川辺駿君と大谷尚輝君と増田卓也さんについて



サンフレッチェの仕事納めは28日ということで契約動向が忙しいですね…w 

またもや

来季を託したい選手たちが

移籍となりました。

まーやっぱりそこそこ出場していた野津田も宮原も放出ならいわんや彼らをやですね。前項と同じで、求められることが第一。しかし分かっていても内臓がえぐれるように痛い。

というわけでまた徒然と去りゆく…とは言い切れない煮え切らなさに名状しがたい不安定な気分を覚えつつ…w



◆川辺駿(ジュビロ磐田):名波浩に見いだされたボランチの大器

彼についてはむしろ磐田の人の方がどんな選手かご存知でしょう…w プロではジュビロでの出場の方が圧倒的に多いですし、在籍も長くなりますからね。同じJ1になってからはほとんど拝見してませんが、DFラインからボールを受け取り配球する役をこなしつつ突貫力で名を馳せたユース時代を彷彿とさせる攻め上がりをアクセントにした魅力的なボランチになっていました。

帰還のビジョンはあるということでしょうが、レンタルのまま在籍3年目とちょっと不気味な契約形態になってしまっています。これは磐田にとっても広島にとってもヘンテコでお互いのためではないと思うんですが…去年サポカンで紛糾して戻すっつってたのにその落とし前を完全に有耶無耶にした形ですね…w 

前線のポジションは詰まってはいますが、個人的にはセンターサークルのあたりでボールを受けてチーム全体の攻守の連動のリズムを随意に行える選手が全くいないことが今季の惨状の要因の一つだと思ってるので、帰ってきてほしかった。クラブはそうは考えてないのか、または補強や現有戦力の配置転換で賄えると考えているのか…

ジュビロでは引き続きボランチのポジションでしょうが、シーズン中も結構な頻度でテコ入れの行われたポジションですし、補強もあるので、安泰とは言えないでしょうか。とはいえ、口説き落とした名波監督と昇格を共にしたサポーターの厚い信頼の下であればマイナスということはないはず。その点に関しては信頼が出来ます。



◆大谷尚輝(FC町田ゼルビア):お前は青学の柱になれ

町田ゼルビアに育成型期限付き移籍中の大谷尚輝君もレンタル延長に。すでに旧ブログで触れていますのでそちらを流用する形で...w

出場機会はほとんどなかったですが、見かけた試合ではほぼほぼアシストまたはそれに準じる効果的な縦パスを披露しており、持ち上がり方も多彩で塩谷にはない攻撃的な魅力を持っている選手です。町田は4‐4‐2の守備の的確さでJ2の序盤を席巻したチームで、その手腕で大谷君が守備者としてどれだけ鍛えられるか期待しています。

町田への期限付き移籍は9月のことでしたが、その後10/2のJ2第34節から最終節までの9試合全てでベンチ入り、岡山戦では先発出場を果たし、計6試合の出場となりました。主に守備固めの交代で出番を得て3連勝でのシーズン締めくくりに貢献していました。


2017シーズンに向けてはすでにレギュラーCBであったカルフィン・ヨン・ア・ピンと畠中慎之輔の移籍が発表されており、躍進を遂げたDFラインは再編を余儀なくされています。これから補強があるかもしれませんが、大谷にとってはチャンスでありましょう。

監督の相馬さんは続投…でいいんですよね…?J1ライセンスがとれなかったことにも負けずにプレーオフのチャンスを射程に入れ続けていて見事であったので二年目のさらなる発展を願っていますし、大谷にはその立役者になってほしい。



◆増田卓也:広島が誇る”愛”と”誠”の戦士

われながら酷い言い草だとは思うのですが、増田卓也がどんな選手なのかということを考えたときに、”愛”と”誠”の2文字が真っ先に浮かびました。こういうクサい言葉で表すしかないほどに、真っすぐで、思いやりのある人物だと思っています。

広島の守護神になるという夢を胸に広島皆実高校、流通経済大学を経て2012年にサンフレッチェ広島に加入。以来、ほぼすべての試合で2ndGKとしてベンチ入りしています。

広島の1stGKが西川周作→林卓人と日本代表レベルの選手であったこともあり大卒加入以来5年間出場機会が限られてきたわけですが、ハイレベルなスタメン争いに裏打ちされた安定した技術に柔和で謙虚な人柄も相まって、負傷や代表選出で1stGKが欠けた緊急時も十二分の信頼を寄せるに値する選手でした。練習試合やターンオーバー時のキャプテンを任されていたことからも、森保監督からの信頼ぶりが伺えます。



森保体制がリーグタイトルを得ることが出来たのは守備力の充実の賜物であり、その秘訣はGKセクションの充実からくる安心感にあることでしょう。増田卓也は、その要の一人として5年間貢献し続けた選手です。

ここでのレンタル移籍の決断は、正GKへの飛躍の挑戦であることはまず間違いないでしょう。長崎では正GKの大久保択生をFC東京が狙っていると噂されているので、そこを埋める存在として高木監督に乞われた…と期待してもいいのでしょうか…w 



-----------------



川辺駿君と大谷尚輝君に関しては、まあ、陣容を見るにまだまだ主軸の30代は取って代わられそうにないですし、突き上げの主役となるのは大卒3年目→来季4年目世代の選手になりそうなので、残念ながら高卒3年目4年目であっても出番を得ることは難しいのでしょう…と、分かっていても辛い。

「サッカークラブは非日常性と明るい展望が商品である」と先日講演で聞きましたが、まさしく、将来の明るい展望であった選手が立て続けに4人も移籍してしまった…満貫かよ。まあ、佐藤寿人に戦力だよと伝わらなかった時点で今オフは”ハコ割れ”なんですけどね。

増田卓也さんに関して。広島の守護神になるという夢をまっすぐに見据え、代表級GKの壁に挑み続けた不屈のGKは、ピッチに立つ機会が限られたとしても、優勝を引き寄せた不可欠の戦力であったと思います。今度はその強さと経験をピッチで遺憾なく発揮して、長崎を救ってくれれば。その先に夢の到達点があることを願っています。


かなしみはとどまることをしらない。


じゃあの。