【読書】岩波書店編集部「アカデミアを離れてみたら 博士、道なき道をゆく」

「アカデミアを離れてみたら」という本を読んだ。大学院の博士課程を出た人の大半は大学の先生として働くことを目指すが、実際問題として大学の先生になるまでの道のりは非常に険しい。そういった背景もあり博士を持っている研究者が大学ではなく一般企業にて働いたり、起業したり、翻訳家などの専門職として働くケースが最近増えている。本書はそのような人生を歩んでいる人たちのこれまでの道のりが記された1冊である。受験の際に合格体験記みたいなものを読んだ記憶があるが、それと近いかもしれない。

やはり嘉田由紀子さんの話が1番熱い。研究者として安定した道を歩んでいたのに、それを投げ売って離婚までして政治家になりますかね。並の熱量で生きている人間にとっては難しいと思うが、嘉田さんのインタビューを読んでいると政治家になるのが自然ではないかとさえ思われる。すごい。

さらっと読める1冊であり、いろいろな人のライフストーリーを見られるという点でも面白かった。

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