【映画】20センチュリー・ウーマン

映画「20センチュリー・ウーマン」を観た。20世紀を生きた女性が主人公であるが、その女性がどう生きたかは1人の少年の視点から語られる。登場する女性は少年の母親と20代ぐらいで少年より少し年上の女性2人であった。

色々あって母親は少年の子育ての一部を年上の女性2人に任せるが、その理由が切ないという印象であった。というのは、母親自身が離婚経験者であまり自分の幸福度や人生に自身を持っていないようで、息子はそんな自分に育てられるよりも他の人に育ててもらったほうが良いのではと思っているように思われたからである。母親は良かれと思って子育てを少し人に任せるわけであるが、少年からすると自分を育てる気があるのか少し不安になってしまう。さらに、女性が行う育て方が母親が望む育て方と食い違う場面もあり、ちょっとしたトラブルも生じる。

このように登場人物のそれぞれが何かしらの問題を抱えているが、その問題が大きくは発展せず、相手の問題が自分に影響しても寛容な心で受け入れているように思われた。特に、勝手に出て行ったり、特定の知識を吹き込んだりという場面は大きなトラブルに発展しても良いように思われたが、そこも翌日以降に引きずらない形でおさまっていたのが印象的であった。

特に大きなストーリーがあるわけではないが、2時間ほどの映画を退屈せず楽しむことができた。

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