【映画】サバカン SABAKAN

映画「サバカン SABAKAN」を拝見した。小学校には中心人物とそうでない人物がいて、自分なんかは中心人物グループの尻尾にいるかいないかの存在であったが、実は中心でない人物の方がたくさんの面白いことを知っているということがある。この作品では中心グループの尻尾にいるけど実は臆病者な少年と、中心でないグループにいる貧しいが実は強く勇敢な少年とのひと夏の交流が描かれている。ひと夏の交流というのがポイントで、学校ではグループが違うからなかなか交流することは難しいけれども、学校から開放された夏休みではグループがそもそもないので心を交わすことができる。小学生にとっての夏休みの大冒険が描かれていてそれだけでも面白かった。

しかし、話はそこでは終わらない。ふとしたすれ違いによって2人の間に距離ができる。少年の家庭に発生する悲劇。駅での別れ。時を経ての関係性。少年時代を経ての現在の2人はどうなっているのか、別れてから2人はどんな人生を送ったのか、そもそも主人公とその娘・妻の関係、など、映画で描かれていないことはたくさんあるけど、その余白も含めて面白かった。

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