【読書】辻村深月「琥珀の夏」

辻村深月さんの「琥珀の夏」を拝読した。素晴らしくてまとめられない。親に言われるがままにカルト的な学校組織に入った少女同士の友情。組織は憎まれるべきかもしれないが、その友情は憎むべき存在であるのか。また、幼い頃から入っていたその組織に裏切られたとき、彼女は一体どこに行けばよいのだろうか。自分の意志で組織に入ったわけではないのに、その組織の人として周囲に見られてしまうことの難しさ。2世問題という重いテーマが扱われている一方で、組織内の友情の尊さも描かれている。そのバランスが素晴らしいと思った。

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