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ペルシア語の口語を学びたいならベスト社の「ペルシア語会話」がおすすめ。


ベスト社のペルシア語会話は350ページ以上とボリュームたっぷりで前半は会話表現集、後半は文法解説となっている。

特筆すべきはCDが口語読みで収録されていること。文法解説の例文は文語読みと口語読み両方を収録してくれているという親切ぶり。ただし言い淀み等もそのまま収録してしまっているのが玉に瑕。

ペルシア語は文語と口語の乖離が大きいということは噂には聞いていたが、初めてこのCDを再生したときには本当に面食らったものだ。


「文語と口語がかけ離れているのなら、口語だけを学べば良い」とお考えの人もおられるかもしれない。
語学とは徹頭徹尾コミュニケーションのためのツールであるとの考えが支配的な世の中だろうから。

しかし私はペルシア語は文語の方から学んだほうが入門しやすいと考えている。口語のほうが難易度が高いとしか思えないからだ。少なくとも私にとっては。
文語であれば綴りと発音は大体一致しているし、ディクテーションの際も聞こえたとおりに書き起こせば良い。ところが口語はそうはいかないのだ。
しかしながら文語を先に学んでおけば口語化の規則性を飲み込みやすくなると実感している。
以下にCDエクスプレスペルシア語からの引用を少し。

本書では、口語ではなく、一貫してスタンダードな文語の発音を使っています。これは、文法の基礎を文語で理解しておけば、口語化の規則は難なく飲み込め、少しの訓練で口語を使いこなせると、体験的に確信しているからです。

CDエクスプレスペルシア語 藤元優子著 まえがき

私も藤元氏のこの考えに概ね賛同する。少しの訓練で使いこなせる…という部分は私には当てはまらないようだが。

話を「ペルシア語会話」に戻そう。私はこの本を文語読みの入門書(例えば私の手元にあるのは白水社のCDエクスプレスと大阪大学出版会の世界の言語シリーズ)を読んだ後に取り組むことをすすめたい。
口語の学習はもちろん、文法解説も詳しいので重宝するだろう。

さて入手方法だが、ベスト社のホームページに記載されているメールアドレスに購入希望の連絡を送れば良い。
私が注文したときは注文確認等の返信はなかったが、1週間ほどすると払込用紙とともに書籍が送られてきた。なので注文のメールに返信が無くとも心配はしなくていいだろう。たぶん。

ベスト社のホームページは一時期閲覧できなくなっていたため、まさか廃業でもしてしまったのだろうかと残念な心持ちになっていたのだが、いつの間にか復活していたようだ。ともあれ、ペルシア語会話、おすすめです。

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