【読書】暦本純一「妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方」

「妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方」という本を読んだ。著者自身がすごいアイデアを実現させた人なので、説得力がある。そのアイデアとは、スマホなどのスクリーン上をタッチして画面のものを拡大させたり縮小させたりする、あれである。こういうものを作ってやろうと思って作ったのではなく、テルミンを見てちょっとしたアイデアを思いついてそれを実装しようと手を動かしているうちにできたというものだから凄い。同様に、歌舞伎座のイヤホンガイドは歌舞伎が進むペースにあわせてリアルタイムで人に歌舞伎の知識を授けるという点で人間を拡張するサービスだと捉え、そこからアイデアを発展させていくという発想が凄い。アイデアのヒントはどこに落ちているか分からないなと思った。

加えて、アイデアは1人で考えるべきであるという主張に納得した。三人寄れば文殊の知恵と言うが、人が集まって生み出したアイデアはよくあるものになってしまいかねない。それに対して、1人でアイデアを考えるからこそ独創的なものができるというのである。人と集まってブレインストーミングとかをするのがあまり好きではないので、この主張はうなずいた。

総じて読みやすく興味深かった。

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