会社員時代(1)一社目の頃(1)

自分が社会人になったのは2000年の時でした。いわゆるロスジェネど真ん中。氷河期時代の中でも一番酷くて周りの年が暖かく見えるレベルでした。大卒の有効求人倍率が1.0割ってるのここだけですからね。卒業生全員分の新卒枠がそもそも無い。なので俺の周りでも就職できなかった人はザラにいて、俺も就職できただけラッキーではありました。何十社も落ちたけど当時は100社落ちたとかって話も聞いたのでマシな方だったと思う。圧迫面接とかも多かったしそれで精神病んだ人も多かったなあ。のっけからハードモード過ぎる。

俺が入社したのは小さなソフトウェアの会社で、当時の感覚からすれば、そんなに悪い会社ではなかったと思う。今の感覚だとブラックだけど。あの頃、ブラック企業なんて言葉無かったからねー。それが普通だったし。社員は80人くらいだったかな?ITバブルで調子に乗って新卒9人も採ったはいいけど、バブルがはじけて持て余しちゃって研修が終わったら3人切られた。今振り返ると酷い話だと思うけど、当時は本当に悲惨な時代だったので、3ヶ月給料もらえただけ良かったな・・・ぐらいの感覚だった。

会社は小さかったし経営はやばかったけど、そんな悪い人も怖い人もいなかったので、まあ悪くない会社だったんじゃないかな。怒鳴る人ぐらいはいたけど。他の会社に就職した友人の話とか聞くと普通に殴られたりしてたし。ある時、ボコボコにされてこのまま帰ると家族に心配されると思ってファミレスで朝まで過ごしたとか、もう今だったら事件だと思うけど、当時は「うちには殴る人がいなくて良かった」って思うぐらいだったからな・・・。

この頃、順調な社会人生活の滑り出しを迎えた同年代ってほぼいなかったと思う。日本全体がかつてない不景気のドン底だったし、新卒なんてどこも歓迎されてなかった。パワハラなんて言葉は当時なかったけど、社会全体がパワハラで構成されていたようなもんだったな。先輩達も定期的にリストラされていくのを見ていた。

そんなある時、会社帰りに携帯が鳴って、なんか嫌な予感がするなあと思いつつ出てみたら、大学時代の友人が自殺した知らせだった。ついに出たかー、と思った。

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