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映画かよ。批評家HASECCHOが斬る。ep53「運命のボタン」

映画かよ。ep53「運命のボタン」公開しておりますー! そして早速レビューがHasecchoさんから到着!
「ボタンを押すか/押さないか?」究極の選択を突きつけられた映画ヲタクたちの運命に、色々思うところがあったらしいHasecchoさん。
いやーやっぱあのダークナイトの選択シーン、痺れますよね〜!
自分ならどうするかなあー😅
ep53視聴後、ぜひ読んでみてくださいーー!
↓レビューはこちらから!

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映画かよ。-Like in Movies-
シーズン3、ep53 「運命のボタン」
by Hasecchoさん

人生は選択の連続です。
やるかやらないか。
イエスかノーか。
それを積み重ねてみなさんの今に至るのです。

以前読んだ「選択の科学」という本の著書であるシーナ・アイエンガーさんは 「選択には力が、神秘が、そして並はずれた美しさが備わっている」と言います。

過去の自分はどんな選択をしても力強く美しく前に進めて来られたのでしょうか。

ふと思い返せば、
あの時の選択は合っていたのか?と思う反面、今の人生に至ったのは必然であったのかとも思います。
高卒で就職予定だったが高校三年生の夏休みに三者面談で「君には大学に行って欲しい」と担任の先生が言い出してその話に乗ったこと。
仕事でドロドロに疲れていたけどレイトショーを観に行ってその映画にハマってしまったこと。
持ち金もほぼなく台湾に遊びに行ったこと。
色々な選択をしてきました。

しかしそんな中でも
選択をしない、したくないということもあります。
それは選択を人に押し付けられた時。

今回のエピソードでは黒ハット黒ジャケット黒パンツの謎の紳士に謎のボタンを渡されます。
押したら100万ドルを貰えるが誰かが死ぬ。
まさにタイトルにもある、キャメロンディアス主演の運命のボタンです。
しかし僕は「この紳士は急になにを押し付けてきとんねん」 と思ったわけです。
なぜならこのボタンを渡されるだけでその人の人生は一気にねじ曲げられるのですから。

しかし樹里はなぜそのボタンを受け取ることになったのでしょうか。
樹里から依頼したのか、はたまた謎の紳士に押し付けられたのか。
それはわかりません。
ただ、視聴者としてはこのボタンのおかげで映画かよ。らしい良いシーンが観られるのです。

樹里がスズカに甘えるシーン。
ボタンを押そうとするが悩ましい表情を浮かべるスズカ。
押す押さないの攻防を繰り広げるミノルとスズカ。
ミヒャエル・ハネケ監督のファニーゲームばりにコチラに語りかけてくるミノル。
良いですねぇ。 人間味溢れるこのやりとり。
これぞ映画かよ。
人間味が溢れてるんですよ。
スズカがこんなに表情を動かすのって珍しいんじゃないですか?
素直に可愛いですよね。
なんかね、普段強めな人の色んな表情ってね。

話が少し逸れましたが…
そう、そんな人間味溢れる人たちだからこそこのボタンは押せない。
はずだったんですが…
まさかああなるとはね。

さてさて、
こういう究極の選択を迫られるシーンを見ると思い出すのはダークナイトの二艘のフェリーシーンです。
あのシーンはダークナイトの中でもより緊迫感が増すシーンでとても好きです。
人間の人間たる所以が垣間見える人間味溢れるシーンです。
まだ観てない方は是非。
すみません、ふと思い出しておススメしちゃいました。

そして最後、謎の黒紳士はジェームスボンドばりにアストンマーティンに乗って颯爽とどこかに消えて行きます。
アストンマーティン…高級車を超えた高級車。
こりゃこの謎黒紳士はボタン押したことあるわ。何回か押してる、絶対。
100万ドルを何回か手に入れちゃってる。
冷徹そうでしたもんね、黒紳士。

ところで、
みなさんは実際にボタンを押すでしょうか。
映画かよ。の彼女たちみたいに悩むのか。
素直に押すのか。
記憶をなくすほどお酒の力を借りて押したかどうかもわからないようにするのか。
どちらにしてもボタンを前にして平常心ではいられないでしょうね。

序盤に紹介した「選択の科学」ではこう締められます。
「わたしたちは選択を行い、そして選択が私たちを形作る。…選択の全貌を明らかにすることはできないが、だからこそ選択には力が、神秘が、そして並はずれた美しさが備わっているのだ」
みなさん、自分を信じて人生の選択していきましょう。
それが必然です。
あのミノルとキーコのオチも必然なのです。


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