大学時代(10)インターネット編(3)

今回から社会人編の予定だったけど、一個思い出した事があったので。インターネットやって驚いた事があるんですよね。それは「女子のオタクっていたんだ・・・」って事です。何言ってんだ当たり前だろと今の人には思われるでしょうが、インターネットの普及してなかった時代、オタクは男女でキッチリ住み分けられてたし(だからサークルの姫とか存在できたんですが)、女子のオタクは基本的に隠れていたので見えなかったんですね。知識として「女子のオタクもいるだろう」とは思ってましたが、どこにいるのか分からんかった。

今でも会社でオタク隠してる・・・とかって人は珍しくないと思いますが、レベルが違う。警察やメディアによるオタク叩きは90年代前半でほぼ終わっていたものの、世間の価値観ってそうすぐ変わるものでもなく、男子はアホなのですぐオープンになったけど、女子は90年代後半になってもオタクである事がバレるのを凄く恐れていた人は多かった。

オタクの自覚が女子の方が早いのも影響してるかもしれない。小学校高学年とか中学生ぐらいで既に早い子は同人誌とか知ってたようだしな。その時代って同人作家が逮捕されてたりしてた時代なので、多感な時期にそういうの見てたら恐怖が染みついてしまうのも分からんでもない。2000年代になるとネットがかなり普及するのでだいぶ変わるんだけど、90年代はまだ過渡期でしたね。

90年代の終わり頃、あるオタクの女友達から「今度オンリーイベントやるんだけど、男性スタッフいないから手伝ってくれない?」と言われて手伝いに行った事ある。そんなの、俺呼ばなくても運営の友達にも男子くらいいるでしょ?と聞いたら「あの子達に男の知り合いなんている訳ないでしょ」言われて会場行ったらほんとにいなかった。

会場の設営とか終わって外の様子を見に行ったら、会場前に大行列が出来てて、えっすごい!人がたくさん来てるよ!と報告に言ったら「あ、あれ、ウチの来場者じゃないよ。今日、同じ建物でやるワンピースのオンリーイベントの人達」え!?ワンピースってそんな人気あるの!?(当時はまだ今のような国民的タイトルでは無かった)「今まではそんなでもなかったんだけど、こないだ新キャラでサンジってのが出て、一気に盛り上がってるのよね・・・今日のイベントもサンゾロオンリーだし・・・」みたいな会話をしたのを覚えている。

イベントが終わって打ち上げにも声かけられたけど、男子自分一人なのでびびって帰った。・・・あの時思い切って参加していればまた違った人生になったのか・・・いや絶対やらかしてたから帰って正解だったんだろう・・・みたいな事をここ25年くらい定期的に考えている。

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