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日記2023.8.23

弟に勧められてテッド・チャン『あなたの人生の物語』を読んでいます。その中に『理解』という短編がありまして、あらすじを超適当に書くと、主人公はとあるホルモン治療によって天才的な脳を持ってしまいます。それからなんやらかんやらあって、最後、同じように天才的な脳を持った他の人物による破壊コマンドによって精神が崩壊します。そのコマンドは声に出して言う「理解」。しかしこれは日本語で読んでもちんぷんかんぷんです。
読み終えて初めのページに戻り、タイトル『理解』の下に横文字で書いてあるのはunderstand。それでなんとなく腑に落ちる。
合理的なEnglishが羨ましくて仕方なくなる瞬間ですね。

そうそう、先のなんやらかんやらの間で、彼は完全言語なるものを構築しようと試みています。
現実にそんなものを試みた人物として思いつくのが、ドイツの論理学者ゴットロープ・フレーゲです。自然言語は不完全だから使えないんだということで、彼は『概念記法』という本を書いて、論理を記述しようと試みます。それがアリストテレス以来の古典論理学を革命的に飛躍させ、現代の論理学に繋がるわけです。

学生の時によく勉強しました。フレーゲの『意義と意味について』の論考が大好きでした。夢中になって読んだ。世界の見え方が変わった。

なんかそんなことを思い出しました。


今日は早めに店仕舞いしたので、早々に上がってサクッと飲んで帰りました。写真はその時の。
エーデルピルス美味い。

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