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【活路になる野津田岳人君】FC東京vs.ベガルタ仙台(J1第2節)


今回の生観戦はこちらから。ドロちゃんかわいいですね(^ω)^

個人的な気分の話で恐縮ですが、味の素スタジアムが一番観戦していて落ち着く気がします。席の配置とか屋根の感じがいいんですかね。




◆試合情報


メンバー


交代 

東京:70分 米本→久保、71分 富樫→前田、83分 室屋→橋本

仙台:84分 古林→菅井、88分 阿部→西村、90+4分 石原→ジャーメイン


ハイライト




レポート

Jリーグ公式HPから

両チームの味の素スタジアムにおける過去のリーグ戦対戦成績は、FC東京の8勝1分。一度も勝利したことがない仙台だったが、今節も序盤から相手に押される場面が多かった。FC東京は前節・浦和戦と先発メンバーは替わらず。ただ中盤の構成に変化をつけてきた。前節はダブルボランチに髙萩 洋次郎と米本 拓司が入ったが、今節は米本をワンボランチにし、髙萩を本職のトップ下に起用した。浦和戦後、長谷川 健太監督が「ボールを奪ったあとの攻撃のところに課題がある」と話していたが、髙萩を高い位置に置くことで、2トップへのサポートをスムーズにする狙いがあった。
その意図は、実際にピッチ上でも表現される。出足の速い守備で仙台に迫り、ボールを奪うと髙萩のパスさばきにディエゴ オリヴェイラの裏のスペースへの飛び出し、さらにそこに中盤に入った東 慶悟や大森 晃太郎が選手間をつなぐ位置取りを見せ、FC東京がコンビネーションで仙台陣内に攻め込んだ。 16分には髙萩とディエゴ オリヴェイラのコンビで左サイドを崩し、中央に折り返すと、ゴール前に走り込んできた大森が仙台ゴールを強襲。GKのセービングに防がれたが、好連係からの攻撃だった。さらに23分にも髙萩、ディエゴ オリヴェイラが再び絡み、最後は前田 遼一にパスを出すも、シュートには結びつかず。39分には三度髙萩のチャンスメークから大森がシュートを放つなど、テクニックに長けたMFのトップ下起用が完全にハマった前半だった。
しかし、守る仙台もしぶとく対応し、ゴールを割らせない。前半は完全に押し込まれる形になったが、ここで失点ゼロに耐えたことが、後半になって効いてきた。前半終盤あたりから、少しずつカウンターを仕掛けることができるようになると、後半は最前線の石原 直樹の抜群のボールキープ力を起点に、複数の選手が絡んでFC東京陣内に攻め込む場面が増えていった。守備でも中央エリアを前半よりもしっかりと閉じて髙萩らに自由にプレーさせない対応をすると、57分、右サイドに流れた阿部 拓馬のクロスはDFにクリアされて一度逆サイドに流れるも、そこで受けた永戸 勝也が真ん中に折り返した。パスに反応したのは、前半から高いテクニックを生かし孤軍奮闘していた石原。右足で放たれたシュートは少々打ち損ないではあったが、右のポストに当たったあとに左ポストにも当たり、最後はゴールの中に吸い込まれた。してやったりの仙台。我慢の時間で崩れることなく耐えた結果、値千金の先制点を奪った。試合の主導権を握りながらも先制を許したFC東京。ここから久保 建英、富樫 敬真とアタッカー陣を投入しさらに攻勢にかかる。しかし、前半ほどのコンビネーションは生まれず、サイドから入れるクロスも仙台DFにはね返され続け、結局最後までゴールを割ることができなかった。内容は好感触をつかみながらも勝てなかったFC東京は、開幕からの2試合で1分1敗。仙台は柏、FC東京相手に2連勝を飾り、スタートダッシュに成功した。



◆topics


FC東京の仙台対策

仙台は5レーンでポジショナルプレーでドモホルンリンクルなんだという評判をそこここで耳にした昨シーズンでしたが、試合の主導権を握ったのはFC東京でした。

FC東京は4-3-1-2の形で2トップ+ボールサイドのインサイドハーフがせりあがる形で仙台のビルドアップをウイングバックに誘導しつつ、密集した4-3で中スペース防護をしておりセカンドボールでも優位を作っていましたが、それよりも東京の布陣に対して守備が全く定まらなかったことで大ピンチが連発してしまいました。森重(運ぶドリブルがなかなかえぐかった)もしくはSBから高萩がボランチの横で起点を作り、ディエゴオリヴェイラが斜めに抜け出す形の決定機が何度も起きていましたし、中盤で止めるにしても後手になりファウルを量産してしまっていました。水を得た魚のように5-4の守備ラインを破壊していく高萩に涙。仙台のセットプレーの守備はゾーンでしたが、そこでもかなりピンチであったので、最初の15分で点を取れなかったことは東京にしては痛恨だったでしょう。

