【読書】エリック・マコーマック「雲」

エリック・マコーマックの「雲」という小説を読んだ。不思議な小説。人生をかけたロードムービーという印象であった。世界のあらゆる地域でのエピソードが記されているので、個人的には映像化してほしいと思った。理想的には映画レベルのスケール感を持ちつつ各地域3話ぐらいの単位でドラマ化をNetflixあたりにしてほしいと思っている。

個人的には、色々割り切ってお金を稼ごうとする義理の父親と合わないと思っていた主人公が、その息子と心を通わせていくというエピソードが好きだった。親は資本主義的・商業主義的な仕事をしているが、息子は自分の好きなものを収集して売るという血の通った商売をしていて、その息子を親が応援するという関係性が良いなと思った。

あまりに色々な小エピソードがあったので、はっきり言って忘れているシーンもある。400ページ以上のボリュームであるが、時間をかけてどっぷりこの小説の世界に浸かれば浸かるほど良さを味わえるのではないかと思った。

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