【映画】ディリリとパリの時間旅行

 映画「ディリリとパリの時間旅行」を見た。ディリリは主人公の名前。ニューカレドニア出身。タイトルの通り、主人公はパリを駆け回る(旅行する)。時間旅行とあるように、その旅行は時として時空を超える。モネと会ったりルノアール会ったりする。その様子は、まるでミッドナイト・イン・パリのよう。この映画を見ると、パリに行きたいという気持ちになる。

 ディリリの親はフランス人とニューカレドニア人。であるが故に、ニューカレドニアにいては「肌が白い(一方の親がフランス人なので)」と言われ、フランスにいては「肌が黒い(一方の親がニューカレドニア人なので)」と言われる。そのため、自分のホームはという気持ちになることもありそうである。本作ではフランス人・ニューカレドニア人ということが扱われていたが、在日韓国人についても同じであろう。何人であるということは別として、1人の人間として接したいものである。

 以下、ネタベレを含みます。

 また、本作は誘拐犯を捕まえることを目的としてロードムービーであるが、結末は誘拐された少女たちが解放されるというところをメインに描かれていた。同様の主題が日本の映画で描かれていたとすれば、おそらく誘拐犯がこらしめられるシーンが描かれているのではないかと思う。所謂勧善懲悪であるが、本作ではそのような内容ではなかった。「素晴らしき哉、人生!」でも勧善懲悪的な結末ではなかったので、そういった文化差はあるかなと思えた。

 アニメで登場人物はかわいいという一作であるが、メッセージ性は強い。老若男女楽しめそうな一作であった。

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