板倉が無理をしてなんとか敵陣まで運ぶことに成功したのは13分のことで、修正にかなり手間取っていました。このあたりから石原、阿部、野津田がむやみにおいかけずSBに誘導してアンカーとインサイドのパスコースを消す位置に立てるようになってきました。



野津田岳人フリーダム作戦

24分ごろ、仙台が動きます。野津田岳人君が前線からずっと下がり目の位置にボールをもらいに行き、東京の守備をずらしにかかりました。てっきり自分たちで判断したのかなと思って感心していたのですが、DAZNで見返したら渡邉監督が「2トップ」と言っていたようで、ハッキリとした監督の指示であったようです。

野津田岳人君はあらゆるボールの逃げ場に顔を出していました。ここまで動ける選手だとは正直思ってなかったです。いつも迷子になってとにかく左で打つマンだった印象があったのですが、仙台への移籍は確実に正解であったと言える動きでした。こぼれ球をサイドにはたいてカウンターのスイッチを入れる役目としても活躍していましたね。

いいところで受けても受け方が悪く何度もカウンターのピンチを作っていたのでパフォーマンス自体は良くなかったとはいえ、もうちょっとうまければ決定機をもっと生み出せていたような場所で受けることはできていました。仙台で続ければそうなれるイメージはできそうです。そういえばプレースキックほぼ永戸君に任せてましたね。セカンドボールでドッカンする役目っぽかった。

さて、野津田岳人君の動き出しは、孤立していた石原に阿部、その前で奥埜がサポートできる配置を敷く時間を作り、両FWとWBがサイドで前を向いてボールを受ける局面を再現的に作ることができてきました。それでも東京の意地のスライド対応もあってなかなか中へ越えられなかったのですが、一方的な展開からある程度殴り合いに持っていけるようにはなっています。仙台の守備は2トップ+インサイドがんばれであったので、東京もSB、インサイド、高萩、FWでサイドを突破できるなと10分ほどで気づいていましたが、もう少しSBがイニシアチブをとれていればもう少し決定的なチャンスが作れていたかもしれません。



殴り合い上等もいける仙台の強さ

試合は仙台がボールは持てたけどもという膠着状態が続きましたが、クロスの二次攻撃を石原直樹が技ありのボレーを沈め均衡が破れます。

序盤の圧倒的優位を活かせず先行を許してしまった東京は勢いづく仙台に押されてしまいました。そこで久保、富樫と相次いで前線の選手を投入。高萩をアンカーにおいて攻撃の立て直しを図ります。久保は期待通りの突破力を見せ仙台ゴールに迫りましたが、SBからのクロス祭り以外の手がなかなか出せませんでした。東京としては組織としての未成熟が痛かったところでしょう。

仙台にとっては戦術的にうまくいかない試合であっても計算外の粘り腰で何とかしてしまうFWが石原直樹と阿部拓馬と二人もいたことが大きかった。スタジアムで見ていると不思議としか言いようのない体勢でマイボールにしており、ちょっと可笑しくなってしまいました。石原直樹さんが凄いのはしっているけどもあんなの二人も居たらズルいな…w

不利な状況でも食らいついた最終ライン(3バックがまあみんな強い)とチームを救うセーブを連発したGK関の働きあってのことではありますが、五分五分どころか4:6で相手ではというボールもマイボールにしてしまったり五分五分のフラットにしてしまったりいることで味方の余裕もだいぶ変わったはずですし、相手にダメージを与えていたはずです。目指すサッカーからすれば褒められた内容ではなかったでしょうし、それはきちんと反省材料にしていることと思いますが、こういう強さがあれば目標到達に近づくこともまた確かでしょう。できれば監督に言われる前にピッチ内でもっと早めに解決できるとよいのですが。


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仙台の応援はとかく歌いやすかったのでめちゃくちゃたのしかったです。難しい試合だったと思いますがカラッとしたのが心地よかった。野津田岳人君もチームのために戦うとは…ということを立派に体現しつつあることを確認でき良かった。仙台で立派になって帰ってくるんやで…


では。