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NIKKE研究各論(1 ) 酒は呑め呑め 呑むならば

 筆者は酒はあんまり飲めない人間なのだが、飲める者にとってはある意味幸せな飲み物なのだろうというのが側から見た感想だ。酔っ払ってハッピー!みたいな描写は、ありとあらゆるところで溢れかえっている。
 「ニケもお酒が飲めるのか?」と言う疑問を持つが、アッサリ答えが見つかる。答えはYES。ニケの中には酒を嗜み、最後には酔っ払って泥酔してしまう者も存在する。だが、機械と人工臓器と人間の脳で構成されたニケのカラダはどのようにこれを受容しているのか?先ずはここから考えてみよう。

幻覚が見えるまで飲んでしまった、アンダーワールドクイーン部隊のモランさん。直情径行かつおバカな為ネタ担当だが、自分はおろか部下に至るまで超強いらしいぞ?

 脳はいかにして酔うのであろうか?人間の場合は、まずアルコールを摂取し吸収されると肝臓に行き、次に脳へと達して脳神経の活動を抑え、麻酔・酩酊させる。次に肝臓でアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドに代謝され、さらにアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸となり、最終的に無害な炭酸ガスと水に変わる。
 この時、飲酒量が酵素の量を超えるとアセトアルデヒドの毒性が発揮され、頭痛や悪心などを引き起こし、いわゆる二日酔い・悪酔い状態の原因となる。また、アセトアルデヒドが触媒となってドーパミンからモルヒネに似た物質が合成されるという。これらからアルコール依存症や、断酒後の身体的禁断症状を呈する。
ニケには口腔内に入った物に有害物質が含まれていた場合除去する機能が備わっている。しかしアルコールは経口での毒物フィルターには引っかからないようだ。メチルアルコールはどうかはわからないが…まぁ彼女らは人間と同じ様に経口で摂取して、人間と同じように酔うので、メカニズム自体はそう変わらないと思われる。

不思議なアメを食べてもこの通りなんともなくなる。

 通常のビールではないニケ用ビールが存在しているのは何故だろうか?

ニケには、専用に調整された食品が存在する。マクスウェルは基本的にニケ用の食事しか摂取しない。

ふつうのビールでは酔えなくてもこれなら酔えるとの事だ。これに対する回答で最も正しいと思われるのは「ニケは人間よりはアルコールに強い」というものである。だから、成分をニケ用に調整していると言うのもあるだろう。脳自体は人間のままなはずだがNIMPHが移植されているので多少耐性が出来たのだろうか、はたまた各酵素が人より多いので分解スピードや許容量が増えているのかそこまでは不明である。
 通常、ビールのアルコール度数は4〜9%ほどだ。しかしながら、公の場で働いているニケには自らをニケと明かさずに生活しているものも多く(法律上の制限で公務員は特にそうなる。トライアングル部隊では守秘義務すらある)、居酒屋でニケ用ビールを頼もうものなら一発でバレてしまう。
 だが、飲酒して泥酔するニケは確かに存在している。つまりはビールよりアルコール度数の高い酒を飲めばそれだけ多くアルコールを摂取して酔うことは可能だし、ビールの味と酔い(のスピード)を両立させたいニケのために専用のビールが存在しているということだろう。ちなみにビールを炭酸水等で割って飲む『ビアボール』は単体では16%なのでこれを原液で飲めば素早く酔っ払えるかもしれない。飲酒に関する基礎知識を併記しておくのでそちらもご覧頂きたい。

 ちなみに、ニケにも個人差があって飲み食いできる物に制限がある場合もある。例えば、ユルハは牛乳の入ったものを飲むとお腹が痛くなるそうだし、ビスケットに至ってはイヌのようにココアやケチャップがダメだ。ニケになっても食物アレルギーには気をつけねばならないのかもしれない…あんまり便利になってないなぁ。

ちなみに、牛乳を飲んでお腹の調子が悪くなるのは、ラクターゼという乳糖分解酵素が少ないか働きが弱いからである。詳しくは↓をご覧ください。


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