201018 血痕

 外出。ちょい病み。
 にっき。

 まあまあの人数でお出かけした。初めましての人が多くて、縮こまってしまったせいで迷惑をかけたと思う。つら〜。

 一人では行かなかっただろうところに行った。”いいもの”って生気を奪うなと感じた。素晴らしかったけれど、あれは元気なときにしか摂取できないなと思った。そして、元気だったけど見事にMPを吸われてしまった。

 音楽でも、演劇でも、生身の才能を見ると、自分の「なんにもなさ」とあまりに綺麗に対比していて、感動とともに「もう生きるのいいかなあ」みたいな虚無感に襲われてしまう。まあよくあるし死にはしないんだけど、ちょっと苦しい。
 星野源が特にそれだったりする。あとは同年代の舞台とか、絵画とか。普通ですよという顔(私の偏見)をして、圧倒的な能力を見せつけてくる。星野源の曲が大好きだし、すげえなと思うし、救われてもいるんだけど、こんな人がいるなら私という凡才が音楽を振るう意味はねえなという気持ちになる。

 ご飯をファミレスでのんびり食べてたら夜になっていた。
 東京の夜、うるさいし明るくて、グロい。時間が遅くなるごとに、もしくは繁華街に近い駅ほどマスク率が下がって、誰もが人に”慣れている”のが分かった。私だけ慣れない街なんだなと思った。孤独感がすごくて、初めて会ったのに優しくしてくれた方の袖をつかんでしまった。アウト。ばか。

 ちなみにその人が教えてくれた電車に乗ろうと思ったのに、引き返してちょっと遠回りになるルートで帰った。最低。せっかく教えてくれたのに、いつもと違う電車に乗ることが怖くてやめてしまった。

 そのような感動と絶望を味わって、電車で一人ドアの横に立っていた。どこだったかももう記憶してないけど、ある駅で停車したときにふとホームの足元を見たら血痕があった。しぶきというか、ぽたぽたと10、20滴くらいの血らしきものが落ちたであろう跡があった。どうやってついたものか分からないけれど、やだなと思った。
 子供の鼻血か、ご病気による吐血か、はたまた人身事故だったりするのかしら、と思った。

 最寄りで降りて、川沿いを歩いた。重い靴で歩いたので、結構疲れててめっちゃだらだら歩いた。川があってよかったな。水の匂いがあってよかった。

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