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君は元気であれ

"人生は楽しまなきゃ
やりたいことがあるなら誰にどう見られるかより『あなたがどうしたいか』
それだけが重要なの
人生は楽しまなきゃ"


ありきたりな思想に思えるけどそれを好きなバンドに言われちゃうとたった今この世に生まれた考え方のような気すらする。
私の好きなバンドMUNAは日本じゃまったく知名度無いし聞いている人もいない。
それこそロサンゼルスのインディーシーンにまでアンテナを張っている人なら分かると思うけど。

MUNAとは、芸人のバービーが女性を取り巻く社会的な問題に取り組んでいくラジオ番組で出会った。
Loud speakerと言う曲がファーストアクション。
日本語訳すると拡声器。
この楽曲はとても分かりやすく説明すると、社会的強者達により言葉無い儘に圧力を与えられ苦しんできた人たちの告発ソング。
MVを見ないで「女性の性被害の曲!」ってネガティブなイメージを作っている人たちはMVを見て改めてほしい、同曲のMVには男性同性愛者らしき方が映っているのでこれは必ずしもそう言う曲じゃない。

そして此処で誤解されたくないので予め言うと、私は普段から個人的にそう言った行動からは距離を置いている。
だからといって絶対に参加しない訳じゃなくつい最近だと女性のプライベートスペースを守る行動には参加した。署名もした。
なのだけどフェミニストと言われるのは嫌だしネトフェミと一緒にされるのは御免被るので距離を置いている。
けれどMUNAにはそう言った要因もあり、好きなバンドだと言ってそう言ったイメージを私まで持たれてしまうこと━━これはある意味仕方ない事なので、それは受け入れている。

ならばMUNAの何が好きかと言えば、エレクトリックポップロックな所とか確実に音楽制作面でスキルアップしているのを実感させてくれる所とか楽しそうに歌っている所、メッセージ。
そう、結局同バンドが送り続けるメッセージも好きだ。
So specialという曲があって1年以上聞いているのにまだこの曲は何を言おうとしているかわからない。

単純に好きな人の側に居られない、選んでもらえなかった曲として消化していいのか悩んでいる。
恐らくその消化の仕方でいいのだろうけどMVを見ると、長年築き上げられてきた社会の価値観に逆らえず好きな人の側に居られなかった曲に聞こえてくる。
敢えて同性愛とは言わない。そうすると様々な問題で居られなかった人たちがあぶれてしまうから。

けれどこのSo specialよりはっきりアーティスト側が「これはゲイキスの曲」と断言し歌詞もよりストレートに同性愛だけに固定してリリースされた曲がある。
それが冒頭の人生は楽しまなきゃというメッセージが含まれた、Silk  chiffonという曲。
タイトルの意味はキスした女の子の唇の柔らかさについて。
シルクで出来たような滑らかさ、シフォンのような柔らかさ、ああ最高って言う意味。
乗っけから幸せ全開でそれに併せて人生は楽しまなきゃと伝えてくれる。
(この動画の10分8秒から)


でもMUNAのように社会にメッセージを訴え続けるバンドというのは日本じゃ気味悪がられていて、私もその感覚は共有しているし━だからアジカン大好きなのに腰が引ける時があったり━分かる。
メッセージは軽くてあっさりしていてカラオケで共感できる程度の方が日本じゃウケる。なので日本じゃラップはウケない。
メッセージは時にただのノイズにしかならないから聞こえない方が良い。めちゃくちゃわかる。
気持ちが沈んじゃうんだ。わかる。泣きたくて仕方ないのに余分な感覚まで呼び覚ましてしまって面倒な事になるんだ。わかる。

けれども、"もう武器なんか要らない
あんたを傷つける何もかもが無い場所を私は知っているよ
そこではもう何も心配なんかしなくていい
あんたが負ってきたその青あざは、あんたの身体があんたの心が壊れないように戦ってきた証なんだ
誇りに思うんだよ"
って悲痛な声で訴えてくれるバンドだって必要。

人生を楽しもう

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