのか。
自分でもうまく言葉にできなかったので、あるブロガーさんが書いてくれていたことをそのまま引用する。

“子どものころに友だちが着ていた服、会社の先輩が吸っていた煙草の銘柄、昔好きだった曲の歌詞、おいしかったデザート、旅行先で降った雨、電車の中で泣いていた見知らぬ女性、
普段は全く忘れていたことでも、何かの拍子に「ふと」思い出すことがある。
「ふと」は瞬間に消えてしまって、また日常に戻るけれど、心のなかにはその「ふと」の余韻が残っていて、家に帰ってから昔のアルバムを開いたり、CDを探したりすることもある。
でも、「ふと」のリアリティはすでに消えてしまっていて、写真も音楽も結局はそのリアリティの記号でしかない。
それは詩だったり、メロディだったり、写真だったり、エッセイだったり。
益田ミリさんは、そんな日常のなかの「ふと」を切り取るのが上手い人なんだなぁといつも思う。
ミリさんが「ふと」をきりとったものに私は共感することが多く、それはくすって笑えるものだったり、美味しそうでお腹が鳴るものだったり、中には時々ズキンと痛くなるものもあるのだけど、全部がそうというわけではなくほとんどは淡々と流れていく。

その淡々としたリズムが、私にはちょうどよくて気持ちいい。だから好きなんだと思う。

ミリさんが切り取った「ふと」の場面は、私の中のどこかに積み重なっていたモノに「リアリティ」をつけて「ここにいるよ」と鳴らしてくれる。
たぶん、ミリさんファンの人はこの感覚をわかってくれるんじゃないかな。”

引用:https://rucca-lusikka.com/blog/archives/9244

ミリさんの作品を読みながら、こんな感性を持てる人になりたいなぁと憧れを抱き、日常を丁寧に過ごさねばと思う今日この頃。あぁ、ミリさん。いつかお会いしたいなぁ。

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